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シーズン9-オストプライム編(前編)
240-ホテルでの夜
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戻ってきた私達は、ホテルで合流した。
….のはいいんだけど。
「カル~、これ着てみない!?」
「嫌だ」
「絶対似合うって!」
ラビの服のセンスに付き合わされる羽目になった。
ゴスロリとか、絶対合わないでしょ。
「ご飯はどうするのー?」
「ルームサービスでいいと思う」
ルームサービスは美味しくないもの――――そういう常識があるけれど、この世界ではそうではないようだ。
ルームサービス専属の料理人がいるようなこういうホテルでは、出てくる料理の質もとても高い。
「お任せで注文したよ!」
「早いね!?」
「大体みんな、食べるメニューは一緒でしょ?」
「そうだけどさ…」
それから30分後くらいに、アンドロイドが食事を届けてくれた。
私は多めにチップを渡した。
こういう文化がある事は知っていたので、やらないよりはやったほうがいいだろうと思ってのことだ。
「おいしいね」
「これ、惑星産の新鮮なやつだからだと思う」
私達が普段食べている料理は、生成肉か合成肉、培養肉などが中心で、野菜もコロニー製のフリーズドライか冷凍品が中心だから、純惑星産の食材を口にする機会はあまりない。
いいホテルを予約して良かったかも?
「これ、おいしい!」
「手が込んでいますね....私もいつか....」
隠し包丁が施されているのか、私の頼んだミネストローネの具材はやたらとスープの絡みが良い。
ソフが憧れるのも、ケインが美味しいというのも間違いないだろう。
食事が終わったら、食べたものをワゴンに乗せて部屋の外に出した。
こうするだけで、回収してもらえるそうだ。
「カル! プール入ろう!」
「いいけど....」
私はトランクから出したいつもの水着を準備する。
どうせ部屋にはラビしかいないし、この場で着替えちゃおうっと思ったんだけど。
「ら、ラビ? 返してほしいんだけど....」
「だいじょ~ぶ、カルにはこっちがあるから!」
投げられたのは...所謂マイクロビキニだった。
「これ....どちらかというとラビが着るべきじゃない? そういう用途でしょ?」
「勿論私も着るよ! お揃いで!」
「え~......」
別に恥ずかしいとかいう訳じゃないけど、ラビがまた変な事を考えたら嫌だな。
そう思いつつ、それしか着るものが無さそうなので、私は仕方なくそれを身に着ける。
「似合ってる!」
「そうかな....」
ラビが持つ重厚な胸部装甲を持たない私は、この水着は多分似合わない。
なので、ラビと一緒に出る時はちょっと恥ずかしかった。
仲間に見られるのは別に構わないけど、比べられるとちょっとね…
「旦那様、素敵です!」
「そ、そうかな…」
「ごしゅじんさま、変な格好!」
「だよね…」
「ほらっ、早く行こう!」
固まっていた私は、ラビに攫われてそのままプールへと飛び込む事になった。
温水プールの絶妙な温さが、肌に染み込んでいく。
「やったな!」
「うん、やったっ!」
私はそのまま、ラビに水中での格闘戦を挑んだ。
それは夜中まで続き――――
「疲れたね.....」
「うん.....」
私達は、ダブルベッドにそれぞれ薄着で横たわった。
フルで戦闘したときでも感じなかった疲れを感じ、私はゆっくりと目を閉じようとした。
けれど.....
「ら、ラビ....?」
「フフ、まだ夜は長いし.....さ?」
ラビが私に覆いかぶさった。
振り払おうにも、その余力は私になかったので....
その後は、まぁ......ね?
….のはいいんだけど。
「カル~、これ着てみない!?」
「嫌だ」
「絶対似合うって!」
ラビの服のセンスに付き合わされる羽目になった。
ゴスロリとか、絶対合わないでしょ。
「ご飯はどうするのー?」
「ルームサービスでいいと思う」
ルームサービスは美味しくないもの――――そういう常識があるけれど、この世界ではそうではないようだ。
ルームサービス専属の料理人がいるようなこういうホテルでは、出てくる料理の質もとても高い。
「お任せで注文したよ!」
「早いね!?」
「大体みんな、食べるメニューは一緒でしょ?」
「そうだけどさ…」
それから30分後くらいに、アンドロイドが食事を届けてくれた。
私は多めにチップを渡した。
こういう文化がある事は知っていたので、やらないよりはやったほうがいいだろうと思ってのことだ。
「おいしいね」
「これ、惑星産の新鮮なやつだからだと思う」
私達が普段食べている料理は、生成肉か合成肉、培養肉などが中心で、野菜もコロニー製のフリーズドライか冷凍品が中心だから、純惑星産の食材を口にする機会はあまりない。
いいホテルを予約して良かったかも?
「これ、おいしい!」
「手が込んでいますね....私もいつか....」
隠し包丁が施されているのか、私の頼んだミネストローネの具材はやたらとスープの絡みが良い。
ソフが憧れるのも、ケインが美味しいというのも間違いないだろう。
食事が終わったら、食べたものをワゴンに乗せて部屋の外に出した。
こうするだけで、回収してもらえるそうだ。
「カル! プール入ろう!」
「いいけど....」
私はトランクから出したいつもの水着を準備する。
どうせ部屋にはラビしかいないし、この場で着替えちゃおうっと思ったんだけど。
「ら、ラビ? 返してほしいんだけど....」
「だいじょ~ぶ、カルにはこっちがあるから!」
投げられたのは...所謂マイクロビキニだった。
「これ....どちらかというとラビが着るべきじゃない? そういう用途でしょ?」
「勿論私も着るよ! お揃いで!」
「え~......」
別に恥ずかしいとかいう訳じゃないけど、ラビがまた変な事を考えたら嫌だな。
そう思いつつ、それしか着るものが無さそうなので、私は仕方なくそれを身に着ける。
「似合ってる!」
「そうかな....」
ラビが持つ重厚な胸部装甲を持たない私は、この水着は多分似合わない。
なので、ラビと一緒に出る時はちょっと恥ずかしかった。
仲間に見られるのは別に構わないけど、比べられるとちょっとね…
「旦那様、素敵です!」
「そ、そうかな…」
「ごしゅじんさま、変な格好!」
「だよね…」
「ほらっ、早く行こう!」
固まっていた私は、ラビに攫われてそのままプールへと飛び込む事になった。
温水プールの絶妙な温さが、肌に染み込んでいく。
「やったな!」
「うん、やったっ!」
私はそのまま、ラビに水中での格闘戦を挑んだ。
それは夜中まで続き――――
「疲れたね.....」
「うん.....」
私達は、ダブルベッドにそれぞれ薄着で横たわった。
フルで戦闘したときでも感じなかった疲れを感じ、私はゆっくりと目を閉じようとした。
けれど.....
「ら、ラビ....?」
「フフ、まだ夜は長いし.....さ?」
ラビが私に覆いかぶさった。
振り払おうにも、その余力は私になかったので....
その後は、まぁ......ね?
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