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最終話 結婚式の少し前・・・ユリウスとウルスラの両親との初対面での出来事
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ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」
ユリウス「やあ、大将! 予約しておいた奥の部屋空いているかな?」
大将「へい、大丈夫ですよ! お飲み物も必要になりましたら何時でも声を掛けてくださいね!」
ユリウス「ありがとう、それにしてもウルスラの両親に挨拶に行こうと思っていたら、逆に向こうの両親からここで話をしたいと言われて正直驚いている所ですよ」
大将「あれ!? ウルスラちゃんの両親って来れるんですかい!?」
ユリウス「そうなんだよね、ウルスラは人族の国で生まれ育ったと聞いているし、両親の方も普通の人間の筈だとウルスラ本人も言っていた」
ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」
ウルスラ「ここよ、父さん母さん」
ウルスラ父「へ~こんな所が有ったのか!? 今度からここで食事に来ても良いんじゃないか、母さん?」
ウルスラ母「そうね、あそこの食事はほぼ決まっているから、たまにはここに来るかもいいかもね」
ウルスラ「ちょっと、父さん母さん! こちらが先日お話したユリウス様です」
ユリウス「初めまして、わたしはユリウスと言います。実はわたしは・・・」
ウルスラ父「その話は後で、まずは予約して頂いた席に行こうか。他のお客様に迷惑掛けちゃいけないから」
ユリウス「は、はい。わかりました」
4人は奥の座敷へ入っていった。
ウルスラ父「さてと、ユリウス君だったかな?」
ユリウス「は、はい」
ウルスラ父「君は何時頃そちらの世界と魔王の座を捨てて、こちらの世界に根を張ってくれるのかな?」
ユリウス&ウルスラ「え!?」
ユリウス「ウルスラ、きみはもうご両親にわたしの事を話していたのかい!?」
ウルスラ「いいえ!? お名前だけです! 父さん、何でユリウス様が他の世界の魔王だって知っているのですか!?」
ウルスラ母「そりゃ、知っているわよ。だってあなたが産まれた時に魔族の神託神官が【この娘は10の歳の洗礼で勇者の力を認められ、その後16の歳で2人の魔王が世界から居なくなりこの世界は救われる】【その16の誕生日に娘は片方の魔王の妻となり勇者の道からも解放される】ってあなたが勇者となる事も16歳で結婚する事まで知ってましたから」
ウルスラ「え、魔族の神託神官ってどういう事なの? それに、父さんや母さんがここに平気で来れる理由って!?」
ウルスラ父「そろそろ種明かしをしてあげるべきかな、改めて初めまして私はウルスラの父で元火魔王のジーク・フレイムと言います」
ユリウス&ウルスラ「え!?」
ウルスラ母「わたくしはウルスラの母で元風魔王のエダ・ウィンディと言います」
ユリウス&ウルスラ「えええ!?」
ウルスラ「父さん、母さん。2人は魔王だったんですか!?」
ジーク「ああ、そうだ。お前が産まれるまではこちらの世界では火・水・風・土を司る4人の魔王が存在していたんだ」
エダ「だけど、その時には既に水と土の魔王が魔王の座を捨てちゃって勇者と元勇者と結ばれちゃっていてね。このままだと、あなたに私達が2人が討たれるかもしれなかったのよ」
ウルスラ「そんな事が・・・」
ジーク「それで急遽、元魔王達を呼んで対策を考えて貰ったら俺達も魔王の座を捨てて人族で暮らし、この世界の魔王も1人にすれば神託を変えられる事に気付いた訳だ」
エダ「そうしたら、今度は追加であなたが16歳で結婚する文が追加されちゃってね。2人の魔王が互いに世界を居なくなるって事はユリウスさんがこちらの世界に婿に来てくれる事だって事も大体予想出来た訳よ」
ユリウス「なるほど、そういう訳だったんですか。この居酒屋は勇者と魔王しか来られない筈なのに、どうしてご両親がここを選んだのか納得しました」
ジーク「だがな、ユリウス君。君には大事な事を幾つかやって貰わなくちゃならないんだ」
ユリウス「それは、何でしょうか?」
エダ「あなたの世界の勇者もきっと女性の筈ですが、違いますか?」
ユリウス「その通り、女性ですが何故!?」
ジーク「決まっているじゃないか! こちらの世界の魔王ザンニクス君がこっちの世界を捨ててまでそちらの世界に行く理由を作るには、君と同じ様に奥さんを見つけてあげないと!」
ユリウス「あ!?」
エダ「これから、あなた大変よ! 2人を結ばせる為に出会いの場ときっかけを作らないといけないのですから」
ユリウス「それでしたら2人をここで行う2次会に招待する予定でしたから、2人に余興をやってもらう事にします。余興の打ち合わせの名目でしたら、ここで自由に会う事も出来ますし」
エダ「それは名案ね、それはそうとユリウスさんは体力には自信は有る方ですか?」
ユリウス「一応、現役の魔王なので多少は有ると思いますがそれが?」
ジーク「わたしとエダはとある道場の師範代をやっていてね、君やウルスラにも道場の後継者として結婚した後は入門して欲しい。ちなみに開祖は元勇者と元土魔王の夫婦だ」
ウルスラ「私も詳しくは聞いていないのですが、何の道場なのですか?」
エダ「それは来てからのお楽しみよ、おそらく2人の価値観が変わるわね」
ユリウス&ウルスラ「?」
後日、ユリウスとウルスラは両親に連れられて道場を訪れて後悔する事になる。そして今日も居酒屋【次元の狭間】では、色んな世界の勇者と魔王が一杯飲みながら語り合う光景が広がるのだった。 【完】
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」
ユリウス「やあ、大将! 予約しておいた奥の部屋空いているかな?」
大将「へい、大丈夫ですよ! お飲み物も必要になりましたら何時でも声を掛けてくださいね!」
ユリウス「ありがとう、それにしてもウルスラの両親に挨拶に行こうと思っていたら、逆に向こうの両親からここで話をしたいと言われて正直驚いている所ですよ」
大将「あれ!? ウルスラちゃんの両親って来れるんですかい!?」
ユリウス「そうなんだよね、ウルスラは人族の国で生まれ育ったと聞いているし、両親の方も普通の人間の筈だとウルスラ本人も言っていた」
ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」
ウルスラ「ここよ、父さん母さん」
ウルスラ父「へ~こんな所が有ったのか!? 今度からここで食事に来ても良いんじゃないか、母さん?」
ウルスラ母「そうね、あそこの食事はほぼ決まっているから、たまにはここに来るかもいいかもね」
ウルスラ「ちょっと、父さん母さん! こちらが先日お話したユリウス様です」
ユリウス「初めまして、わたしはユリウスと言います。実はわたしは・・・」
ウルスラ父「その話は後で、まずは予約して頂いた席に行こうか。他のお客様に迷惑掛けちゃいけないから」
ユリウス「は、はい。わかりました」
4人は奥の座敷へ入っていった。
ウルスラ父「さてと、ユリウス君だったかな?」
ユリウス「は、はい」
ウルスラ父「君は何時頃そちらの世界と魔王の座を捨てて、こちらの世界に根を張ってくれるのかな?」
ユリウス&ウルスラ「え!?」
ユリウス「ウルスラ、きみはもうご両親にわたしの事を話していたのかい!?」
ウルスラ「いいえ!? お名前だけです! 父さん、何でユリウス様が他の世界の魔王だって知っているのですか!?」
ウルスラ母「そりゃ、知っているわよ。だってあなたが産まれた時に魔族の神託神官が【この娘は10の歳の洗礼で勇者の力を認められ、その後16の歳で2人の魔王が世界から居なくなりこの世界は救われる】【その16の誕生日に娘は片方の魔王の妻となり勇者の道からも解放される】ってあなたが勇者となる事も16歳で結婚する事まで知ってましたから」
ウルスラ「え、魔族の神託神官ってどういう事なの? それに、父さんや母さんがここに平気で来れる理由って!?」
ウルスラ父「そろそろ種明かしをしてあげるべきかな、改めて初めまして私はウルスラの父で元火魔王のジーク・フレイムと言います」
ユリウス&ウルスラ「え!?」
ウルスラ母「わたくしはウルスラの母で元風魔王のエダ・ウィンディと言います」
ユリウス&ウルスラ「えええ!?」
ウルスラ「父さん、母さん。2人は魔王だったんですか!?」
ジーク「ああ、そうだ。お前が産まれるまではこちらの世界では火・水・風・土を司る4人の魔王が存在していたんだ」
エダ「だけど、その時には既に水と土の魔王が魔王の座を捨てちゃって勇者と元勇者と結ばれちゃっていてね。このままだと、あなたに私達が2人が討たれるかもしれなかったのよ」
ウルスラ「そんな事が・・・」
ジーク「それで急遽、元魔王達を呼んで対策を考えて貰ったら俺達も魔王の座を捨てて人族で暮らし、この世界の魔王も1人にすれば神託を変えられる事に気付いた訳だ」
エダ「そうしたら、今度は追加であなたが16歳で結婚する文が追加されちゃってね。2人の魔王が互いに世界を居なくなるって事はユリウスさんがこちらの世界に婿に来てくれる事だって事も大体予想出来た訳よ」
ユリウス「なるほど、そういう訳だったんですか。この居酒屋は勇者と魔王しか来られない筈なのに、どうしてご両親がここを選んだのか納得しました」
ジーク「だがな、ユリウス君。君には大事な事を幾つかやって貰わなくちゃならないんだ」
ユリウス「それは、何でしょうか?」
エダ「あなたの世界の勇者もきっと女性の筈ですが、違いますか?」
ユリウス「その通り、女性ですが何故!?」
ジーク「決まっているじゃないか! こちらの世界の魔王ザンニクス君がこっちの世界を捨ててまでそちらの世界に行く理由を作るには、君と同じ様に奥さんを見つけてあげないと!」
ユリウス「あ!?」
エダ「これから、あなた大変よ! 2人を結ばせる為に出会いの場ときっかけを作らないといけないのですから」
ユリウス「それでしたら2人をここで行う2次会に招待する予定でしたから、2人に余興をやってもらう事にします。余興の打ち合わせの名目でしたら、ここで自由に会う事も出来ますし」
エダ「それは名案ね、それはそうとユリウスさんは体力には自信は有る方ですか?」
ユリウス「一応、現役の魔王なので多少は有ると思いますがそれが?」
ジーク「わたしとエダはとある道場の師範代をやっていてね、君やウルスラにも道場の後継者として結婚した後は入門して欲しい。ちなみに開祖は元勇者と元土魔王の夫婦だ」
ウルスラ「私も詳しくは聞いていないのですが、何の道場なのですか?」
エダ「それは来てからのお楽しみよ、おそらく2人の価値観が変わるわね」
ユリウス&ウルスラ「?」
後日、ユリウスとウルスラは両親に連れられて道場を訪れて後悔する事になる。そして今日も居酒屋【次元の狭間】では、色んな世界の勇者と魔王が一杯飲みながら語り合う光景が広がるのだった。 【完】
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