-銀鉄の高樓-人類の知らないことはあるだろうか?きっとある。 だがしかし、それを受け入れて人類は生きていない。

ttt魔王様

文字の大きさ
13 / 15
一章 出会いは突然に、霧のよう

13話 分かりあえること と 分かりあえないこと

しおりを挟む
とりあえずこの場は彼女の言うことに従うことにした。

黙って前を歩く彼女、
その後ろをついてゆく僕。

言ったい何処へゆくのだろうか。

今はただ彼女に付いてゆくこと
以外、頭が動いていなかった。

少し彼女と話した事で、
緊張が解れたのか、
さっきまで混乱の末、
動かなった足は動きくようになっていた。

まだ油断してはいけないだろうが。
彼女は僕を殺すことを諦めた?
訳では無いと思うからだ。

前にあった時のルリスは、
あんなにも優しい笑顔だったはずなのに。
確か、アイリスとか言ったかな。

魔法、、、
大魔法使い、
きっとそのままの意味だろう。
それは分かる、しかし、
実在していたということか?

しかし、それはそうだとしても
ルリスの中に存在する
ということなのか

魔法だったら、そんなこともありってことか?

そんなことを、考えてはいるが
正直今まともに受け答えをしろと、
言われたら普通に難しいと思う。
それぐらいには混乱しているし、
はたからみても今の僕は気迫がないだろう、いつもあるほうじゃないが。
いつも以上に。

混乱のせいか、いつも以上に
変な部分で頭だけは良く回った。

しかし行動は棒人間のような。

「こっちじゃ!」

と前を歩きながら手だけをふい
っとやり、
右の通路に入るように案内された。

「あぁ」

そう言うと、
こちらを振り返ることもなく
彼女は右の通路に入っていった。
僕もそれ後に続く。

右に曲がり、
もう一回右に曲がった。

そして、細い通路を通って、
急にその場所がひらけていた。

「よし、ここなら大丈夫じゃろう」

「ここは、」

「なんじゃ、主知らんのか、
わしはたまに来るぞ
少し故郷に似とる、ここに来てはボーっとするんじゃ、ここに来る人も少ないしの」
こんなところがあるとは知らなかった。
アルベルクシミスには
細い川がいくつか流れている。
それはアルベルクシミス近くにある
山から流れて来た湧き水が
川となりやってくる。

その川の畔近くの、
ちょっとした広場。
こんなところがあるとは。

山から来た湧き水は、透明度が高く。
水面がキラキラと輝いているように見えた。

キラキラしているのは、
街灯の灯りが反射しているだけだが。

さっきまでの緊迫感から
急に雰囲気が変わった場所へ。
来たのか少し緊張が溶けた。

ルリスがこの場所を知っていて、
来たときに見たものを、彼女、
アイリスが
ルリスを通して見たものを知っていたということなのだろうか。
そして、入れ替わってここにくるように。

「はー流石のわしも少し疲れた、
とりあえず、あの辺に座るか、
そして少し話をするぞ」
そういうと彼女は川の畔近くの
階段を指を指した。

「ああ、分かった」

「しかし、主はなんかあれじゃの
、ルリスの時も見ておったが、
少し頼りなさそうじゃの」

「な、そんなこと、、、、、
悪かったな」

なんだか言い返す元気がなかった。
そして恐怖から言い返すこともできなかった。
もし喧嘩になって気が変わったらとも思った。
とりあえず、色々な混乱故だ。

しかし一応僕とは初対面ということになるんだよな?
アイリスの存在を信じるのであれば、
結構無神経な持ち主だ。

「まぁ、そうツンケンする必要はない、
とりあえずそこに座れ」

そういうと先に階段のところに座ったアイリスが、目の前の階段を指さして
言った。

そうしてアイリスは物事を先に決めてゆく。

僕は言われたままそこに座った。

「それで、ここまで連れてきて
まさか、まだころ」

「それはもうせん、
言ったじゃろ、魔力もそんなには消費できる量をもっとらんし、
それにわしとしても彼女の悲しむことはできるだけしたくない」

「悲しむ、
今は、諦めると言ってたよな、
今じゃなければってことも」

大体、今本当なら
こいつと戦うべきなのか、
魔力がないとか言っていた。
なら小さな女の子でしかない。
いや、そうなるとルリスを傷つけることになるか。
僕自身も彼女は傷つけたくない。
となると逃げる?

「わしも、少しさっきはイライラしておった
事故の後じゃしな、
見られたからっと言って
殺すのはかなり軽率な判断じゃったの」

「お前、人の命をなんだと」

「だからの、
だからの取引をしよう
お主を殺さんと約束しよう、
しかし主も誰にも言うでない
今日見て聞いて知ったことすべてを」

「見て聞いてって、
大体全然実感もないし、
何が何だか」

「まぁ主が信じる信じん
は今となってはどちらでもよい
約束しないならば、わしもそれなりの判断するまでじゃ」
結局どこまでも強引さは残ってる気がするが。

「分かった分かったよ、
それに別に信じるさ
なら一つ条件をつけさしてくれ」
僕はとある条件をつけて、
受け入れる事にした。

「条件じゃと、生意気にじゃ
分かった、とりあえず言ってみよ」
殺されかけて生意気扱いされた。
まぁいいとりあえず、今は冷静になることだ。

「正直、混乱しているんだ僕だって
だから、少しぐらい説明をしてくれないか
君の知っていることを
でないと信じることもできない」

そう言うと、彼女は少し
沈黙していた。
がすぐに口を開く。

「そうじゃの、、、仕方ない
ならば少し話してやるとするか」

と彼女は座ったまま肘をつき、
やれやれと言ったポーズで話を始めた。
しかし彼女は暗いテンションだ。
最初から暗いが、もう一段というか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

処理中です...