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レイン捜索作戦
200話記念幕間 ~キスの日~
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「なぁ、レイン。今日が何の日か知ってる?」
朝食の際、ふと俺は思い出したかのようにレインに質問を投げかける。
「いえ、知らないですけど……。何か特別なことありましたっけ?」
レインは自分も席につきながら小首をかしげる。
「それがな、俺の記憶が正しければ今日はキスの日なんだ」
キスの日。
それは日本で初めてキスシーンが採用された映画の封切り日に設定された日。
1月5日の上だからショートケーキの日とか8月31日の上だからドレッシングの日とかくだらん理由で設定されたものではない。
ちなみにあるラブレターに関する映画の公開日だったことなどからラブレターの日でもある。
「初耳ですね……。なんでそんなこと知ってるんですか」
人との関わりがないニートにはそんなこと縁がないだろって?
その通りだよ!
ただな!
こういう忌むべき記念日ってのはなぜか自然と記憶に残るもんなんだよ!
「……おはよー……」
「あ、おはようございます、プリンセさん」
フラフラとプリンセが2階から降りてくる。
「なんの話してたの……?」
「リブレさんがキスの日っていうのがあるって言いだしまして……」
「んー?」
まだ眠そうなプリンセはフラフラと揺れながら俺の椅子に辿り着き、
ポスッと頭を膝の上に乗せる。
「どうした?」
まだ眠いのかとプリンセをのぞき込むと、ガバッと起き上がってきたプリンセが俺の頬にキスをする。
固まる俺をよそにプリンセはいい笑顔で、
「ん、今日はキスの日……」
そう言い残して手洗い場に消えていった。
「な、な……!」
固まる俺が視線をあげるとレインも真っ赤になって固まっている。
「なんでそんな平然としてるんですか!?」
「してないよ!?」
どこでそう見えたんだ!?
「う、うー……」
なんか変な声出してプルプル震えている。
「ま、まぁ気にしなくていいから。ちょっと話のタネにしたかっただけなんだよ」
「うー……!」
なんだその動物みたいなうなり声。
「ほんと、気にすんなって」
「……今のうちです!」
レインはいきなり身を乗り出して負けじと頬にキスをする。
これは予想出来てたー。
これ俺役得だな。
「はっ!」
レインが変な声出して固まるので後ろを振り返ると、プリンセが戻ってきていた。
プリンセは無邪気な笑顔をレインに向ける。
「レインさんもしたんだね……!」
「いやあぁぁーー!!」
ーこの物語はフィクションですー
朝食の際、ふと俺は思い出したかのようにレインに質問を投げかける。
「いえ、知らないですけど……。何か特別なことありましたっけ?」
レインは自分も席につきながら小首をかしげる。
「それがな、俺の記憶が正しければ今日はキスの日なんだ」
キスの日。
それは日本で初めてキスシーンが採用された映画の封切り日に設定された日。
1月5日の上だからショートケーキの日とか8月31日の上だからドレッシングの日とかくだらん理由で設定されたものではない。
ちなみにあるラブレターに関する映画の公開日だったことなどからラブレターの日でもある。
「初耳ですね……。なんでそんなこと知ってるんですか」
人との関わりがないニートにはそんなこと縁がないだろって?
その通りだよ!
ただな!
こういう忌むべき記念日ってのはなぜか自然と記憶に残るもんなんだよ!
「……おはよー……」
「あ、おはようございます、プリンセさん」
フラフラとプリンセが2階から降りてくる。
「なんの話してたの……?」
「リブレさんがキスの日っていうのがあるって言いだしまして……」
「んー?」
まだ眠そうなプリンセはフラフラと揺れながら俺の椅子に辿り着き、
ポスッと頭を膝の上に乗せる。
「どうした?」
まだ眠いのかとプリンセをのぞき込むと、ガバッと起き上がってきたプリンセが俺の頬にキスをする。
固まる俺をよそにプリンセはいい笑顔で、
「ん、今日はキスの日……」
そう言い残して手洗い場に消えていった。
「な、な……!」
固まる俺が視線をあげるとレインも真っ赤になって固まっている。
「なんでそんな平然としてるんですか!?」
「してないよ!?」
どこでそう見えたんだ!?
「う、うー……」
なんか変な声出してプルプル震えている。
「ま、まぁ気にしなくていいから。ちょっと話のタネにしたかっただけなんだよ」
「うー……!」
なんだその動物みたいなうなり声。
「ほんと、気にすんなって」
「……今のうちです!」
レインはいきなり身を乗り出して負けじと頬にキスをする。
これは予想出来てたー。
これ俺役得だな。
「はっ!」
レインが変な声出して固まるので後ろを振り返ると、プリンセが戻ってきていた。
プリンセは無邪気な笑顔をレインに向ける。
「レインさんもしたんだね……!」
「いやあぁぁーー!!」
ーこの物語はフィクションですー
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