召喚勇者は魔王と放浪する事になりました。

いけお

文字の大きさ
46 / 55
第3章~この世界を改めて理解する旅路~

第44話 黄色の方にも臭いで反省してもらおう。

しおりを挟む
最近、黄色の方の数が増えている。反省しているのは分かる、だが数が尋常じゃない。1つの村の年寄りから小さな子供まで9割方が黄色だった時は、この村本当に大丈夫か!?っとさえ思えてしまった。その時の光景は凄まじかった・・・威嚇の筈の雷が村中に一斉に落ちたのだ、それも100本近く。鼓膜が破けてしまった方も大勢出たので村中で回復魔法を使う羽目になった。

雷は流石に危ないかもしれない、だが何かで反省させないといけない。雷は5感の内視覚と聴覚を刺激していたが鼓膜を破いてしまうと流石に自分達の方が加害者に思えてきてしまう。ならば、味覚か嗅覚で反省を促すのはどうかと思い町を移動しながら色々な方(黄色はもちろん赤の方にも死んでもらう前に協力して貰った)で試させて頂いた。

味覚はダントツで口一杯にハバネロ10本分の辛さが広がる罰が効果てきめんだったが、1時間程継続する様に設定していたら失禁して失神する人まで出たので中止した。

そして現在、嗅覚によって反省を促す試験を行っているが実験台の赤の人は先程から悶絶している・・・この後死んでもらうのが少し可哀想になってきた。この嗅覚による罰だがあのシュールストレミングの汁を顔全体に塗り広げた様なイメージで作ってみたのだが、この世界の人はあの恐ろしい魚の缶詰に似た臭いをこれまでに経験した事が無い様で気を失う寸前まで多数の方が追い込まれている。ちなみにセシルと桃も興味本位でどんな臭いか試させてと言うので、試しに掛けるとその瞬間に2人とも「ごめんなさい、許して下さい。早く止めて!」と口々に言うが止める方法をまだ作って無い事を伝えると2人ともショックを受けそして効果の切れた1分後に安堵して気を失っていた。

気絶まで追い込まない程度に、深く反省してもらう為に30秒で効果が切れる様に微調整。早速、MAPの機能に盛り込みしばらく馬車で進むと至る所であまりの臭いに地面をのた打ち回る方が見られた。そして、警告の電子ボイスでまた悪い事をしたら今度は倍の1分間臭いが続くと知るとその途端に大勢の方が青になった。これは防犯と再犯防止の効果がピカイチだと確信し、以後MAPで黄色の方が範囲内に入ると地面を転がる光景が当たり前になった。

それでもこの田野の地を巡る中で、後味の悪いというか胸糞の悪い気持ちにさせられた出来事も有った。それはとある洞窟に潜んでいた賊を始末した時の事だが、洞窟の奥に作られた鍵付きの部屋を開けてみると中に鎖で繋がれた裸の女性が2人居た。性処理に使われていたらしく見るも無残な姿となっていたので清浄の呪文で身体を綺麗にして上からシーツを掛けてあげると最初の内は感謝していたが徐々にその表情が劣悪なものに変わっていく。この女性2人は首都から追い出した田野の旧王族の生き残りだったのだ。

『貴様達さえ来なければ、こんな事にはならなかったのに』

『私達が手に入れて当然の地位や財産を全て奪い去った極悪人』

など罵り続けていく内に最初は青だったオーラが徐々に黄色から赤に変わっていき、どす黒い真っ赤にまで彼女達は堕ちていく・・・。賊達に犯されている間は反省していたのだが、賊達が居なくなった事で再び本性が現れたのだろうか?

『こんな目にあうのは卑しい奴隷達で十分よ、高貴な私達を早く相応しい場所に戻しなさい!』

『ここの賊が持っていた宝石やお金は全て私達が貰い受けるわ、この国の物は全て私達の物だから当然ですわ』

これから、自分達がどんな目に会うのか全く理解出来ていないようだ。民を傷付け富を奪いそれを当然だと思っている彼女達、せめて来世では心清らかで有って欲しいと願う。

「あなた達は賊に犯されていた間は多少反省していた様だけど、心の底から反省はしていなかった様だ。何故、あなた達王族が首都から出される事になったのか。そして何故首都のすぐ外にも関わらず賊達がうろつく治安の悪さだったのか。そして・・・何故これから自分達は殺される事になるのか。残り短い時間でそれが分かれば助かる、だけど気付けなければ今日が最期だ」

結局、彼女達にそれが分かる筈も無く死を与えられる結果となる。どのような最期を迎える事になったかは敢えて書かないが、死体は残さなかった。

前にも1度思った事が有るが、こっちの世界では魔族よりも人の方が遥かに凶悪で強欲で救い様が無いのが多すぎる。そもそも、魔族で罰を与えた相手が居ない。魔族の方が人間味溢れる人達ばかりだったよな。ジークとエダの仲を進展させようと奮闘する火魔族や風魔族の側近やメイド達の様に・・・。

悪さをする神が居なくなった田野の地でもこの有様だから、隣の国に移動したらどうなるのだろうか?国を滅ぼす事も辞さない覚悟を胸に秘めつつも現状を憂いて立ち上がっている者が居たらその際は無償で協力しようとセシルや桃と話し合いながら、隣の国【塩山】との国境に1番近い町【切石】を目指し馬車を進ませた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する 

namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。  転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。  しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。  凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。  詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。  それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。  「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」  前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。  痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。  そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。 これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...