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13.味方
しおりを挟むシェリー様と一緒に通うと提案されてから数日後、今まで屋敷にきていた、カイルが学園の前で待っていた。屋敷でも門前払いだからだろう・・・。
馬車に乗ろうとしていると、声をかけられるがシェリー様が間に入り庇ってくださった。
「あら、お知り合い?待ち伏せられているようだから、お知り合いとは思いませんでしたわ」
「まぁ一応、幼馴染ではありますが、用事があるなら屋敷の方にきちんと手順を踏んでからいらっしゃってください。シェリー様とご一緒するので時間はとれませんから」
シルフィはシェリー様が味方にいると思うだけで、いつもより強気になれた。
「お前が門前払いするから、こんなとこまで来ないといけなかったんだろ・・・だから時間をとれ」
カイルはいつもよりかは威圧的ではないが、口調はやはりあまり変わらない。シェリー様がいるからか少し気にしてはいるようだ。
「幼馴染だとしても、私はデビュタントを済ませたのです。急な来訪はお受けできません」
「そうね。ちゃんとした手順を踏まないと、女性に対して失礼よ。それに品位を疑うわ。どちらの家の方?」
カイルはこの時、自分が名乗ってもいない事に気づいて気まずそうな表情をした。
「申し遅れました・・・。オルレアン侯爵家が嫡男、カイル=オルレアンと申します」
カイルはきちんと挨拶をシェリー様にされるが、不服そうな態度はかくせていない。
「あら、オルレアン侯の嫡男でしたの。お父上とは似ていらっしゃらないから見た目ではわかりませんでしたわ。私は、ウィンザー公爵家のシェリー=ウィンザーですわ。シルフィール嬢とは仲良くさせて頂いていますの」
「ウィンザー家・・・。そうですか、ご無礼を致しました。今回は出直す事にいたします、失礼」
カイルはシェリー様が名乗られると、あっさりと引いて帰っていった。
「シェリー様、ありがとうございます。あまりしつこく食い下がられず助かりました」
「いいのよ。爵位を盾にするわけではないけれど、ああいう人には使ってもいいとおもっているわ。使えない人もいるけどね。お役に立ててよかったわ」
シェリー様は満足そうに微笑まれた。
「そうそう、先程知らせがきたのだけれど、あと1週間くらいで、お兄様が帰ってくるそうよ」
「そうですか・・・怪我などされてはいないでしょうか」
キール様はお強いでしょうから大丈夫とは思うが、何が起こるかはわからないため、不安にはなった。
「どうかしら・・・。何も触れてなかったからわからないけど、気になるなら、兄が帰ってくる日に家にいらっしゃいな」
「えっ、いえ、そこまでわ」
シェリー様の提案に、たじろぐ。
「何?気になるんでしょ?兄も出迎えに貴方がいたら嬉しいだろうし、サプライズしましょ!そうね。そうしましょ」
シェリー様はいい事を思いついたと、満面の笑みで押し切ってくるので、またもやシルフィは頷いてしまうのだった。
帰宅後、この話しはきちんと姉達に説明した。求婚者の自宅ではあるが、シェリー様のお誘いなのもあり行く許可がでる。
カイルの事も話した事で、シルフィを庇ってくれたシェリー様の株は姉達の中で、とても上がったのだった。
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