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第三章
いつか見た景色の先へ(前)
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「セイレム様!」
光とともに現れたセイレム様は、とても大きな白い袋を抱えていた。
彼はそれをいったん床に置き、こちらへ両腕を伸ばして広げてみせた。
それを合図にして私は泣きながら、懐かしくも安心する大好きな人の胸の中に飛び込んでいく。
セイレム様は私を両腕でしっかり抱き止めると、よしよしと慰めるように頭を優しく撫でてくれた。
「フィー、だいぶ辛い目にあったようですね。可愛そうに」
「……私っ、もうどうしていいか……どうしていいか分からなくて!
私のせいで何もかもが最悪な方向へ行ってしまって……!」
嗚咽しながら顔を上げ、水色の瞳をすがるように見上げ、苦しい胸に内を吐露する。
セイレム様は頷きながら、神殿から帰ってから今まで起こった出来事を一通り静かに聞いてくれた。
「――教えて下さい。私はいったいどうしたらいいんですか?
どうしたら全てを元に戻せるんですか?
私が死んでどうにかなるならそうするのに、それだときっとお兄様が私の後を追ってしまう!」
いつか神殿に来た時に、寝たきりになった私の前で、たしかにお兄様は一緒に逝くと言っていた。
セイレム様は長い繊細な指を自信の絡め、しばし考え込むような仕草をしたのち、おもむろに口を開いた。
「実は私も色々考えてみたんですよ。と言うのもクリストファーが珍しく私に相談に来ましてね。
なんでもこのままいくと、あなたの兄君は世界を滅ぼしかねないとか……。
たぶん彼にとってもエルファンスは大切な存在なのでしょう。
ぎりぎりまで皇帝である父に言わず、どうにかしたい様子でした。
たしかにその懸念もその通りで、魔導省のトップになったエルファンスはあまりにも危険な存在だ。
兄上――陛下が、なぜ彼のような人物をトップに据えて実権を握らせているのか、私には到底理解出来無い
その立場と元々持っているエルファンスの類まれなる才能と能力が合わさる事によって、初めて恐ろしい脅威となり得るのですから」
「……そんなに……?」
「ええ、そうです。残念ながらそれに対抗する力は、私の治めるミルズ神殿にすらないと言っても過言ではありません。
ミルズ神殿は聖遺物などの神にまつわる貴重な宝物は所有してはいますが、聖属性や光属性に特化した術を扱う施設です。基本的に戦闘向きではないのです。
ミルズ神殿が大量に保持している聖石にしても所詮は力の増幅装置でしかない。
それ自体が強い力をもった強力な魔石は全て魔導省の管轄にあります。
あそこの実権をエルファンスのような者が握るという事は世界を滅ぼす力を得るも同然。
クリスの懸念が当たれよば、このまま行くと大変な事になってしまう。
帝国を壊滅させないまでも、私の兄弟や大切な人が住まう皇宮やその一帯ぐらいは吹っ飛ばしかねません。
それは私にとっても絶対に起こっては欲しくない現実です
フィーネ、あなたもそういうのは見たくないでしょう?」
私は力いっぱい頷く。
「絶対に、見たくありません!!」
「そうでしょう。そうでしょう」
セイレム様も満足そうに頷く。
「それでこれの登場です」
にっこりと笑ってそう言うと、屈んで先ほど床に置いた袋を掴み、その口を開く。
と、なんとその中から長い黒髪の人間の身体のような――というか、どう見てもその物を取り出した。
「きゃあっ、それ遺体ですか?」
悲鳴を上げて飛び上がって見る。
「違いますよ、これは私が三日三晩寝ないで練って作った土人形です。
細部まで完璧にあなた似せて作ってあります。
あなたをこの世で誰よりも一番に愛している私だからこそ作りえた、自信作にして最高傑作です」
セイレム様はその出来栄えを自慢するように持ち上げ、回しながら人形の身体のあちこちのを見せてくれる
水のように艶やかな黒髪に、薔薇の色素を落としたような可憐な唇、長い睫毛を伏せた美しく愛らしい顔。
豊満な胸にしなやかな肢体。
本当に私とうり双つとしかいえない姿がそこにある。
セイレム様は人形を披露したあと、それをベッドの上に運んで横たえた。
そして今度は皮袋から小道具を取り出してみせた。
「これは豚の血が詰まった袋と、小剣です。これらはこう使います」
実演で示すため、私に似せた土人形の心臓のあたりに上から小剣を突き立てた。
さらに続けて豚の血を振りかける。
「ほら、こうすると、あなたが自害しているように見えるでしょう。
安心して下さい。解剖しても本物の人体にしか見えないように作り込んでありますから。
死者には回復術は通じませんから、死んだあなたを復活させる事は諦めるしかないでしょう」
たしかにこれなら私が死んでいるように見えるし、入れ替わってここから抜け出せるだろう。
「だけどそれだと……お兄様が……っ!」
エルファンス兄様が私が死んだと思い込んで後を追いかねない。
「それについては私がなんとかしましょう」
「本当ですか?」
「ええ、誓います。
さすがにアーウィン殿下と婚約が成立している今の状態では、公には私も神殿へはあなたを匿えません。
皇帝である兄上もそこまでの勝手は許してくれないでしょう。
だからこの遺体もどきを置いてここから逃げるのです」
「でも私が死んだら、公爵家はどうなるんでしょうか?」
「どうにもならないと思いますよ。
なんだったら婚約が嫌なわけじゃないと遺書でも書いておいてはいかがですか?」
「遺書?」
「色々体面がありますからね。
遺書に書く文面は何か思いつきますか?」
「あ」
私は机の方へ歩いて行くと便箋と羽ペンを取り出し、短い遺書をしたためたあと読み上げてみせた。
「私は醜くなるのがいやなので、美しい姿のうちに死にます。
一番美しく愛されている幸福なうちに死にたいのです」
「変わった遺書ですね」
セイレム様の言う通り変わっているけど、ある意味一番自分というか、フィーネらしい文章のつもりだった。
「さて、それではいよいよ逃げた後の話になりますが……その前に移動しましょう」
セイレム様は私の身体を両腕の中に抱え込むと、大きく杖を振り上げ、呪文を詠唱した。
するとすさまじい光に巻き込まれて目が眩み――次に視界が戻るとそこは別の建物の中だった。
セイレム様に抱きしめられたまま、大きく透明な円盤状の板の上に乗っていた。
やはり透明な円柱が周囲にぐるっと並んでいる不思議な空間だった。
「ここは?」
「最奥殿の地下にある聖石で出来たサークルです」
そう言うと、セイレム様はがくっとその場に膝をついた。
「だ、大丈夫ですか?」
「転移術はかなり力を消耗するのです。
自分が往復するのとあなたと一緒に移動するのにかなりの力を消費しましたから……私はしばらく、ろくに力を使えません」
そんなに激しく力を消耗するものなんだ。
「心配しないで下さい、そのうち回復しますから――それで、先ほどの続きなのですが……あなたはこのまま再び神殿で私と暮らす気はありますか?」
「……それは……っ」
返事ができず口ごもる。
そんな私を見下ろしながらセイレム様は深い溜息をついた。
光とともに現れたセイレム様は、とても大きな白い袋を抱えていた。
彼はそれをいったん床に置き、こちらへ両腕を伸ばして広げてみせた。
それを合図にして私は泣きながら、懐かしくも安心する大好きな人の胸の中に飛び込んでいく。
セイレム様は私を両腕でしっかり抱き止めると、よしよしと慰めるように頭を優しく撫でてくれた。
「フィー、だいぶ辛い目にあったようですね。可愛そうに」
「……私っ、もうどうしていいか……どうしていいか分からなくて!
私のせいで何もかもが最悪な方向へ行ってしまって……!」
嗚咽しながら顔を上げ、水色の瞳をすがるように見上げ、苦しい胸に内を吐露する。
セイレム様は頷きながら、神殿から帰ってから今まで起こった出来事を一通り静かに聞いてくれた。
「――教えて下さい。私はいったいどうしたらいいんですか?
どうしたら全てを元に戻せるんですか?
私が死んでどうにかなるならそうするのに、それだときっとお兄様が私の後を追ってしまう!」
いつか神殿に来た時に、寝たきりになった私の前で、たしかにお兄様は一緒に逝くと言っていた。
セイレム様は長い繊細な指を自信の絡め、しばし考え込むような仕草をしたのち、おもむろに口を開いた。
「実は私も色々考えてみたんですよ。と言うのもクリストファーが珍しく私に相談に来ましてね。
なんでもこのままいくと、あなたの兄君は世界を滅ぼしかねないとか……。
たぶん彼にとってもエルファンスは大切な存在なのでしょう。
ぎりぎりまで皇帝である父に言わず、どうにかしたい様子でした。
たしかにその懸念もその通りで、魔導省のトップになったエルファンスはあまりにも危険な存在だ。
兄上――陛下が、なぜ彼のような人物をトップに据えて実権を握らせているのか、私には到底理解出来無い
その立場と元々持っているエルファンスの類まれなる才能と能力が合わさる事によって、初めて恐ろしい脅威となり得るのですから」
「……そんなに……?」
「ええ、そうです。残念ながらそれに対抗する力は、私の治めるミルズ神殿にすらないと言っても過言ではありません。
ミルズ神殿は聖遺物などの神にまつわる貴重な宝物は所有してはいますが、聖属性や光属性に特化した術を扱う施設です。基本的に戦闘向きではないのです。
ミルズ神殿が大量に保持している聖石にしても所詮は力の増幅装置でしかない。
それ自体が強い力をもった強力な魔石は全て魔導省の管轄にあります。
あそこの実権をエルファンスのような者が握るという事は世界を滅ぼす力を得るも同然。
クリスの懸念が当たれよば、このまま行くと大変な事になってしまう。
帝国を壊滅させないまでも、私の兄弟や大切な人が住まう皇宮やその一帯ぐらいは吹っ飛ばしかねません。
それは私にとっても絶対に起こっては欲しくない現実です
フィーネ、あなたもそういうのは見たくないでしょう?」
私は力いっぱい頷く。
「絶対に、見たくありません!!」
「そうでしょう。そうでしょう」
セイレム様も満足そうに頷く。
「それでこれの登場です」
にっこりと笑ってそう言うと、屈んで先ほど床に置いた袋を掴み、その口を開く。
と、なんとその中から長い黒髪の人間の身体のような――というか、どう見てもその物を取り出した。
「きゃあっ、それ遺体ですか?」
悲鳴を上げて飛び上がって見る。
「違いますよ、これは私が三日三晩寝ないで練って作った土人形です。
細部まで完璧にあなた似せて作ってあります。
あなたをこの世で誰よりも一番に愛している私だからこそ作りえた、自信作にして最高傑作です」
セイレム様はその出来栄えを自慢するように持ち上げ、回しながら人形の身体のあちこちのを見せてくれる
水のように艶やかな黒髪に、薔薇の色素を落としたような可憐な唇、長い睫毛を伏せた美しく愛らしい顔。
豊満な胸にしなやかな肢体。
本当に私とうり双つとしかいえない姿がそこにある。
セイレム様は人形を披露したあと、それをベッドの上に運んで横たえた。
そして今度は皮袋から小道具を取り出してみせた。
「これは豚の血が詰まった袋と、小剣です。これらはこう使います」
実演で示すため、私に似せた土人形の心臓のあたりに上から小剣を突き立てた。
さらに続けて豚の血を振りかける。
「ほら、こうすると、あなたが自害しているように見えるでしょう。
安心して下さい。解剖しても本物の人体にしか見えないように作り込んでありますから。
死者には回復術は通じませんから、死んだあなたを復活させる事は諦めるしかないでしょう」
たしかにこれなら私が死んでいるように見えるし、入れ替わってここから抜け出せるだろう。
「だけどそれだと……お兄様が……っ!」
エルファンス兄様が私が死んだと思い込んで後を追いかねない。
「それについては私がなんとかしましょう」
「本当ですか?」
「ええ、誓います。
さすがにアーウィン殿下と婚約が成立している今の状態では、公には私も神殿へはあなたを匿えません。
皇帝である兄上もそこまでの勝手は許してくれないでしょう。
だからこの遺体もどきを置いてここから逃げるのです」
「でも私が死んだら、公爵家はどうなるんでしょうか?」
「どうにもならないと思いますよ。
なんだったら婚約が嫌なわけじゃないと遺書でも書いておいてはいかがですか?」
「遺書?」
「色々体面がありますからね。
遺書に書く文面は何か思いつきますか?」
「あ」
私は机の方へ歩いて行くと便箋と羽ペンを取り出し、短い遺書をしたためたあと読み上げてみせた。
「私は醜くなるのがいやなので、美しい姿のうちに死にます。
一番美しく愛されている幸福なうちに死にたいのです」
「変わった遺書ですね」
セイレム様の言う通り変わっているけど、ある意味一番自分というか、フィーネらしい文章のつもりだった。
「さて、それではいよいよ逃げた後の話になりますが……その前に移動しましょう」
セイレム様は私の身体を両腕の中に抱え込むと、大きく杖を振り上げ、呪文を詠唱した。
するとすさまじい光に巻き込まれて目が眩み――次に視界が戻るとそこは別の建物の中だった。
セイレム様に抱きしめられたまま、大きく透明な円盤状の板の上に乗っていた。
やはり透明な円柱が周囲にぐるっと並んでいる不思議な空間だった。
「ここは?」
「最奥殿の地下にある聖石で出来たサークルです」
そう言うと、セイレム様はがくっとその場に膝をついた。
「だ、大丈夫ですか?」
「転移術はかなり力を消耗するのです。
自分が往復するのとあなたと一緒に移動するのにかなりの力を消費しましたから……私はしばらく、ろくに力を使えません」
そんなに激しく力を消耗するものなんだ。
「心配しないで下さい、そのうち回復しますから――それで、先ほどの続きなのですが……あなたはこのまま再び神殿で私と暮らす気はありますか?」
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