駿河ノ国妖怪物語 ~知られざる妖怪ワールド~

やまねとも

文字の大きさ
143 / 164
章6 切り開くもの

ピタサンドと、デラックス妖怪ベルトVer.2.1turbo:Returns Σ とパイセンとのビデオ会議

しおりを挟む
ならば油をあまり使用しないジャンクフード、油が入手困難である地域や油がスグに固まってしまう北方で食されているジャンクフードは何があっただろうか。ピタ系?小麦粉の発酵時間が短く、現地での制作も楽であろう。
試してみよう。
妖怪ウインドウにピタサンドが食べたいと思考投射してみる。

チョイーン!
いつものようにリストアップしてくれる人工知能AI。カレーのときのように莫大な情報量ではなかったが、それなりに種類があるようだ。

ほほう、チリ味とカレー味が人気なのか、塩味のみのものもあるな。
軽食扱いなので3つとも頼んでみるか? ああ、食べ比べセットがあるなコレにしよう、麺類も挟んじゃってるのも付いているし。飲み物は、おビールを追加で頼もう。

ピタが来るまでうなぎパイを食して待つ。ここは基本的に持ち込みOKの食堂なのだ。
ちなみにうなぎパイは、顔を覚えられるくらいに併設されている売店でダンボール買いしている。「いつもの1ケース」などといった大人買いである。ちなみに消耗品扱いの経費で落としているが怒られたことはない。

「おまたせしました、食べ比べ!ピタ盛り合わせと追加のビールです」
耳のピン!と立った若い給仕さんが運んできてくれた。この方もイケメンだな。採用基準にあるのだろうか?
チップのうなぎパイを胸のポッケへ差し込んでおいた。

ほほう、写真では小さく見えたがこれは…でかいぞ! ひとつひとつがカルツォーネのレギュラーサイズくらいある。
そうだった、忘れていたのだが、基本的に食道楽スルガで出てくる料理は量が多い若しくはサイズが巨大なのだ。
(食べきれないぶんは笹の葉に包んで、お持ち帰りも出来るので問題はない)

カレー味、チリ味、塩風味、生春巻きの具? どれも美味しい。
簡単に作れそうなのは塩風味のサラダサンドみたいなのだ。生野菜を食べる文化があるのなら有効だろう。
結構な量を提供されていたはずだが、全て胃袋の中に落ちていった。

お腹も満足したことだし寄宿舎へ戻って情報整理と、センパイとのビデオチャットをしようかな。

キャッシャーで会計ついでに、うなぎパイを2ケース仕入れておく。いつ異世界で遭難してもいいように。

「ありがとうございましたー、またのご来店を!」店員さんが手をふり見送ってくれる。
「ごちそう様でした」うなぎパイのケースを妖怪ポシェットへとしまいつつ、店を後にした。

ピコーン!
YNS上のメールボックスへ何かが届いたようだな、気にはなるが、歩きながらの妖怪ウインドウ操作は危険だ、後ほど確認しよう。
妖ナビ妖怪交通案内機能以外での移動中表示は非推奨なのだ。下手を打つと言い争いから妖怪デュエルに発展する事もある。
大型の妖怪がよそ見歩きして、トラックを踏み潰してしまったこともあるくらいの危険行為だ。

モグッ支部関係者用の寄宿舎へ到着。ロビーでハンディうなぎパイを吸いながらメールを確認する。
「おお!ついにきたか」
それはセルゲイさんからの "デラックス妖怪ベルトVer.2.1turbo:Returns Σシグマ" 到着のメールだった。
もう少し早く出来るはずだったが、イタ飯妖怪が凝りに凝ったベルト部分の装飾を施したいとの願いから納入が伸びていたブツ。届いたベルトを撮影した写真も添付されていた、素晴らしい!普段使いもできそうなデザイン!流石はイタ飯妖怪職人だ。バージョン番号の後ろが訳がわからないが趣味だろう間違いない。

若者の街、静岡を歩けば万人が振り返り、何処で買ったのですか!とテレビ局が取材してくるかも知れないレベルの完成度だ!
怪人ヤマネ用の妖怪ベルトも発注すべきだろうか?

センパイとのビデオチャットが終わったら取りに行こう!妖怪ショップは24H営業だからいつでも受け取りOKだ。セルゲイさんは24時間戦える超戦士だし間違いなく居るだろう。


さてと、パイセンとビデオチャットするか、姫ちゃんや悠花はるか先生以外とビデオチャットする機会が増えたなぁ。
パイセンとのビデオチャット接続リクエストを送る。程なくして接続されたようだ。
顔が赤い、酔っ払ってやがるな?いつものことなので気にしない。
「こんばんはー 今からビデオチャットで会議したいんですけど大丈夫ですか?」

「おっけー 晩御飯も食べたし晩酌ついでにやりますかねっ!」

「くノ一レッスンの疲れは無さそうですね、体力増強オプションの影響ですかね?」

「そうじゃないかな?生傷もスグに塞がっちゃうし、アザもすぐにひっ込むよ」

「俺の回復力より高いですね、流石っス!」

「垂直跳びで2mとか人外じみてきたよ!戦隊でも組んじゃおうかな」

「mjd???」

雑談しながら、モグッ支部周辺の地図を共有する。

「地図なんですけど撮影してから、確認するの今が初めてなんですよゴメンナサイ」

「あー、大丈夫。こっちで色々拡大とかして見てたから」

「んで、気づいたんだけど、どうもモグッ支部って魔王城というか神殿みたいな扱いだよ。取り囲むように町や村が点在している感じ」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

巻き込まれた薬師の日常

白髭
ファンタジー
神に選ばれ、魔素の循環する界へと送り込まれたのは――現代の薬師。 剣も魔法も扱えない彼が憑依したのは、戦闘力ゼロの商人見習いの少年だった。 彼の武器は、知識と経験。商品を生み出し、人脈を築き、産業を広げていく。 「居場所を見つけたい」その願いが、やがて世界を変える力となる。 これは、一人の薬師が紡ぐ研究と開発、そして成長の物語。 【カクヨムでも掲載しています】 表紙は紹介文をもとに、ai【adobe firefly】で作成したものです。(参考程度に……)

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

老聖女の政略結婚

那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。 六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。 しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。 相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。 子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。 穏やかな余生か、嵐の老後か―― 四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。

処理中です...