戦力より戦略。

haruhi8128

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決戦

どこから怖くなるんだろうか

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「リブレさん! 僕は長くはもちませんからねー!?」

黒い靄を避けながらレインが必死に俺に叫ぶ。
レインは下を見ないように上だけを向いており、オーシリアが先導することで靄を避けている状態なのだが、それ大丈夫か?
いや、わかるよ?
下見たら一気に恐怖が襲ってくるからな。

それでも自分に襲ってくるものを見らずにいるというのも中々の精神力。
なにより高いのが怖いのか。

って、違う。
レインの観察をしてる場合じゃない。

靄をこちらに伸ばしてくるときに特に身体的な特徴は見られない。
となれば、靄自体に何かの特徴があると考えるのが妥当。

靄は流動体のような動きをしており、仮に質量があるとするならば一定のようだ。
つまり、いきなり多くなったりはしていない。
既に出ている靄の中で伸ばしてくるものを捻出している感じだ。

「見つけた!」

靄が出てくる場所自体は残念ながらわからない。
凡そ均等に幻想級ファンタズマルの周りに漂っている靄のある一点から出てくる。
ただ、いつ来るのかについては見当がついた。

幻想級が靄を伸ばし始める数瞬前、周りに浮いている靄のうちどこかが渦を巻く。
さらに言えば、その場所から靄がくることはない。
まぁ、2つ目の情報は360度中30度分からはこないってだけなので特に有用ではない。

「レイン! タイミングはわかったぞ!」
「そんなことより降ろしてくださーい!」
「あ、うん」

ある意味窮地だったんだな。
そんなになるまでか。

とりあえずレインの手を引いて地面へと降りる。
タイミングがわかっているというのはかなりでかい。
そもそもそれがなくとも何とか避けきれるくらいのスピードだったのだ。
どのタイミングでくるかの情報が増えればより避けやすくなるのは必然だ。

「レイン、見えるか?」
「はい。でも、やっぱり注意してみないとわからないですね」
「距離が距離だからな」

更に、地面では他のエネミーへの注意も必要になってくる。
幻想級にだけ集中できればいいのだが、それが出来ないから靄を避けるのも難しくなってくるわけだ。

ん?

「レインって高いところが苦手なんだよな?」
「苦手というか、もはや無理に等しいですが」

そこまで断言するか。

「そこで確認なんだが、地上5メートルって怖いか?」
「5メートルってなんですか」

あ、メートルってこっちの単位じゃないっけ。
今までなんとなく使ってなかったか?

「このくらいだな」

もう靄を避けるのにも慣れてきた様子のレインの上空に立つ。
ちなみに、地上に降りてきた際にオーシリアは俺の背中に戻っている。

「あ、そのあたりなら大丈夫だと思います」

地上5メートルだと学校の校舎の3階にも満たないくらいだ。
俺は前から3階からなら飛び降りても死なないんじゃね? と思っていた。
めちゃくちゃ痛いだろうけど。
ただ、4階になると凄い怖い。
なんなんだろうな、あの差は。
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