戦力より戦略。

haruhi8128

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決戦

杖に調子もなにもない

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ケイン、エルメ、族長たちも集まってきた。
自分たちがどうすればいいのかわかっているようだ。

「よし、ここまで上がってきてくれ」
「無理だわ」

冷静なツッコミがエルメから入る。
そうだった。
キラが見えてるからいけるもんだと思ってた。

ちなみに、下にいてエネミーがヤバいはずなのに冷静なのはそろっている面子が面子だからだ。
1人1体ずつ相手していけば全く問題なく、1体ずつなら負ける要素がない。

「じゃあ、ケインの要る場所から俺がいる場所まで坂を作るからなんとなく登ってきてくれ」

非常に大雑把な指示だが、こんな感じでしか言えない。
まさか全員の手を引いて上まで上げるわけにもいかないし。

適当な指示だったにも関わらず全員上に上がることが出来た。
現在攻撃されているのはレインだけだ。

「これも問題じゃないですか!?」
「慣れてきただろ?」
「その方が問題じゃないですか!?」

それで生き残れるならそれでよし。

「問題は、攻撃手段なんだが」
「俺たちはレイン嬢のように繊細なコントロールは出来んぞ」
「うん、だから族長の皆さんには周りのエネミーを相手してもらいたいんだよね」

獣人族の魔法の使い方はあくまでも自らの身体能力の補助として魔法を使っている感じだ。
つまり、自分の周りに纏わせるタイプの使い方が多く、遠くに射出するタイプの魔法は得意ではない。
というか出来ないに等しい。
近づくことが難しい今は得意な近接戦闘は出来ないしな。

「ケイン、お前の熱線銃レーザーは届くよな?」
「む? 届くとは思うがな! どれだけ効果があるかはわからんぞ!」
「頼む。お前のやつには火属性のほかに光魔法もあるだろ? 攻撃の手がレインだけでヘイトが溜まるのは避けたい」
「わはは! いいぞ! いくらでも撃ってやろう!」

「エルメ、お前はレインの補助に回ってくれるか? 俺とレインがいつまでもくっついていると指示が回りにくい」
「任せなさい」
「前に2人で行動していたんだから息も合ってるだろ」
「リブレさん、一緒にいてくれないんですか?」

避けながら逃げてきたレインが俺を上目遣いで見つめる。
かわいっ!
やめて!
意思が揺らぐだろ!

俺はレインの頭に手を置く。

「レインならいけるだろ。俺たちがそれぞれ指示を出したほうがいいしな」
「……どうしてもですか?」
「どうしても、だ。俺も嫌だけどな。全員生き残るためにはそれが一番なんだ」
「……わかりました。エルメさん、またよろしくお願いします」
「えぇ、任せなさい」
「オーシリア」
「うむ、2人ともわしがついておるからの。心配せんでも良いのじゃ」

どこからその自信は生まれてくるんだ。
いや、確かにこの戦いに入ってからオーシリアはミスというミスをしてないか。
オーシリアの実力が上振れている。
いや、そもそもはこんなもんだったか。
ダンジョンでもかなり役に立ったし。

……ならレインを助けに行く時だけなんであんなにポンコツだったんだ?
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