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40.婚約式
しおりを挟むシルフィールとキールの婚約式は、お互いの家族が参加し、無事に行われた。
シリウス様も参加されていたが、不機嫌な様子もなくむしろリーディア様と仲睦まじく参列されていた。
シェリー様が父には母を当てがっておけば問題は起こらない・・・起こっても沈静化できると教えてもらった。
式の後に、初めてキール様の兄、ユーシス様と挨拶をした。遠巻きに沢山の令嬢達に囲まれている姿を見た事はあったが、話した事はなかった。
姉達はあったようだが、自分達より綺麗な人の隣は無理だと、遠巻きに見守られている。
確かにユーシス様は、ラベンダー色のストレートな長髪に、シリウス様に見た目はそっくりな見目麗しさで、姉達よりも美人に見えた。
シリウス様とは違う、柔らかい表情で見つめられたら令嬢達はたまらないかもしれないなと思った。
白い清楚な団服の肩にはマントではなくローブがかけられていて騎士団と魔導師団の違いを表していた。
キール様は騎士団に所属のためマントが肩にかけられている。階級が上になるほどマントやローブの色が違うのだと聞いた。因みにトップの色は白だ。
「初めまして、私はユーシスだ。可愛らしい妹が増えて嬉しいよ。兄だと思って何かあったら頼って来てくれ」
物腰柔らかく、柔らかい笑顔で話しかけられる。
「初めてお目にかかります。シルフィール=マクスウェルです。本日は参列ありがとうございます。お力が必要になった時はご助力下さいませ」
シルフィはユーシス様と挨拶を交わしながら、キール様を見比べた。
「キール様はユーシス様と笑みが似てらっしゃいますね」
シルフィの発言に、ユーシス様は目を見張った。
「兄弟だからね・・・でもキールとは余り似ているとは言われた事が無かったかもね。大抵はシエルの方と似ているといわれるよ。キールはほぼ笑わないからね。キールの笑みが見られる君は・・・やはり特別なんだな」
シルフィはユーシス様に言われて、そばにいたキール様を見た。キール様は少し赤くなって、苦笑いしている。シルフィはそんなキール様の表情で嬉しくなった。自分にだけ見せてくれる表情なんだなと・・・。
「やれやれ、これで相手がいないのは長男の私だけか・・・風当たりがきつくなりそうだな」
ユーシス様は呟かれる。
あんなに沢山の令嬢に囲まれるが、良い相手はいないようだ・・・。けれどユーシス様の表情は、どこかで見た覚えがある、困ったような、決意したような顔をしていると、シルフィは思ったのだった。
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