労働をしないという美徳

アルケー

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始まりの無人島

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最初に1人、無人島に流された人間がいた。
当然争いなど起こらない。
次にもう1人来た。
2人は意気投合し仲良く暮らした。
次にもう1人来た時、あまり良い奴とは思えなかったが一緒に暮らせた。
それを繰り返して20人集まった。
ある時1人が言った。「ここは俺の土地だ」っと。5人が「ここはみんなの土地だ」と主張した。そして残った14人は同じように自分の土地を持つと宣言した。
この瞬間争いが始まった。
まず15人は団結して5人を殺した。そして無人島を15等分にした。
しかし殺しをしてしまった人間に信頼感など微塵も無い。
昨日まで20人で近くで衣食住を共にしていたが
今日からは敵であり殺すか殺されるの二者択一を迫られる。
それに耐えられなくなった2人が提案する
「やっぱり全部みんなの土地にしないか?」
みんなは首を縦にも横にも振らなかった。
翌朝2人は殺されていた。
もうあと戻りできない。
再び人が流れ着いてきた。
13のグループを形成していった。
分裂や消滅を繰り返して。
月日が経ちそれが社会となり国家になった。
少数派[マイノリティ]は殺される。
これが社会なのである。
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