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異世界1日目と順応
異世界って自分が行ったらもう自分の世界だろそれ
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「どこだ?ここ」
目を開けて、閉じる。そして開けて、閉じる。
まだ記憶が曖昧なようだ。整理してみよう。昨日、俺はいつも通り日常を過ごした。そしていつも通り日課をこなした。うん、覚えてる。で?
……寝た。
それが日常だもの。
でもなんでこんなとこにいるんだ? てか周りにいるあの耳のながーいあの方はもしやエルフ? ていうことはここファンタジー? 見たところ市場のようだが……。通貨が見たことないな……。まあそれはそれとして。俺は今どういう立ち位置なんだ? 勇者? 賢者?
ゲームのなかならステータスウィンドウがひらけるはず……!!
(はぁはぁ)いや、へそを押すとステータスウィンドウをひらくってどんなつくりだよ!
まあいい。これがひらけたということはここはゲームの中だ。ステータスはLv.1…。は?
嘘だろ? 異世界転移ものって普通チートキャラか最弱の特殊能力持ちだろ? なんもねーの?
とりあえず所持品はー……。
200ルベル? 200ルベルっていくらだ? パンでも買えばわかるか……。
「おばちゃーん、パン一個ちょうだーい」
「あいよー。200ルベルね」
あ。パン一個の値段なのか。てことは一文無しになってしまったのか……。まあこういうゲームは町の周りで小遣い稼ぎができると相場が決まってる。一度行ってみるか。
えーと……。なにこれ。なんで最初の町の外のエネミーのレベル11なの? ありえないでしょ。勝てねーよさすがに。
町に戻り、情報を集めることにした。
町の人がいうには町の中心の大樹の麓でクエストやパーティーの募集をしているらしい。
行ってみると、おぉ。なかなかしっかりしている。
募集にはレベルの登録が必須だというので諦めてレベル欄に1と書く。その情報が反映されると周りがざわついた。
「なんだ?」
「見ろよ。あの年でレベル1だってよ」
「レベル1が受けられるのなんてねーよ」
え、まじで? みんなレベル1スタートじゃねーの?
パッと見で俺をバカにはしてなさそうな人に事情をきくしかない。といってもあの金髪の豪傑くらいしかいねー。こういうのは普通美人キャラの出番だろ。とか思いながら、
「あのー」
「ん? 何かようか?」
「なんで皆さんのレベルはだいたい10より上なんですか?」
「なんでってそりゃあ子供の時に訓練されるからだろ?なんでそんなこときくんだ?」
「いえ、確かめたかっただけで……」
なるほど。つまりこの年でLv.1な時点で詰みってことか。クソゲーだな。
「あの~」
「ん?」
フード被った少年がこちらを見上げている。
「パーティー募集してますよね?」
「あぁ。だが俺のレベルは1だぞ?」
「いえ、僕もレベル4なので入れてもらえないんです」
「あぁ、そういうことか。なら入ってくれるならありがたいが」
「ありがとうございます!!」
「で? お前の名前は?」
「あ、申し遅れました。僕はレイン・アルニィといいます。今年で12になります」
そういってフードを取ったその目はクリっとした碧。目鼻立ちはすっきりしてる。肌は透き通るような白。まごうことなき完璧な美形。髪はキラキラと輝く金で長い。ん? 耳も長い…? え? あれ?
「なぁ、お前もしかして女?」
「もしかしなくてもそうですよ? あと聞かれそうなので先に言いますけど一応エルフですよ?」
少し拗ねた様子でレインは言う。
「あ、今さらパーティー解除できませんよ?互いの合意が必要なので」
こうして見知らぬ世界で最初のパーティーメンバーはエルフの美少女と相成ったのだ……。
目を開けて、閉じる。そして開けて、閉じる。
まだ記憶が曖昧なようだ。整理してみよう。昨日、俺はいつも通り日常を過ごした。そしていつも通り日課をこなした。うん、覚えてる。で?
……寝た。
それが日常だもの。
でもなんでこんなとこにいるんだ? てか周りにいるあの耳のながーいあの方はもしやエルフ? ていうことはここファンタジー? 見たところ市場のようだが……。通貨が見たことないな……。まあそれはそれとして。俺は今どういう立ち位置なんだ? 勇者? 賢者?
ゲームのなかならステータスウィンドウがひらけるはず……!!
(はぁはぁ)いや、へそを押すとステータスウィンドウをひらくってどんなつくりだよ!
まあいい。これがひらけたということはここはゲームの中だ。ステータスはLv.1…。は?
嘘だろ? 異世界転移ものって普通チートキャラか最弱の特殊能力持ちだろ? なんもねーの?
とりあえず所持品はー……。
200ルベル? 200ルベルっていくらだ? パンでも買えばわかるか……。
「おばちゃーん、パン一個ちょうだーい」
「あいよー。200ルベルね」
あ。パン一個の値段なのか。てことは一文無しになってしまったのか……。まあこういうゲームは町の周りで小遣い稼ぎができると相場が決まってる。一度行ってみるか。
えーと……。なにこれ。なんで最初の町の外のエネミーのレベル11なの? ありえないでしょ。勝てねーよさすがに。
町に戻り、情報を集めることにした。
町の人がいうには町の中心の大樹の麓でクエストやパーティーの募集をしているらしい。
行ってみると、おぉ。なかなかしっかりしている。
募集にはレベルの登録が必須だというので諦めてレベル欄に1と書く。その情報が反映されると周りがざわついた。
「なんだ?」
「見ろよ。あの年でレベル1だってよ」
「レベル1が受けられるのなんてねーよ」
え、まじで? みんなレベル1スタートじゃねーの?
パッと見で俺をバカにはしてなさそうな人に事情をきくしかない。といってもあの金髪の豪傑くらいしかいねー。こういうのは普通美人キャラの出番だろ。とか思いながら、
「あのー」
「ん? 何かようか?」
「なんで皆さんのレベルはだいたい10より上なんですか?」
「なんでってそりゃあ子供の時に訓練されるからだろ?なんでそんなこときくんだ?」
「いえ、確かめたかっただけで……」
なるほど。つまりこの年でLv.1な時点で詰みってことか。クソゲーだな。
「あの~」
「ん?」
フード被った少年がこちらを見上げている。
「パーティー募集してますよね?」
「あぁ。だが俺のレベルは1だぞ?」
「いえ、僕もレベル4なので入れてもらえないんです」
「あぁ、そういうことか。なら入ってくれるならありがたいが」
「ありがとうございます!!」
「で? お前の名前は?」
「あ、申し遅れました。僕はレイン・アルニィといいます。今年で12になります」
そういってフードを取ったその目はクリっとした碧。目鼻立ちはすっきりしてる。肌は透き通るような白。まごうことなき完璧な美形。髪はキラキラと輝く金で長い。ん? 耳も長い…? え? あれ?
「なぁ、お前もしかして女?」
「もしかしなくてもそうですよ? あと聞かれそうなので先に言いますけど一応エルフですよ?」
少し拗ねた様子でレインは言う。
「あ、今さらパーティー解除できませんよ?互いの合意が必要なので」
こうして見知らぬ世界で最初のパーティーメンバーはエルフの美少女と相成ったのだ……。
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