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第四話「事情」
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魔女の国ユリリアはエネミット王国より海を挟んで西側にある。
森を駆け抜け海に出ると、そこには一隻の船とメイド服を着た女性が待機していた。
「お帰りなさいませアリシア様。そちらの方が件の……」
「そうだ。彼女の湯とタオル、着替えは用意してくれたかい?」
「はい。アリシア様の着替えもすぐに用意致します。ささ、早く参りましょう。長居は危険です」
あたし達は船に乗り込んだ。
出向準備は整っていて、船に乗るとすぐに王国を離れた。
甲板には合計四門の大砲が搭載された小型の帆船。
こんなので大丈夫なのと疑問に思いつつ、あたしはお湯で汚れを落として用意された服に着替える。
甲板に出ると、同じく汚れを落として着替えたアリシアが優雅にティータイムに入っていた。
「まだ王国の領域だっていうのに緊張感が皆無だ」
「焦ったところでやられる時はやられる。危険と隣り合わせだからこそ、今を心置きなく楽しむのが私のモットーさ。サラも座るといい。お菓子も用意しているよ」
机の上には甘い香りを漂わせる美味しそうなクッキーが並べられていた。
ここ最近ろくな食事を取っていないあたしに遠慮するという選択肢が出てこなかった。
「美味しいぃ~」
クッキーを一口齧り、あまりの美味しさに二、三個頬張る。
普通に食べても絶対に美味しいそのクッキーを空腹の状態で食べたからか、今まで食べたものの中で一番美味しく感じて涙が出そうになった。
これほど遠慮なく食べれば引きそうなものだけど、アリシアは笑みを浮かべてあたしの食事を見ていた。
それを見たあたしは急に羞恥心が込み上げてきた。
「ごめん……ほんとにお腹が空いてて」
「構わないさ。リスのようで愛らしいじゃないか」
あたしはとりあえず紅茶でクッキーを流し込んだ。
「えっと……」
「それじゃあ今の状況について説明しておこうか。君は突然魔女として追われる身となったわけだが、原因は魔女の血を引くユリリア人に現れる特殊な痣を見られたことだ」
「痣?」
心当たりがないあたしにアリシアは右手の甲を見せてきた。
そこには一輪の花に見える火傷跡のようなものがあった。
「これは“花紋”と言って、ユリリア人は体のどこかに花紋が存在する。君はそれを見られたんだ」
「そういえばあたしの背中にそれっぽい痣があったような……」
昔からあったのであまり気にしてなかったしどんな形をしていたかすら思い出せなけど、それらしきものがあったのは記憶にある。
「エネミット王国で魔女が捕えられたという情報をもらい、偶然現地に居た我々は救出に動いた。パートナーを用意する時間が無かったので私一人で動くことになったが、まー助けられて良かったよ。捕まったユリリア人の末路は悲惨なものだからね」
「アリシアが助けてくれなかったら処刑されてたからね」
あたしが思い返しながら言うとアリシアは笑った。
「ただ殺されるならマシさ。基本的には魔女の生態を調べるために解剖されたり薬漬けにされたりする」
「……え、あたしマジでやばかった?」
アリシアは冗談めかしく笑って言うが、そういう末路に陥りそうだった身としては笑えない。
「さて、では今後の君の扱いについて話そうか。しばらくは私の屋敷で世話しよう。ただし条件がある」
わざわざ他国に乗り込んでまで救い出したんだから、相当重い条件に違いない。
あたしは覚悟を決めて条件を聞いた。
「条件って?」
「何、簡単なことさ。国立第一騎士学園に通い、私のパートナーになって欲しい。もちろん一回で構わない。恩着せがましいとは思われたくないからね。学園に通えば全寮制で住む場所も困らないし、贅沢を求めなければ食事も出る。悪い話じゃないと思うけど?」
「えっと……どゆこと?」
「ふむ……サラはユリリア人についてどれくらい知っているんだ?」
「女性しかいないってことと魔法を使うってことしか……。物心ついた頃からずっとエネミット王国で生きてたから」
「ならいろいろと話しておこうか。まずユリリアは軍事政権国家で、国が運営する騎士学園は軍人を育てる学校さ。さっきも話したけど、国が運営してるから風呂付き全寮制で食事も出る。贅沢をしたいなら金を稼ぐ必要はあるけどね」
「衣食住の心配がなくなるのはあたしとしても嬉しいよ」
「次にパートナーだけど、ユリリア人が魔法を使うには一人じゃ駄目なんだ。ユリリア人には多くの魔力を保有する“シース”と魔法を使える“ブレイド”の二種類いる。ブレイドはシースから魔力をもらうことでちゃんと魔法を使えることができる」
「シース……魔力をもらう……あれってそういうこと!?」
あたしはアリシアにキスされたことを思い出した。
「ユリリア人は“授吻”、他国で言う口づけを行うことで魔力を譲渡する。まぁ他にも“授吻”を行う場面はいくつもある。まぁユリリア人にとっては挨拶とか握手みたいなものさ。そう気にしなくていい」
「気にするよ!?」
カルチャーショックにあたしは今後が心配になる。
人種としては同じでも、今までの生活が彼女らとはかけ離れている。
価値観の相違、こればかりは慣れていくしかない。
「近々学園で試験があるんだけど、私のパートナーだった子が事情があって参加できなくなってね。急遽代わりのパートナーを探しているんだ」
「で、でも代わりなら何も知らないあたしよりも学園の生徒の方が……」
「それもそうなんだけれど、なぜか皆私のパートナーになりたがらないんだ。嫌われているのだろうか……」
似合わない落ち込みを見せるアリシアに、後ろで控えていたメイドさんが訂正に入る。
「サラ様、アリシア様は学園でも有名人にして憧れの存在。そんな方のパートナーになれるのは光栄ではあると同時に、恐れ多いものでもあります。ましてやお嬢様の実績に関わる試合となれば相当の自信がなければ了承しないでしょう」
「実力のある“シース”はすでに相手が決まっていて試合の時は空いていなくてね。君が“シース”だから助けたわけではないけど、君が“シース”なら利用しようと思ったわけさ」
アリシアって結構腹黒い?
でもあたしにとって悪い話じゃないし、命を助けてもらったアリシアの力になれるのなら協力したい。
「でも、ほんとにあたしは何も知らないからね? いまだに魔力云々の実感はないし……」
「構わない。近々と言ってもまだ時間はある。それまでに教えられるものは教える。手始めに明日からは私と毎日“授吻”をしてもらう。魔力というものを認識してもらわないと話にならないからね」
「毎日って……」
「そう毎日。“授吻”を行い君の魔力を全てもらう。回復したらもう一度。それを繰り返す。君の中に存在している魔力を流動させて魔力というものを実感してもらう」
「それって一日に何度もアリシアと……その、き……キスするってことだよね? アリシアはいいの? 好きでもない相手とそんなに何度も……」
「君には婚約者が居たと聞いているよ? 口づけぐらいで何を今更……」
「あたしとウィリアムは清い関係だったんです!」
「さっきも言ったけどユリリア人にとって“授吻”とは挨拶や握手みたいなもの。時には嫌いな相手ともする。“授吻”に抵抗感は特にない」
「まぁアリシアがいいなら……いいけど……」
ん、いいのか?
自分で言ってて疑問に思う。
初めての“授吻”が脳裏に刻みつけられて忘れられない。
いきなり口付けされたのに、驚きはあれど嫌悪感はなかった。
それはあたしの中にユリリア人の血が流れているから……なのかな。
「おっ、着いたようだね」
船の進む先。
見えた大陸には発展した港が広がっていた。
ここから、あたしの新しい人生が始まるんだ――――。
森を駆け抜け海に出ると、そこには一隻の船とメイド服を着た女性が待機していた。
「お帰りなさいませアリシア様。そちらの方が件の……」
「そうだ。彼女の湯とタオル、着替えは用意してくれたかい?」
「はい。アリシア様の着替えもすぐに用意致します。ささ、早く参りましょう。長居は危険です」
あたし達は船に乗り込んだ。
出向準備は整っていて、船に乗るとすぐに王国を離れた。
甲板には合計四門の大砲が搭載された小型の帆船。
こんなので大丈夫なのと疑問に思いつつ、あたしはお湯で汚れを落として用意された服に着替える。
甲板に出ると、同じく汚れを落として着替えたアリシアが優雅にティータイムに入っていた。
「まだ王国の領域だっていうのに緊張感が皆無だ」
「焦ったところでやられる時はやられる。危険と隣り合わせだからこそ、今を心置きなく楽しむのが私のモットーさ。サラも座るといい。お菓子も用意しているよ」
机の上には甘い香りを漂わせる美味しそうなクッキーが並べられていた。
ここ最近ろくな食事を取っていないあたしに遠慮するという選択肢が出てこなかった。
「美味しいぃ~」
クッキーを一口齧り、あまりの美味しさに二、三個頬張る。
普通に食べても絶対に美味しいそのクッキーを空腹の状態で食べたからか、今まで食べたものの中で一番美味しく感じて涙が出そうになった。
これほど遠慮なく食べれば引きそうなものだけど、アリシアは笑みを浮かべてあたしの食事を見ていた。
それを見たあたしは急に羞恥心が込み上げてきた。
「ごめん……ほんとにお腹が空いてて」
「構わないさ。リスのようで愛らしいじゃないか」
あたしはとりあえず紅茶でクッキーを流し込んだ。
「えっと……」
「それじゃあ今の状況について説明しておこうか。君は突然魔女として追われる身となったわけだが、原因は魔女の血を引くユリリア人に現れる特殊な痣を見られたことだ」
「痣?」
心当たりがないあたしにアリシアは右手の甲を見せてきた。
そこには一輪の花に見える火傷跡のようなものがあった。
「これは“花紋”と言って、ユリリア人は体のどこかに花紋が存在する。君はそれを見られたんだ」
「そういえばあたしの背中にそれっぽい痣があったような……」
昔からあったのであまり気にしてなかったしどんな形をしていたかすら思い出せなけど、それらしきものがあったのは記憶にある。
「エネミット王国で魔女が捕えられたという情報をもらい、偶然現地に居た我々は救出に動いた。パートナーを用意する時間が無かったので私一人で動くことになったが、まー助けられて良かったよ。捕まったユリリア人の末路は悲惨なものだからね」
「アリシアが助けてくれなかったら処刑されてたからね」
あたしが思い返しながら言うとアリシアは笑った。
「ただ殺されるならマシさ。基本的には魔女の生態を調べるために解剖されたり薬漬けにされたりする」
「……え、あたしマジでやばかった?」
アリシアは冗談めかしく笑って言うが、そういう末路に陥りそうだった身としては笑えない。
「さて、では今後の君の扱いについて話そうか。しばらくは私の屋敷で世話しよう。ただし条件がある」
わざわざ他国に乗り込んでまで救い出したんだから、相当重い条件に違いない。
あたしは覚悟を決めて条件を聞いた。
「条件って?」
「何、簡単なことさ。国立第一騎士学園に通い、私のパートナーになって欲しい。もちろん一回で構わない。恩着せがましいとは思われたくないからね。学園に通えば全寮制で住む場所も困らないし、贅沢を求めなければ食事も出る。悪い話じゃないと思うけど?」
「えっと……どゆこと?」
「ふむ……サラはユリリア人についてどれくらい知っているんだ?」
「女性しかいないってことと魔法を使うってことしか……。物心ついた頃からずっとエネミット王国で生きてたから」
「ならいろいろと話しておこうか。まずユリリアは軍事政権国家で、国が運営する騎士学園は軍人を育てる学校さ。さっきも話したけど、国が運営してるから風呂付き全寮制で食事も出る。贅沢をしたいなら金を稼ぐ必要はあるけどね」
「衣食住の心配がなくなるのはあたしとしても嬉しいよ」
「次にパートナーだけど、ユリリア人が魔法を使うには一人じゃ駄目なんだ。ユリリア人には多くの魔力を保有する“シース”と魔法を使える“ブレイド”の二種類いる。ブレイドはシースから魔力をもらうことでちゃんと魔法を使えることができる」
「シース……魔力をもらう……あれってそういうこと!?」
あたしはアリシアにキスされたことを思い出した。
「ユリリア人は“授吻”、他国で言う口づけを行うことで魔力を譲渡する。まぁ他にも“授吻”を行う場面はいくつもある。まぁユリリア人にとっては挨拶とか握手みたいなものさ。そう気にしなくていい」
「気にするよ!?」
カルチャーショックにあたしは今後が心配になる。
人種としては同じでも、今までの生活が彼女らとはかけ離れている。
価値観の相違、こればかりは慣れていくしかない。
「近々学園で試験があるんだけど、私のパートナーだった子が事情があって参加できなくなってね。急遽代わりのパートナーを探しているんだ」
「で、でも代わりなら何も知らないあたしよりも学園の生徒の方が……」
「それもそうなんだけれど、なぜか皆私のパートナーになりたがらないんだ。嫌われているのだろうか……」
似合わない落ち込みを見せるアリシアに、後ろで控えていたメイドさんが訂正に入る。
「サラ様、アリシア様は学園でも有名人にして憧れの存在。そんな方のパートナーになれるのは光栄ではあると同時に、恐れ多いものでもあります。ましてやお嬢様の実績に関わる試合となれば相当の自信がなければ了承しないでしょう」
「実力のある“シース”はすでに相手が決まっていて試合の時は空いていなくてね。君が“シース”だから助けたわけではないけど、君が“シース”なら利用しようと思ったわけさ」
アリシアって結構腹黒い?
でもあたしにとって悪い話じゃないし、命を助けてもらったアリシアの力になれるのなら協力したい。
「でも、ほんとにあたしは何も知らないからね? いまだに魔力云々の実感はないし……」
「構わない。近々と言ってもまだ時間はある。それまでに教えられるものは教える。手始めに明日からは私と毎日“授吻”をしてもらう。魔力というものを認識してもらわないと話にならないからね」
「毎日って……」
「そう毎日。“授吻”を行い君の魔力を全てもらう。回復したらもう一度。それを繰り返す。君の中に存在している魔力を流動させて魔力というものを実感してもらう」
「それって一日に何度もアリシアと……その、き……キスするってことだよね? アリシアはいいの? 好きでもない相手とそんなに何度も……」
「君には婚約者が居たと聞いているよ? 口づけぐらいで何を今更……」
「あたしとウィリアムは清い関係だったんです!」
「さっきも言ったけどユリリア人にとって“授吻”とは挨拶や握手みたいなもの。時には嫌いな相手ともする。“授吻”に抵抗感は特にない」
「まぁアリシアがいいなら……いいけど……」
ん、いいのか?
自分で言ってて疑問に思う。
初めての“授吻”が脳裏に刻みつけられて忘れられない。
いきなり口付けされたのに、驚きはあれど嫌悪感はなかった。
それはあたしの中にユリリア人の血が流れているから……なのかな。
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ここから、あたしの新しい人生が始まるんだ――――。
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