人間の家

アルケー

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歪んだ家庭から生まれた

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今日で15歳になる。しかし誕生日を祝ってくれる人はいない。それは大した問題では無い。いつものように自室にいると聞こえてるくる怒鳴り声。
小さい頃から聞いているが相変わらず聞くに耐えない。言っていることもワンパターンである。
私の家は比較的に裕福と言えるが、実際のところは祖父が築き上げた農園の甘い蜜を吸っているだけで大したことはしていない。
母親は物心付く前に消えた。
育ててくれたのは祖母だがもう居ない。そんな祖母が言っていた言葉がある
「あんたはアイツみたいになってはダメだよ」と。
アイツとは父親のことで暴力を平気で行う息子目線から見ても救いようがない奴だ。
まともに世間話すらしたことはない。
私自身は殴られたりは無かった。
それは丁度いいサンドバッグがいるからである。それは
仕事を求めてやってきた外国人労働者である。
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