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次の日、なんとなくハンター依頼掲示板をのぞいていると一つの依頼に目が止まる。
『サルレルド国リーリエ姫の捜索依頼』
こ、これは…
依頼内容に目を通し、私は顔をしかめた。
行方不明になって半年経ってやっと依頼、しかも報酬安すぎ!
あいつら…
「その依頼、ソロじゃ無理だよね」
背後から男の声で話し駆けられ振り向くとギルド館でたまに見かける短髪の黒髪に細身だけどしっかり鍛えている長身のハンターだ。
「ゲルマエースの依頼だろ?」
「え?あ…」
姫捜索依頼の隣に上級魔獣ゲルマエース討伐の依頼書が貼ってあった。
ハンターランク7から受注可となっている。
「俺、クリウス。君、レックスの相棒になりたいって言ってた新米ハンターだろ?」
あれから半年近く経つがその印象が強くて今だに冷やかされる。
もう慣れたけど…
笑顔を交えて話し駆けて来るクリウスは好青年という印象だ。
「ミリアです」
「ハンターランクは?」
「先日7になったばかりですが」
「俺は6。このゲルマエースの討伐依頼に挑戦したいんだけどソロじゃ無理だと思ってさ。ねぇ一緒に行かないかい?」
「えっとー」
ハンター依頼を受ける際はナナンの許可がいるのでどう断ろうか考えていると横からナナンの声がした。
「いいんじゃない?」
「ナナン!」
「クリウスが一緒なら安心だし、ペアで戦闘する練習にもなるし!クリウスよろしくね!」
ナナンからのGOを頂いた私は新しい刀を試せる事と報酬がいい依頼だったので快く承諾した。
次の日準備をして私はクリウスとゲルマエースの生息地に向かった。
ナナンがいない実践の戦闘は初めてなので少し緊張したが、思った以上にクリウスはいい人らしく、移動速度など私に合わせてくれて補給など気を使ってくれた。
半日かけてゲルマエース生息地に近い小さな村に到着すると安い宿に泊まる事になった。
「お客さまスミマセン。部屋が一部屋しか空いてなくて…」
先日の自然災害で使える部屋が大幅に減っており、この日に限って1部屋しかなかったらしい。
「そうか…じゃ、ミリア使いなよ。俺野宿するから」
「え!それは、申し訳ないですよ…私はクリウスさん信用しますから一緒の部屋でいいですよ」
ナナンが二人っきりで依頼に行っても大丈夫って言った人だ。
そんな酷い人ではないと私は思っている。
現に少しの旅だけどいい人認定している。
クリウスは少し照れた顔をして「じゃあ…」と二人でひとつの部屋に泊まる事になった。
同じ部屋にいて無言もきついので私は当たり障りのない会話をクリウスにした。
「クリウスさんはどうしてハンターになったのですか?」
「あー俺はね、手っ取り早く仕事が欲しかったからかなー前職突然のクビになっちゃって」
「え、前職って?」
「庭師だよ。結構大きなお屋敷の庭をやってたんだ」
「それを突然クビって…何やらかしたんです?全部枯らしちゃったとか?」
私が笑いながら聞くとクリウスも笑って「ちょっとね」と言っていた。
「ミリアはーなんでハンターに?」
「私は…単純にレックスの相棒になりたいと思ったからです!」
「え、それ本気?」
ちょっと引いているクリウスに私は真剣な目をして
「本気です!そのために強くなりたいんです!」
「そ、そうなんだ。でもたった半年でランク7はよく頑張ってるよ」
ハンターになって滅多に褒められないので私は少し嬉しかった。
これまでナナン意外とはそれほど仲のいい人はいなかったが、クリウスと少しお喋りしながら過ごす夜は楽しかった。
『サルレルド国リーリエ姫の捜索依頼』
こ、これは…
依頼内容に目を通し、私は顔をしかめた。
行方不明になって半年経ってやっと依頼、しかも報酬安すぎ!
あいつら…
「その依頼、ソロじゃ無理だよね」
背後から男の声で話し駆けられ振り向くとギルド館でたまに見かける短髪の黒髪に細身だけどしっかり鍛えている長身のハンターだ。
「ゲルマエースの依頼だろ?」
「え?あ…」
姫捜索依頼の隣に上級魔獣ゲルマエース討伐の依頼書が貼ってあった。
ハンターランク7から受注可となっている。
「俺、クリウス。君、レックスの相棒になりたいって言ってた新米ハンターだろ?」
あれから半年近く経つがその印象が強くて今だに冷やかされる。
もう慣れたけど…
笑顔を交えて話し駆けて来るクリウスは好青年という印象だ。
「ミリアです」
「ハンターランクは?」
「先日7になったばかりですが」
「俺は6。このゲルマエースの討伐依頼に挑戦したいんだけどソロじゃ無理だと思ってさ。ねぇ一緒に行かないかい?」
「えっとー」
ハンター依頼を受ける際はナナンの許可がいるのでどう断ろうか考えていると横からナナンの声がした。
「いいんじゃない?」
「ナナン!」
「クリウスが一緒なら安心だし、ペアで戦闘する練習にもなるし!クリウスよろしくね!」
ナナンからのGOを頂いた私は新しい刀を試せる事と報酬がいい依頼だったので快く承諾した。
次の日準備をして私はクリウスとゲルマエースの生息地に向かった。
ナナンがいない実践の戦闘は初めてなので少し緊張したが、思った以上にクリウスはいい人らしく、移動速度など私に合わせてくれて補給など気を使ってくれた。
半日かけてゲルマエース生息地に近い小さな村に到着すると安い宿に泊まる事になった。
「お客さまスミマセン。部屋が一部屋しか空いてなくて…」
先日の自然災害で使える部屋が大幅に減っており、この日に限って1部屋しかなかったらしい。
「そうか…じゃ、ミリア使いなよ。俺野宿するから」
「え!それは、申し訳ないですよ…私はクリウスさん信用しますから一緒の部屋でいいですよ」
ナナンが二人っきりで依頼に行っても大丈夫って言った人だ。
そんな酷い人ではないと私は思っている。
現に少しの旅だけどいい人認定している。
クリウスは少し照れた顔をして「じゃあ…」と二人でひとつの部屋に泊まる事になった。
同じ部屋にいて無言もきついので私は当たり障りのない会話をクリウスにした。
「クリウスさんはどうしてハンターになったのですか?」
「あー俺はね、手っ取り早く仕事が欲しかったからかなー前職突然のクビになっちゃって」
「え、前職って?」
「庭師だよ。結構大きなお屋敷の庭をやってたんだ」
「それを突然クビって…何やらかしたんです?全部枯らしちゃったとか?」
私が笑いながら聞くとクリウスも笑って「ちょっとね」と言っていた。
「ミリアはーなんでハンターに?」
「私は…単純にレックスの相棒になりたいと思ったからです!」
「え、それ本気?」
ちょっと引いているクリウスに私は真剣な目をして
「本気です!そのために強くなりたいんです!」
「そ、そうなんだ。でもたった半年でランク7はよく頑張ってるよ」
ハンターになって滅多に褒められないので私は少し嬉しかった。
これまでナナン意外とはそれほど仲のいい人はいなかったが、クリウスと少しお喋りしながら過ごす夜は楽しかった。
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