244 / 566
幻想級迎撃
需要と供給は一致する
しおりを挟む
「でも、まぁ、流石に決闘を受ける意味がないな」
古来から人間社会でも野生でも理想の伴侶を得るためには弱肉強食の世界を生きなければならない。
どこかで需要と供給は一致するものだが、それは本当に理想なのだろうか。
もちろん、大多数はそうだろうが、自分の最も理想とする相手と共に歩めるというのはよほどの幸運がないと無理だろう。
母親から生まれ落ちる時に顔面偏差値っていう人生大左右ガチャを引いてるようなもんだからな。
話がそれた。
つまり、何が言いたいかというと、さすがの俺でも今のこいつには負けないということだ。
自信云々ではなく、客観的な実力差で。
野生なら実力差を如実に感じ取って生きるために挑まないだろう。
もしくは子孫を残すために挑むという可能性もあるが、それはある程度実力が拮抗している場合の話だ。
正直、今の俺とこいつとでは戦いと呼べるものにはならないだろう。
場数が違う。
「そうですよね。そもそもリブレさんがけっこうやり手ですもん。この人が勝てるわけないです」
「……わたしでもたぶんすぐに勝てるよ」
「プリンセはむしろ一番やっちゃいけないな」
一番手加減ってやつが下手だからな。
場合によっては命に関わる。
制御できない大きな力ってのが一番怖い。
「だよね。だからとりあえずは彼は連れ戻して、もう一回説得しようと思うよ」
「もし聞かなかったら?」
「僕と一戦やってもらって実力差を知ってもらおうかなって。僕とやって1分はもたないとリブレ君とやっても意味ないだろうからね」
「おおぅ……」
たぶん、話を聞かずにキラとやらされることになるんだろうな。
5秒ともたないと見た。
むしろ1秒かからんかもしれん。
「じゃ、またね」
少年の首根っこを掴んだキラがハンネを連れ帰った時と同様に姿を消す。
ほんとにあの運搬方法は大丈夫なのだろうか。
朝食を終え、ベッドでゴロゴロする。
寝転がっていると、だんだんと眠くなってくる。
別に眠くなくても横になっているだけでなぜか眠くなってくるよな。
眠らないといけない時には逆に眠れないというのに。
「あぁー……、寝そうだー……」
「僕もです……」
「……んー……」
「……」
オーシリアはもう寝てやがる。
こいつ杖なのに寝すぎだろ。
コンコンッ。
とりあえず修復したドアを控えめにノックする音がする。
「出るべきかな」
「……出たくないですねー」
「……ん」
「……」
満場一致で現状維持だな。
コンコンッ。
「誰かいませんの?」
ルーリアの声がするじゃん。
「オーシリア、開けてきてくれ」
「むぅ……」
目を開けずにドアにトコトコ歩いていく。
ガンッ!
「のわっ!」
案の定壁にぶつかってから部屋を出て階段を降りて行った。
「お邪魔しますわ。……凄いだらけようですわね」
「そりゃそういう日だからな」
一国の姫が来たというのに俺は寝転がったままだ。
プリンセも丸くなったままだ。
レインは一応気を遣ってベッドの上で正座している。
オーシリアは戻ってくるなりまた寝た。
「で、どうしてわざわざここまで? 護衛とかよかったのか?」
「わたくしの方が強いですから」
そりゃそうか。
「本日はリブレ様にまた鬼ごっこをしていただきたくお願いに参りましたわ」
は?
古来から人間社会でも野生でも理想の伴侶を得るためには弱肉強食の世界を生きなければならない。
どこかで需要と供給は一致するものだが、それは本当に理想なのだろうか。
もちろん、大多数はそうだろうが、自分の最も理想とする相手と共に歩めるというのはよほどの幸運がないと無理だろう。
母親から生まれ落ちる時に顔面偏差値っていう人生大左右ガチャを引いてるようなもんだからな。
話がそれた。
つまり、何が言いたいかというと、さすがの俺でも今のこいつには負けないということだ。
自信云々ではなく、客観的な実力差で。
野生なら実力差を如実に感じ取って生きるために挑まないだろう。
もしくは子孫を残すために挑むという可能性もあるが、それはある程度実力が拮抗している場合の話だ。
正直、今の俺とこいつとでは戦いと呼べるものにはならないだろう。
場数が違う。
「そうですよね。そもそもリブレさんがけっこうやり手ですもん。この人が勝てるわけないです」
「……わたしでもたぶんすぐに勝てるよ」
「プリンセはむしろ一番やっちゃいけないな」
一番手加減ってやつが下手だからな。
場合によっては命に関わる。
制御できない大きな力ってのが一番怖い。
「だよね。だからとりあえずは彼は連れ戻して、もう一回説得しようと思うよ」
「もし聞かなかったら?」
「僕と一戦やってもらって実力差を知ってもらおうかなって。僕とやって1分はもたないとリブレ君とやっても意味ないだろうからね」
「おおぅ……」
たぶん、話を聞かずにキラとやらされることになるんだろうな。
5秒ともたないと見た。
むしろ1秒かからんかもしれん。
「じゃ、またね」
少年の首根っこを掴んだキラがハンネを連れ帰った時と同様に姿を消す。
ほんとにあの運搬方法は大丈夫なのだろうか。
朝食を終え、ベッドでゴロゴロする。
寝転がっていると、だんだんと眠くなってくる。
別に眠くなくても横になっているだけでなぜか眠くなってくるよな。
眠らないといけない時には逆に眠れないというのに。
「あぁー……、寝そうだー……」
「僕もです……」
「……んー……」
「……」
オーシリアはもう寝てやがる。
こいつ杖なのに寝すぎだろ。
コンコンッ。
とりあえず修復したドアを控えめにノックする音がする。
「出るべきかな」
「……出たくないですねー」
「……ん」
「……」
満場一致で現状維持だな。
コンコンッ。
「誰かいませんの?」
ルーリアの声がするじゃん。
「オーシリア、開けてきてくれ」
「むぅ……」
目を開けずにドアにトコトコ歩いていく。
ガンッ!
「のわっ!」
案の定壁にぶつかってから部屋を出て階段を降りて行った。
「お邪魔しますわ。……凄いだらけようですわね」
「そりゃそういう日だからな」
一国の姫が来たというのに俺は寝転がったままだ。
プリンセも丸くなったままだ。
レインは一応気を遣ってベッドの上で正座している。
オーシリアは戻ってくるなりまた寝た。
「で、どうしてわざわざここまで? 護衛とかよかったのか?」
「わたくしの方が強いですから」
そりゃそうか。
「本日はリブレ様にまた鬼ごっこをしていただきたくお願いに参りましたわ」
は?
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる