六人の勇者と……

ha-tsu

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第一話

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千年も昔のこと、この世界には六人の勇者がおった。
その勇者は、千年に一度訪れる災いからこの世界を守ると言う言い伝えがあった。

「おばさん、ちょっと出かけてくるね。」
「気を付けて行っておいで、ちゃんと帽子かぶって行って来なさいよ。」
そう言うとおばさんは、ゆきの帽子をしっかり深くかぶせた。
「わかってるよ、ちゃんとかぶっとかないと大変な事になる事くらい。」
雪は勢いよく家を飛び出し、いつもの場所へと向かった。
その後ろ姿を少し寂しそうにおばさんは見送っていた。
「今日がきっとあの日なんだね……」
どこか寂しげな顔でおばさんは呟いた。

この町の外れにある山に生えている、一番大きな木の下に雪は来ていた。
雪はその大きな木に片手をあてると、ひとつため息をもらした。
(はぁ……この木の精霊に飛ばされてもう三年か……いつになったら元の世界に帰れるんだろ?)
目を閉じ木の下でうずくまっていると、誰かが話しかけてきた。
「キミ大丈夫?体調悪いの?」
突然声をかけられビックリして見上げると、そこには知らない男の人が立っていた。
「えっと……大丈夫です……ちょっと考え事してただけです。」
雪は何故かその男の人から目をそらせずに見つめてしまっていた。
「それなら良かった、僕、六黒むくろ   れんって言います。」
そう言うとニコッと笑う。
雪は少し顔を紅潮しながらも自己紹介をする。
「私は一ノ瀬いちのせ   ゆきです。」
雪がそう言い終わると、蓮が片手を出し、
「よろしくな。」と微笑みかけてきた。
雪は照れながらも、その蓮の手をとり握手をする。
すると、いきなり木が光だし、あの時・・・の精霊の声が聞こえてきた。
「ありがとう、その人こそ六人のうちの一人です、さぁ元の世界へ行きましょう、そこであなた達を待っているもの達がいます。」
声が聞こえると同時に目の前が真っ白になる。
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