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章6 切り開くもの
お城へ招待。
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どなたか知らぬが、一応ここは我が家である。空き家っぽいけど違うのだよ!
「むあ?」
とつぜん揺り起こされても動じないとは、なかなか肝の太いのタヌキ妖怪である。
「熟睡されていたところ申し訳ない、俺はここの家主でダイジョーと言います、分類的には妖怪ですよ」
ふむ?尻尾もハミ出ていないし、ケモ臭もしないとは綺麗好きのタヌキ妖怪か。ケモナーとしては残念である。
「え?空き家じゃなかったのですか?」
「滅多に利用しないのですが住んでいるのですよ」
立て掛けておいた数少ない家具の折りたたみ机を組みながら話をする。
先程コンビニで購入したお菓子を差し出し、温かいお茶を妖怪ポシェットから出す。
「あらあらご丁寧に、ありがとうございます」
「それでこちらに住む予定だったのですか?」と聞いてみる。
タヌキ妖怪がすむくらいなら問題なかろう。
少しモフらせてくれるのならば喜んで住んでもらおう!
「いい感じに寂れていた廃屋だと思っておりましたもので、申し訳ございません」
うむ、やはり廃屋と思われていたか。今時珍しい木枠の窓、そしてトタン張りの風呂場だしな!
昭和初期くらいに立てられたと思われる家屋だ、もうすぐ築1世紀かも?といった風情だ。
「申し遅れました、わたしは座敷わらしの八重。800歳ほどです。現代妖怪に毛が生えたくらいと思っていただければ…」
お八重さんとおっしゃるのか、吸血鬼のヤナさんと若干かぶってる名前だな。
それでも800年くらいと大層年齢を重ねていらっしゃっるようで落ち着いた雰囲気の淑女である。
タヌキ妖怪と勘違いして申し訳なかった。モフらなくてよかった危なかったぜ…
「ここに住まわれるのは構いませんよ、座敷わらしならば、こちらからお願いしたいくらいです」
座敷わらしは精霊であり、魔族であり、そして優秀なハウスキーパーだ!
モグッ支部で手に入れた脳にシワのない妖精(笑)とは格が違うのだよ!
お話を聞いていると、少し前まで住んでいた屋敷が鉄筋コンクリートビルになってしまい。あたらしく取り憑く家屋を探しており、ここに目をつけたそうだ。
彼女の他にも住処を失った野良座敷わらしが多数いるらしい。確かに電子ロックが主流の鉄筋コンクリートビルに取り憑く座敷わらしとかイメージできないわな。ロボット掃除機と喧嘩して泣き崩れる彼女達の姿がありありと想像できる。
む!そう言えば。スコーンと忘れていたがモグッ支部のハウスキーパーを募集していたぞ。
「お八重さんって精霊ですよね、よければ城のハウスキーパーしてみませんか?」
「まぁ!お城ですか!」
興味は引けたようだな。
「ええ、非常に大きな石造りの城でして、俺でも見上げるほどのグレーターサイズです。全部探索していないので正確にはわかりませんが、ブリティンの宮殿がいくつか入るくらいの施設ですよ」
「それはお掃除のし甲斐がありそうですね」
「妖怪互助会本部から正式にハウスキーパーを募集しているところなのですよ、シルキーとかブラウニーも参加するかもしれません」
「まぁ!まぁ!」
ぬ?何処に興奮しているのかわからんが目がキラキラしていらっしゃるな。
「俺の推薦枠ってことで参加してみます? 今回の募集枠は2名ですけど、増やす予定なので良ければ野良状態のお知り合いもご一緒に」
「是非参加してみたいです、よろしくおねがいしますね」
お八重さんは大層乗り気のご様子。
「では、ID交換しておきましょうか」
妖怪バッヂを取り出して妖怪ID交換を促す。彼女も胸元から魔族バッヂを取り出して応じてくれた。
座敷わらし:お八重さんの魔族IDゲットだぜ!!!
お八重さんは魔族ウインドウを立ち上げて登録内容を確認しているようだ。
「妖怪互助会から出ているハウスキーパー募集は、YNS上から『モグッ支部』『ハウスキーパー』で検索すれば出てくると思いますよ。担当して頂くかもしれない城の外観の写真も公開したので見れるハズです。言い忘れていましたが俺はそこの支部長です」
「あらあら、城主さんじゃないですか」
「城の中は何にも有りませんけどね、これからモグッ支部周辺の現地妖怪も城に住むことになるかもしれません」
「にぎやかになりそうですね」
今後のモグッ支部についての野望とかをお八重さんと語らった。
このあと妖怪本部の寄宿舎へ帰還する予定であったが、盛り上がったので押し入れに隠していた和酒・洋酒を解き放つ!
妖怪ポシェット内に隠し持っていた珍味の海産物や、ジャーキーも大量放出し、中庭で焚き火を囲み小さな宴会を開いた。
見た目は子供のようであるが、オッカサンのような女性であったことを記しておく。
注:女性の名前の付け方について
女性の名前の前には『御』or『お』を付けるものなのだ、フユさんならば、おフユさんになる。
女性の名前は大事なものや、生まれた季節などがネーミング候補である可能性が高い。
金=お金は大事だよ
初=初めて生まれた子供
といった風だ。
八重という名の元ネタはなんだろうか。なんだか高貴な雰囲気もするね!
「むあ?」
とつぜん揺り起こされても動じないとは、なかなか肝の太いのタヌキ妖怪である。
「熟睡されていたところ申し訳ない、俺はここの家主でダイジョーと言います、分類的には妖怪ですよ」
ふむ?尻尾もハミ出ていないし、ケモ臭もしないとは綺麗好きのタヌキ妖怪か。ケモナーとしては残念である。
「え?空き家じゃなかったのですか?」
「滅多に利用しないのですが住んでいるのですよ」
立て掛けておいた数少ない家具の折りたたみ机を組みながら話をする。
先程コンビニで購入したお菓子を差し出し、温かいお茶を妖怪ポシェットから出す。
「あらあらご丁寧に、ありがとうございます」
「それでこちらに住む予定だったのですか?」と聞いてみる。
タヌキ妖怪がすむくらいなら問題なかろう。
少しモフらせてくれるのならば喜んで住んでもらおう!
「いい感じに寂れていた廃屋だと思っておりましたもので、申し訳ございません」
うむ、やはり廃屋と思われていたか。今時珍しい木枠の窓、そしてトタン張りの風呂場だしな!
昭和初期くらいに立てられたと思われる家屋だ、もうすぐ築1世紀かも?といった風情だ。
「申し遅れました、わたしは座敷わらしの八重。800歳ほどです。現代妖怪に毛が生えたくらいと思っていただければ…」
お八重さんとおっしゃるのか、吸血鬼のヤナさんと若干かぶってる名前だな。
それでも800年くらいと大層年齢を重ねていらっしゃっるようで落ち着いた雰囲気の淑女である。
タヌキ妖怪と勘違いして申し訳なかった。モフらなくてよかった危なかったぜ…
「ここに住まわれるのは構いませんよ、座敷わらしならば、こちらからお願いしたいくらいです」
座敷わらしは精霊であり、魔族であり、そして優秀なハウスキーパーだ!
モグッ支部で手に入れた脳にシワのない妖精(笑)とは格が違うのだよ!
お話を聞いていると、少し前まで住んでいた屋敷が鉄筋コンクリートビルになってしまい。あたらしく取り憑く家屋を探しており、ここに目をつけたそうだ。
彼女の他にも住処を失った野良座敷わらしが多数いるらしい。確かに電子ロックが主流の鉄筋コンクリートビルに取り憑く座敷わらしとかイメージできないわな。ロボット掃除機と喧嘩して泣き崩れる彼女達の姿がありありと想像できる。
む!そう言えば。スコーンと忘れていたがモグッ支部のハウスキーパーを募集していたぞ。
「お八重さんって精霊ですよね、よければ城のハウスキーパーしてみませんか?」
「まぁ!お城ですか!」
興味は引けたようだな。
「ええ、非常に大きな石造りの城でして、俺でも見上げるほどのグレーターサイズです。全部探索していないので正確にはわかりませんが、ブリティンの宮殿がいくつか入るくらいの施設ですよ」
「それはお掃除のし甲斐がありそうですね」
「妖怪互助会本部から正式にハウスキーパーを募集しているところなのですよ、シルキーとかブラウニーも参加するかもしれません」
「まぁ!まぁ!」
ぬ?何処に興奮しているのかわからんが目がキラキラしていらっしゃるな。
「俺の推薦枠ってことで参加してみます? 今回の募集枠は2名ですけど、増やす予定なので良ければ野良状態のお知り合いもご一緒に」
「是非参加してみたいです、よろしくおねがいしますね」
お八重さんは大層乗り気のご様子。
「では、ID交換しておきましょうか」
妖怪バッヂを取り出して妖怪ID交換を促す。彼女も胸元から魔族バッヂを取り出して応じてくれた。
座敷わらし:お八重さんの魔族IDゲットだぜ!!!
お八重さんは魔族ウインドウを立ち上げて登録内容を確認しているようだ。
「妖怪互助会から出ているハウスキーパー募集は、YNS上から『モグッ支部』『ハウスキーパー』で検索すれば出てくると思いますよ。担当して頂くかもしれない城の外観の写真も公開したので見れるハズです。言い忘れていましたが俺はそこの支部長です」
「あらあら、城主さんじゃないですか」
「城の中は何にも有りませんけどね、これからモグッ支部周辺の現地妖怪も城に住むことになるかもしれません」
「にぎやかになりそうですね」
今後のモグッ支部についての野望とかをお八重さんと語らった。
このあと妖怪本部の寄宿舎へ帰還する予定であったが、盛り上がったので押し入れに隠していた和酒・洋酒を解き放つ!
妖怪ポシェット内に隠し持っていた珍味の海産物や、ジャーキーも大量放出し、中庭で焚き火を囲み小さな宴会を開いた。
見た目は子供のようであるが、オッカサンのような女性であったことを記しておく。
注:女性の名前の付け方について
女性の名前の前には『御』or『お』を付けるものなのだ、フユさんならば、おフユさんになる。
女性の名前は大事なものや、生まれた季節などがネーミング候補である可能性が高い。
金=お金は大事だよ
初=初めて生まれた子供
といった風だ。
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