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教師3年目
二度寝に勝るものなし
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「それで? キリシュが助けを求めてるって?」
「どうやらね」
「あいつにどうにもならないならアンはともかく、俺は役に立たないだろ」
「知らないわよそんなの、私だって」
もう学校の1学期も終わりそうなある日。
アンの下に伝令が届いた。
王国第二王子キリシュライトが困っていてアンとライヤに助けを求めていると。
「それに、こういう時に俺たちが安易に助けたらあいつがこっちに来た意味もなくなるんじゃないか?」
「うーん、キリシュはあまりむやみに人に頼らない方だとは思うけど……」
「そうでなくとも、だ。キリシュが正式に王になったらアンも少しは国政から遠ざからなきゃだろ? キリシュの陣営内でどれだけ解決できるのか見てみるのもいいんじゃないか?」
「うーん……」
放置しておくのは気が進まないという感じのアンだったが、ライヤが押しきる。
なにせ今日は休みなのだ!
何のために休日が存在すると思ってるんだ!
「ま、キリシュならそう大ごとにはしないでしょ」
「そうそう。あ、フィオナ、おかわり」
「はーい」
それも朝食の時にこられてはやる気が出るわけもない。
これから二度寝をするのだから!
「じゃあ、おやすみー」
「おやすみなさい」
朝食を終え、ふらふらとベッドに倒れ込むライヤ。
ヨルはそれを見送って静かに部屋を出ていく。
なぜか家族たちは二度寝に対してかなり協力的である。
夜には無理にでも起こしてくる割には。
ライヤもオイシイ思いをしているのでそう文句は言えないが。
「みんなが動いている中での睡眠こそ至高だ……」
そんなどうしようもないことを言いながら布団をかぶる。
睡眠は皆等しく素晴らしいものだが、やはり二度寝に勝るものは無い。
更に、あと10分というような起きなければいけないことが確定しているものではなく、その後寝過ごしても何の問題もない二度寝が最高だ。
「……」
「……」
「……」
「……」
「ライヤさん! 起きてください!」
「ぅえ!?」
ガスッ!
普段なら出さないヨルの大声にびっくりしてベッドから転げ落ち、落ちた際に発生した肘電気に悶絶する。
「ど、どうした……?」
窓を見れば、夕暮れ模様。
「これでいいから、早く着てください!」
パジャマ姿からいつものフード付き白ローブ姿に着替えさせられ、何もわからないまま馬車に載せられる。
そこにはアンとフィオナの姿もあった。
「なんだこれは……?」
「知らないわ。改めてキリシュから連絡が来てね。どうしてもって」
「ヨルとフィオナは……?」
「付いて行ってるだけだよー?」
「……いいのか?」
「知らないわよ」
本当に何も知らないんだな。
ライヤ達個人の家ならいざ知らず、学校施設よりも優先して急ピッチで作られた豪勢な館。
キリシュライトのこちらにおける本拠地である。
近づくにつれてライヤも眠気から覚醒してくる。
いや、覚醒せざるを得ない。
緊張が走ったのはフィオナも一緒だった。
「これはー……。ヤバそうだねー?」
「何を連れてきやがったんだあいつは……」
館の中は厳戒態勢。
通常の4倍もある兵士たちが警備をしていた。
だがライヤは、いらないだろ、と心の中で毒づく。
近くに来てはっきりと知覚した。
忘れようもないあの気配。
こいつの気配のせいでわからないが、こいつがいるということはまず間違いなくあいつもいる。
「やぁ、久しぶりだね」
入室したライヤ達。
最初に挨拶を向けるべきなのはアンだが、それをすっ飛ばしてライヤに片手をヒョイと上げる男。
帝国第二皇子その人であった。
「どうやらね」
「あいつにどうにもならないならアンはともかく、俺は役に立たないだろ」
「知らないわよそんなの、私だって」
もう学校の1学期も終わりそうなある日。
アンの下に伝令が届いた。
王国第二王子キリシュライトが困っていてアンとライヤに助けを求めていると。
「それに、こういう時に俺たちが安易に助けたらあいつがこっちに来た意味もなくなるんじゃないか?」
「うーん、キリシュはあまりむやみに人に頼らない方だとは思うけど……」
「そうでなくとも、だ。キリシュが正式に王になったらアンも少しは国政から遠ざからなきゃだろ? キリシュの陣営内でどれだけ解決できるのか見てみるのもいいんじゃないか?」
「うーん……」
放置しておくのは気が進まないという感じのアンだったが、ライヤが押しきる。
なにせ今日は休みなのだ!
何のために休日が存在すると思ってるんだ!
「ま、キリシュならそう大ごとにはしないでしょ」
「そうそう。あ、フィオナ、おかわり」
「はーい」
それも朝食の時にこられてはやる気が出るわけもない。
これから二度寝をするのだから!
「じゃあ、おやすみー」
「おやすみなさい」
朝食を終え、ふらふらとベッドに倒れ込むライヤ。
ヨルはそれを見送って静かに部屋を出ていく。
なぜか家族たちは二度寝に対してかなり協力的である。
夜には無理にでも起こしてくる割には。
ライヤもオイシイ思いをしているのでそう文句は言えないが。
「みんなが動いている中での睡眠こそ至高だ……」
そんなどうしようもないことを言いながら布団をかぶる。
睡眠は皆等しく素晴らしいものだが、やはり二度寝に勝るものは無い。
更に、あと10分というような起きなければいけないことが確定しているものではなく、その後寝過ごしても何の問題もない二度寝が最高だ。
「……」
「……」
「……」
「……」
「ライヤさん! 起きてください!」
「ぅえ!?」
ガスッ!
普段なら出さないヨルの大声にびっくりしてベッドから転げ落ち、落ちた際に発生した肘電気に悶絶する。
「ど、どうした……?」
窓を見れば、夕暮れ模様。
「これでいいから、早く着てください!」
パジャマ姿からいつものフード付き白ローブ姿に着替えさせられ、何もわからないまま馬車に載せられる。
そこにはアンとフィオナの姿もあった。
「なんだこれは……?」
「知らないわ。改めてキリシュから連絡が来てね。どうしてもって」
「ヨルとフィオナは……?」
「付いて行ってるだけだよー?」
「……いいのか?」
「知らないわよ」
本当に何も知らないんだな。
ライヤ達個人の家ならいざ知らず、学校施設よりも優先して急ピッチで作られた豪勢な館。
キリシュライトのこちらにおける本拠地である。
近づくにつれてライヤも眠気から覚醒してくる。
いや、覚醒せざるを得ない。
緊張が走ったのはフィオナも一緒だった。
「これはー……。ヤバそうだねー?」
「何を連れてきやがったんだあいつは……」
館の中は厳戒態勢。
通常の4倍もある兵士たちが警備をしていた。
だがライヤは、いらないだろ、と心の中で毒づく。
近くに来てはっきりと知覚した。
忘れようもないあの気配。
こいつの気配のせいでわからないが、こいつがいるということはまず間違いなくあいつもいる。
「やぁ、久しぶりだね」
入室したライヤ達。
最初に挨拶を向けるべきなのはアンだが、それをすっ飛ばしてライヤに片手をヒョイと上げる男。
帝国第二皇子その人であった。
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