79 / 566
魔界迷走
兄弟の呼び方って個性でるよね
しおりを挟む
「287!?」
「うん、そうだよー。お姉さんが若かったから良かったけど、女性に気軽に年齢聞いちゃいけないよー?」
正直聞かないほうが良かったと思ってるわ。ちょっと年上なのかなーくらいの印象で留めておきたかったところだ。もうお姉さんとか言う次元じゃないしな。15代前くらいになる年齢だろ?ひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいばあちゃん的な。想像もつかんけど。
「そういえば名前も聞いてない気がするんですけど…」
「あれ?言ってなかったっけ?」
そりゃ一人称が『お姉さん』だしな。
「そうだねー。リオンと名乗っておこうかな?」
「実名じゃないんですね」
「そうだねー。可愛くないんだもん。あ、敬語もいらないよ?」
「あぁ、わかった。そうさせてもらうよ。なんかもう敬うとかの話とかじゃないからよくわかんないや。
「じゃあ、リオンの家に行ってもいいか?」
正直ここのことを何も知らずに行動するのはきつい。
「いいよー。んー、この感じこの感じ!」
なにが。
「お姉さん、一人っ子だからさ。弟とかいたらこんな感じかなーって!欲を言えばお姉さんって呼んで欲しいところだけど…」
俺はぶんぶん頭を横に振る。
「嫌みたいだから、リオンで我慢する。そういう兄弟の呼び方もありだよね!」
いや、俺も一人っ子だったからわかんないけど。
「じゃあ、行こうか!」
そう言ってリオンが歩き出すのについていく。
「さっき魔族はそれぞれ独立しがちって話してたけどさ。ということは街とかいうのもないのか?」
「んー。そういうわけじゃないよ?魔族にも色々いるからね。お姉さんはあんまり街に近づきたくはないかなー」
ふーん。種族(?)が違ってもやっぱそれぞれ思うとこはあるんだなー。
「着いたよ!」
近っ!
「家から弟君が落ちてくるのが見えて出て行ったからね」
ちょっと待て。
「弟君っていうのは俺のことか?」
「?それ以外誰がいるの?」
いや、そんな当然じゃない?って感じで言われましても!いつの間に俺はリオンの弟ってことで定着しちゃってんの?
「俺はリブレだ。頼むから弟君はやめてくれ」
俺も自己紹介をしてなかったのを思い出し、呼び方の修正を試みるが、
「わかったよー。リブレ、だね?弟君」
いや、直ってないじゃん。確認までしてんのに。
「まぁ、そんなことは気にしないでー。ようこそ、我が家へ」
「和式!?」
なんと案内されたのは昔ながらの古風な和式住宅だった。木造の縁側があるタイプ。新しいようだが、この畳の感じは落ち着く。
「ってか今いきなりこの家現れなかった?」
「そうだねー、存在偽装かけてたからね。お姉さんが迎え入れない限り見えないようになってるよ。弟君もここに入ったら外からは見えないようになったから」
なんて便利な。
「どのくらいの範囲が効果あるんだ?」
「えーと、ここらへんからー…」
今入ってきたあたりを示して、その指が家の向こう側へ向けられる。
「あっちの食べ物があるとこの向こう側あたりまでかなー」
言われた方のをのぞき込むと、そこには見渡す限りの田畑が広がっていた。
「いや、広っ!!」
「うん、そうだよー。お姉さんが若かったから良かったけど、女性に気軽に年齢聞いちゃいけないよー?」
正直聞かないほうが良かったと思ってるわ。ちょっと年上なのかなーくらいの印象で留めておきたかったところだ。もうお姉さんとか言う次元じゃないしな。15代前くらいになる年齢だろ?ひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいひいばあちゃん的な。想像もつかんけど。
「そういえば名前も聞いてない気がするんですけど…」
「あれ?言ってなかったっけ?」
そりゃ一人称が『お姉さん』だしな。
「そうだねー。リオンと名乗っておこうかな?」
「実名じゃないんですね」
「そうだねー。可愛くないんだもん。あ、敬語もいらないよ?」
「あぁ、わかった。そうさせてもらうよ。なんかもう敬うとかの話とかじゃないからよくわかんないや。
「じゃあ、リオンの家に行ってもいいか?」
正直ここのことを何も知らずに行動するのはきつい。
「いいよー。んー、この感じこの感じ!」
なにが。
「お姉さん、一人っ子だからさ。弟とかいたらこんな感じかなーって!欲を言えばお姉さんって呼んで欲しいところだけど…」
俺はぶんぶん頭を横に振る。
「嫌みたいだから、リオンで我慢する。そういう兄弟の呼び方もありだよね!」
いや、俺も一人っ子だったからわかんないけど。
「じゃあ、行こうか!」
そう言ってリオンが歩き出すのについていく。
「さっき魔族はそれぞれ独立しがちって話してたけどさ。ということは街とかいうのもないのか?」
「んー。そういうわけじゃないよ?魔族にも色々いるからね。お姉さんはあんまり街に近づきたくはないかなー」
ふーん。種族(?)が違ってもやっぱそれぞれ思うとこはあるんだなー。
「着いたよ!」
近っ!
「家から弟君が落ちてくるのが見えて出て行ったからね」
ちょっと待て。
「弟君っていうのは俺のことか?」
「?それ以外誰がいるの?」
いや、そんな当然じゃない?って感じで言われましても!いつの間に俺はリオンの弟ってことで定着しちゃってんの?
「俺はリブレだ。頼むから弟君はやめてくれ」
俺も自己紹介をしてなかったのを思い出し、呼び方の修正を試みるが、
「わかったよー。リブレ、だね?弟君」
いや、直ってないじゃん。確認までしてんのに。
「まぁ、そんなことは気にしないでー。ようこそ、我が家へ」
「和式!?」
なんと案内されたのは昔ながらの古風な和式住宅だった。木造の縁側があるタイプ。新しいようだが、この畳の感じは落ち着く。
「ってか今いきなりこの家現れなかった?」
「そうだねー、存在偽装かけてたからね。お姉さんが迎え入れない限り見えないようになってるよ。弟君もここに入ったら外からは見えないようになったから」
なんて便利な。
「どのくらいの範囲が効果あるんだ?」
「えーと、ここらへんからー…」
今入ってきたあたりを示して、その指が家の向こう側へ向けられる。
「あっちの食べ物があるとこの向こう側あたりまでかなー」
言われた方のをのぞき込むと、そこには見渡す限りの田畑が広がっていた。
「いや、広っ!!」
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる