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お留守番
106日目 経験
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「かなり徹底的にやったみたいだね」
一日経過し、キラが見舞い(?)にやってきた。
「そうですね。もう、許すつもりはありませんでしたから」
「うんうん。リブレ君はちょっと優しすぎるからね。甘いと言ってもいいほどに。そのあたりは君たちがどうにかしていかなきゃね」
キラさんの目から見てもそうですか。
キラさんも、私の知っている限りではあまりとどめを刺すのに積極的ではない気がしていましたが。
「キラさんは、もちろん人を殺したことがありますよね」
「そうだね」
「初めての時は、どう思いました?」
レインは今回が初めてというわけではない。
エルメと共に旅をしていた時、女2人旅ということもあり、様々なトラブルに巻き込まれたのだ。
その際に、割と容赦なくエルメにとどめの大切さを教わっている。
「そうだねぇ……。率直に言えば、こんなものか、という印象だったかな」
「というと?」
「僕は初めてが任務中の事だったからね。そういう心づもりで行っていたんだよ。当時の僕は二つ名も貰っていなかったし、自分がどのくらいの強さなのかもわかっていなかったんだよ。今よりリスクは遥かにあるけど速さはそれなりだったんだけどね」
その言い方にレインは戦慄する。
「まさか、全力で……?」
「そこまで驚かれることじゃないと思うんだけど……。まぁ、ともかく、野盗の討伐任務だったんだけど、それこそ、全力でやったんだよ。結果的に1人で片付けちゃったんだけどね」
それは……、そうでしょうね。
その野盗さんも可哀想です。
「すごく緊張していたからね。あっという間の出来事だったよ」
いや、緊張とか関係なく普通にあっという間だったのでは?
「そんな感じで、特に印象はないんだよ。余裕がなかったからね」
なるほど……。
キラさんにもそんな時期があったことが最も驚きがありましたね。
「でも、キラさんはとどめをあまり刺さない印象があるんですけど」
「そうかな? それはとどめを刺す必要がないからじゃないかな」
「?」
「あぁ、えっと、敵対したら困る人とあまり戦っていないという事だよ。例えば、レイン君やリブレ君、ケインさんやエルメさん、ハンネ君と本気で敵対することになったらとどめは刺すだろうね」
なるほど。
そこらの雑兵では相手にならないから、ということですか。
本来ならそうなんですよね。
いくら実力に差があっても何度も叩きのめされれば察するはずなんです。
今回はかなりの特殊な事例でしたから、考えない方がいいのかもしれませんね。
「大丈夫、土の血の匂いは、割とすぐに抜けるから」
「どういう理由でですか?」
「え、いや、知らないよ? 経験談」
怖い経験談です……。
一日経過し、キラが見舞い(?)にやってきた。
「そうですね。もう、許すつもりはありませんでしたから」
「うんうん。リブレ君はちょっと優しすぎるからね。甘いと言ってもいいほどに。そのあたりは君たちがどうにかしていかなきゃね」
キラさんの目から見てもそうですか。
キラさんも、私の知っている限りではあまりとどめを刺すのに積極的ではない気がしていましたが。
「キラさんは、もちろん人を殺したことがありますよね」
「そうだね」
「初めての時は、どう思いました?」
レインは今回が初めてというわけではない。
エルメと共に旅をしていた時、女2人旅ということもあり、様々なトラブルに巻き込まれたのだ。
その際に、割と容赦なくエルメにとどめの大切さを教わっている。
「そうだねぇ……。率直に言えば、こんなものか、という印象だったかな」
「というと?」
「僕は初めてが任務中の事だったからね。そういう心づもりで行っていたんだよ。当時の僕は二つ名も貰っていなかったし、自分がどのくらいの強さなのかもわかっていなかったんだよ。今よりリスクは遥かにあるけど速さはそれなりだったんだけどね」
その言い方にレインは戦慄する。
「まさか、全力で……?」
「そこまで驚かれることじゃないと思うんだけど……。まぁ、ともかく、野盗の討伐任務だったんだけど、それこそ、全力でやったんだよ。結果的に1人で片付けちゃったんだけどね」
それは……、そうでしょうね。
その野盗さんも可哀想です。
「すごく緊張していたからね。あっという間の出来事だったよ」
いや、緊張とか関係なく普通にあっという間だったのでは?
「そんな感じで、特に印象はないんだよ。余裕がなかったからね」
なるほど……。
キラさんにもそんな時期があったことが最も驚きがありましたね。
「でも、キラさんはとどめをあまり刺さない印象があるんですけど」
「そうかな? それはとどめを刺す必要がないからじゃないかな」
「?」
「あぁ、えっと、敵対したら困る人とあまり戦っていないという事だよ。例えば、レイン君やリブレ君、ケインさんやエルメさん、ハンネ君と本気で敵対することになったらとどめは刺すだろうね」
なるほど。
そこらの雑兵では相手にならないから、ということですか。
本来ならそうなんですよね。
いくら実力に差があっても何度も叩きのめされれば察するはずなんです。
今回はかなりの特殊な事例でしたから、考えない方がいいのかもしれませんね。
「大丈夫、土の血の匂いは、割とすぐに抜けるから」
「どういう理由でですか?」
「え、いや、知らないよ? 経験談」
怖い経験談です……。
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