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オープニング
1.オープニング(アンナリーナ)
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夕日に照らされて辺りが赤く染まる頃、私たちはやっと王都に着くことができた。領地を出発してから四日。初めての長旅で疲れたけれど、領地の町とは違う賑やかな王都を見ていると、今までの疲れも忘れてしまいそう。
私はアントンソン子爵の娘アンナリーナ、十五歳。今日から王都の住民になります!
この国では、貴族子女が十五歳になると、結婚まで王都で暮らさなければならないと定められている。王都の最新技術を各領地に持ち帰るためと、結婚相手を探すため。そして、地方領主の反逆を抑えるための人質として。
お金に余裕のある高位貴族の子女は、タウンハウスで社交をしながら優雅に暮らすけれど、私のような貧乏下位貴族の子女は仕事に就かなければ生活ができない。
三年前に王都へ行った義兄は騎士団に所属していて、王都の治安を守っている。危険なことも多いけれど、かなりの高給取りらしい。
私は植物が大好きなので、植物に関わる仕事をしたいと事前に希望を出していた。そんな希望が通って王立植物研究所で働くことが決まって本当に嬉しい。お仕事を頑張ろうとやる気が満ちてくる。
研究所で得た知識をいつかは領地の役に立てたいと思っているけれど、領地に帰るためには結婚をしなければならない。そこはちょっと不安だけれど、たくさんの人がいる王都だもの。絶対に素敵な旦那様が見つかると信じたい。
「アンナリーナ。大丈夫か? 顔色が悪いようだが」
馬を寄せて馬車を覗きこみながら義兄のベルトルドが訊いてくる。本当に心配してくれているみたい。相変わらず過保護な義兄だ。
「大丈夫、少し疲れただけだから」
あまり心配をかけたくないので笑顔を見せると、少し安心したのか義兄は馬車から離れていく。それでも何度も振り返ってこちらの方を気にしていた。
義兄は父の年の離れた従兄で、五歳の時に父の養子になった。父が持つ子爵位は十歳の弟ミゲルが継ぐことに決まっているので、義兄は騎士として身を立てる道を選んだ。今までは騎士団の寮住まいだったけれど、私が王都に行くので、家を用意してくれて、そこで一緒に住むことになっている。
王立植物研究所では、一年間の見習い期間中はお給金が出ない。一年間も義兄の世話になるのは心苦しいけれど、来年になれば少しはお給金が貰えるらしいので、生活費の足しにできそう。高給な騎士には遠く及ばない金額でも、自分の食い扶持くらいは負担したい。
義兄は私にとても甘い。道中が心配だからと、私が王都に出発する前日に領地へ帰ってきて、王都へ行く私の護衛を買って出てくれた。甘えすぎかなと思ったけれど、やはり不安だったので、義兄の優しさに甘えることにした。
小さな馬車の御者を務めているのは家令のアルマン。その娘のパルミラも侍女として一緒について来てくれている。
そんな四人の旅もやっと終わる。
用意した家は貴族令嬢が住むには随分小さいと義兄は恐縮しているけれど、その家は思った以上に立派だった。一階には台所と食事室、そして、大きな居間と使用人用部屋が三つ。風呂も一階にあった。二階には四部屋もある。確かに領地の館よりは小さいけれど、王都に建つこの家は十分に広いと思う。
そんな家の中を見て回っていると、義兄は私とパルミラが二階の部屋を使えと言う。義兄とアルマンが一階の使用人部屋を使うと言うので、私とパルミラはとても驚いた。
パルミラは主人を差し置いて二階を使うことに抵抗を感じているようだった。私も義兄のお給金で借りている家なのに、義兄を使用人部屋の住まわせるわけにはかいないと主張した。
しかし、血が繋がっているとはいえ、結婚可能なほどには薄い私との関係を考慮して、義兄は使用人部屋を使うことを譲らなかった。それならば私が一階の使用人部屋に住むと申し出たけれど、二階の方が安全だからと押し切られてしまう。
押し問答の末、義兄の説得は諦めて、思った以上に広い二階の部屋をパルミラと掃除をすることにした。
「お嬢様! そんなことは私がしますから、どうか座っていてください」
雑巾を持った私に驚き、パルミラは慌てて近寄って来る。
「大丈夫よ、私の部屋だもの。自分で掃除くらいできるわ。パルミラも自分の部屋を掃除してね」
事前に掃除人を入れてあったらしく、部屋はそれほど汚れてはいない。前の住民が丁寧に使っていた家具もほとんど傷んではいなかった。
とても明るくてきれいな家なので気分がいい。
この家は騎士団を引退した老騎士が義兄に貸してくれたとのこと。本当に義兄には感謝しかない。一人で王都へ出てきても何もできなかった。地方から出てくる人用に寮は用意されているけれど、あまり快適ではないと聞いている。ダウンハウスを持たない下位貴族子女のほとんどは、縁のある高位貴族のお屋敷に行儀見習いとして居候させてもらうらしい。それも気を遣うだろうなと思う。だから、私はとても幸運だ。
掃除を終えた頃、義兄が二階に上がって来た。
「アンナリーナ、今日は外で食事をしようか? 王都の食堂は美味いからな。騎士団の連中が贔屓にしている店へ行こう」
「やった! 皆で夕飯に繰り出そう」
私がそんな風にはしゃいでいると、義兄がくすりと笑っていた。そうだ、私は今日から独り立ちしなければならないのだから、あまり子どもっぽい振舞は自重しなければ。
すっかり日が落ちたけれど、王都の飲食店街はびっくりするほど人出が多い。そんな様子も田舎の領地とは大違いだった。
はぐれると困ると思い、私は義兄の腕を掴んだまま歩いている。ちょっと子どもっぽいけれど、迷子になって迷惑をかけるよりいいという大人の判断だ。義兄も嫌がっていないしね。
しばらくそんな風にして歩いていると、義兄がお勧めだという店に着いた。私たちが中に入ると、恐縮しながらもアルマンとパルミラもついて来る。
「ベルトルド様やアンナリーナ様と同じテーブルで食事するわけには参りません」
アルマンが離れようとするが、義兄が止める。
「この店は混むから、別々の席は難しいぞ。そんなことを気にしないで一緒に食おう」
「そうよね。皆で一緒に食べた方が美味しいもの」
私がそう言うと、アルマンとパルミラは何とか同じ食卓についてくれた。
馴れない料理の注文は義兄に任せることにした。
運ばれてきた料理はどれも美味しそう。だけどありえない量だと思う。
「騎士相手の店だからな。量は多い。これくらいなければ腹を空かせた騎士は腹一杯にならない。さぁ存分に食べてくれ」
とりあえず食べてみることにする。
さすがに騎士が集う店、どれもとても美味しいい。
二十くらいの食卓が置かれた店内はほぼ満席になっている。客は大柄な男性が多かった。
「よう、ベルトルド。家族と食事か?」
黒髪で黒い目をした長身の男性が兄に声をかけてきた。
「副団長! お一人で食事ですか?」
その男性は騎士団の副団長らしいけれど、そんな役職に就いているにしてはかなり若い。
「兄がいつもお世話になっております。義妹のアンナリーナと申します。お見知りおきのほど、よろしくお願いいたします」
私は立ち上がって副団長に挨拶する。アルマンとパルミラも同じく立ち上がって深々と礼をした。
「私は騎士団の副団長を務めておりますダーフィト・デーニツと申します。こちらこそ、お見知りおきを。アンナリーナ嬢は十五歳になったのですか?」
「はい、そうです。それで王都にやって参りました。来週から王立植物研究所に勤めることになっております」
「そのために、ベルトルドは寮を出て家を手に入れたのですね。馴れない仕事は大変でしょうけれど、頑張ってください」
「ありがとうございます」
副団長はとてもいい人だった。しかも、かなりの美形。
「副団長はまだ二十三歳なんだ。異例の昇進らしい」
副団長が席に戻ると、義兄が教えてくれた。
「女性に人気があるでしょうね」
パルミラが頬を染めて言う。確かに副団長はもてそう。
「そうだな。副団長宛の恋文や贈り物の整理に専用人員を割かなくてはならないくらいには、女性に人気がある」
それって、ものすごい人気よね。何だか怖いので副団長には近づかないようにしよう。
義兄がごく普通の騎士で本当に良かった。
私はアントンソン子爵の娘アンナリーナ、十五歳。今日から王都の住民になります!
この国では、貴族子女が十五歳になると、結婚まで王都で暮らさなければならないと定められている。王都の最新技術を各領地に持ち帰るためと、結婚相手を探すため。そして、地方領主の反逆を抑えるための人質として。
お金に余裕のある高位貴族の子女は、タウンハウスで社交をしながら優雅に暮らすけれど、私のような貧乏下位貴族の子女は仕事に就かなければ生活ができない。
三年前に王都へ行った義兄は騎士団に所属していて、王都の治安を守っている。危険なことも多いけれど、かなりの高給取りらしい。
私は植物が大好きなので、植物に関わる仕事をしたいと事前に希望を出していた。そんな希望が通って王立植物研究所で働くことが決まって本当に嬉しい。お仕事を頑張ろうとやる気が満ちてくる。
研究所で得た知識をいつかは領地の役に立てたいと思っているけれど、領地に帰るためには結婚をしなければならない。そこはちょっと不安だけれど、たくさんの人がいる王都だもの。絶対に素敵な旦那様が見つかると信じたい。
「アンナリーナ。大丈夫か? 顔色が悪いようだが」
馬を寄せて馬車を覗きこみながら義兄のベルトルドが訊いてくる。本当に心配してくれているみたい。相変わらず過保護な義兄だ。
「大丈夫、少し疲れただけだから」
あまり心配をかけたくないので笑顔を見せると、少し安心したのか義兄は馬車から離れていく。それでも何度も振り返ってこちらの方を気にしていた。
義兄は父の年の離れた従兄で、五歳の時に父の養子になった。父が持つ子爵位は十歳の弟ミゲルが継ぐことに決まっているので、義兄は騎士として身を立てる道を選んだ。今までは騎士団の寮住まいだったけれど、私が王都に行くので、家を用意してくれて、そこで一緒に住むことになっている。
王立植物研究所では、一年間の見習い期間中はお給金が出ない。一年間も義兄の世話になるのは心苦しいけれど、来年になれば少しはお給金が貰えるらしいので、生活費の足しにできそう。高給な騎士には遠く及ばない金額でも、自分の食い扶持くらいは負担したい。
義兄は私にとても甘い。道中が心配だからと、私が王都に出発する前日に領地へ帰ってきて、王都へ行く私の護衛を買って出てくれた。甘えすぎかなと思ったけれど、やはり不安だったので、義兄の優しさに甘えることにした。
小さな馬車の御者を務めているのは家令のアルマン。その娘のパルミラも侍女として一緒について来てくれている。
そんな四人の旅もやっと終わる。
用意した家は貴族令嬢が住むには随分小さいと義兄は恐縮しているけれど、その家は思った以上に立派だった。一階には台所と食事室、そして、大きな居間と使用人用部屋が三つ。風呂も一階にあった。二階には四部屋もある。確かに領地の館よりは小さいけれど、王都に建つこの家は十分に広いと思う。
そんな家の中を見て回っていると、義兄は私とパルミラが二階の部屋を使えと言う。義兄とアルマンが一階の使用人部屋を使うと言うので、私とパルミラはとても驚いた。
パルミラは主人を差し置いて二階を使うことに抵抗を感じているようだった。私も義兄のお給金で借りている家なのに、義兄を使用人部屋の住まわせるわけにはかいないと主張した。
しかし、血が繋がっているとはいえ、結婚可能なほどには薄い私との関係を考慮して、義兄は使用人部屋を使うことを譲らなかった。それならば私が一階の使用人部屋に住むと申し出たけれど、二階の方が安全だからと押し切られてしまう。
押し問答の末、義兄の説得は諦めて、思った以上に広い二階の部屋をパルミラと掃除をすることにした。
「お嬢様! そんなことは私がしますから、どうか座っていてください」
雑巾を持った私に驚き、パルミラは慌てて近寄って来る。
「大丈夫よ、私の部屋だもの。自分で掃除くらいできるわ。パルミラも自分の部屋を掃除してね」
事前に掃除人を入れてあったらしく、部屋はそれほど汚れてはいない。前の住民が丁寧に使っていた家具もほとんど傷んではいなかった。
とても明るくてきれいな家なので気分がいい。
この家は騎士団を引退した老騎士が義兄に貸してくれたとのこと。本当に義兄には感謝しかない。一人で王都へ出てきても何もできなかった。地方から出てくる人用に寮は用意されているけれど、あまり快適ではないと聞いている。ダウンハウスを持たない下位貴族子女のほとんどは、縁のある高位貴族のお屋敷に行儀見習いとして居候させてもらうらしい。それも気を遣うだろうなと思う。だから、私はとても幸運だ。
掃除を終えた頃、義兄が二階に上がって来た。
「アンナリーナ、今日は外で食事をしようか? 王都の食堂は美味いからな。騎士団の連中が贔屓にしている店へ行こう」
「やった! 皆で夕飯に繰り出そう」
私がそんな風にはしゃいでいると、義兄がくすりと笑っていた。そうだ、私は今日から独り立ちしなければならないのだから、あまり子どもっぽい振舞は自重しなければ。
すっかり日が落ちたけれど、王都の飲食店街はびっくりするほど人出が多い。そんな様子も田舎の領地とは大違いだった。
はぐれると困ると思い、私は義兄の腕を掴んだまま歩いている。ちょっと子どもっぽいけれど、迷子になって迷惑をかけるよりいいという大人の判断だ。義兄も嫌がっていないしね。
しばらくそんな風にして歩いていると、義兄がお勧めだという店に着いた。私たちが中に入ると、恐縮しながらもアルマンとパルミラもついて来る。
「ベルトルド様やアンナリーナ様と同じテーブルで食事するわけには参りません」
アルマンが離れようとするが、義兄が止める。
「この店は混むから、別々の席は難しいぞ。そんなことを気にしないで一緒に食おう」
「そうよね。皆で一緒に食べた方が美味しいもの」
私がそう言うと、アルマンとパルミラは何とか同じ食卓についてくれた。
馴れない料理の注文は義兄に任せることにした。
運ばれてきた料理はどれも美味しそう。だけどありえない量だと思う。
「騎士相手の店だからな。量は多い。これくらいなければ腹を空かせた騎士は腹一杯にならない。さぁ存分に食べてくれ」
とりあえず食べてみることにする。
さすがに騎士が集う店、どれもとても美味しいい。
二十くらいの食卓が置かれた店内はほぼ満席になっている。客は大柄な男性が多かった。
「よう、ベルトルド。家族と食事か?」
黒髪で黒い目をした長身の男性が兄に声をかけてきた。
「副団長! お一人で食事ですか?」
その男性は騎士団の副団長らしいけれど、そんな役職に就いているにしてはかなり若い。
「兄がいつもお世話になっております。義妹のアンナリーナと申します。お見知りおきのほど、よろしくお願いいたします」
私は立ち上がって副団長に挨拶する。アルマンとパルミラも同じく立ち上がって深々と礼をした。
「私は騎士団の副団長を務めておりますダーフィト・デーニツと申します。こちらこそ、お見知りおきを。アンナリーナ嬢は十五歳になったのですか?」
「はい、そうです。それで王都にやって参りました。来週から王立植物研究所に勤めることになっております」
「そのために、ベルトルドは寮を出て家を手に入れたのですね。馴れない仕事は大変でしょうけれど、頑張ってください」
「ありがとうございます」
副団長はとてもいい人だった。しかも、かなりの美形。
「副団長はまだ二十三歳なんだ。異例の昇進らしい」
副団長が席に戻ると、義兄が教えてくれた。
「女性に人気があるでしょうね」
パルミラが頬を染めて言う。確かに副団長はもてそう。
「そうだな。副団長宛の恋文や贈り物の整理に専用人員を割かなくてはならないくらいには、女性に人気がある」
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