-悪役兄様ルートのフラグの折り方-

青紫水晶

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通じ合う想い

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ゆっくりゆっくりと濡れた指が中に入っていく、二回目なのに違和感が慣れない。
すぐに気持ちいいところに指が触れて、ゼロの指を締め付ける。

「あっ、く、んんっ」

「エル、さっきからなんで声我慢してるんだ?」

「だ、だって…扉の向こうに、ノアが…」

「………」

「あぅっ!!」

ぐちゅっと奥まで指をねじ込まれて、つい大きな声を出してしまった。
慌てて口を塞ぐが、ゼロはニッと意地悪く笑い中を激しく擦っていく。

声が我慢できないほど強い刺激で喘ぎ声が漏れてしまう。

ノアに聞かれないほど寝室の壁が厚い事を祈るばかりだ。

ゼロの指を嬉しそうにキュンキュンと締め付けているのが自分でも分かる。
でも指じゃ、少し物足りなく感じた。

チラッとさっきまで触っていたゼロのを見てしまう。

「そんな物欲しそうな顔しなくても、すぐにあげるよ」

ゼロは吐息混じりにそう呟き、腰を掴まれて引き寄せられる。
ゼロのが俺の尻に当たり、すぐに入ってしまいそうになる。

ゆっくり中の感触を確かめるように入っていき、ぞくぞくと全身に電流が走ったような快感がかけ上がる。
絡み付いていて、ぐちゅぐちゅと浅く出し入れしている。

首筋を舐められて、軽く吸われると中を締め付けてしまう。
だんだん浅かった動きが大きくなり、気持ちいい場所を強く擦られて少量の精液が出た。

「あんっ、んっ、あぁっ!」

「…はぁ、エル…大丈夫か?苦しくないか?」

「ん、んっ…へいきっ、ゼロもっ、気持ちいい?」

「あぁ、最高だ…」

腰を打ち付けられて、もうそろそろ限界が近かった。

より強く中を擦って奥の奥まで届いて、凄い気持ちよくて何も考えられなくなる。
奥に熱いものを感じて、腹も白濁で汚れる。

ピクピクと足が震えてきて、ゼロが抜くのも気持ち良かった。
もう終わったとホッとしていたが、ゼロがさっきまで入っていたところにまた指を入れてきて驚いた。

ぐちぐちと中を掻き回すように動かされて敏感なそこはひくひくと反応してしまう。

「ぜ、ゼロ…もう終わりじゃ…」

「綺麗にしているだけだ」

そう言ったゼロは中のものをなるべく刺激を与えないように慎重に動かして掻き出している。
そういえば、初めて繋がった時は俺…気絶しちゃったんだっけ。
ゼロにこんな事させていたなんて、俺の体なのに申し訳ない。

自分でやる!とゼロに言うと「俺の楽しみを奪うのか?」と何故か悲しい顔をされてしまった。
楽しいのかな、これ?よく分からないがゼロがしたいならとされるがままになった。

風呂にも入れられて、リビングで濡れた髪をタオルで拭いてもらい気持ちがよくてついうとうととしてしまう。

「エル、眠そうだな…寝てもいいんだぞ?」

「ん…んぅ」

なにか忘れているような、なんだったっけと考えながら寝室の扉近くに目を向けた。
そして眠気が吹っ飛ぶほど驚いて勢いよく立ち上がると、タオルがひらひらと床に落ちた。

一ヶ所だけ血溜まりが床に出来ていて、その真ん中にはノアが倒れていたから、慌ててノアに近付く。
そうだ、ノアはずっとリビングにいたんだ…誰に襲われたんだ?

ゼロを見ると、ノアがこんな状況なのにノアを睨んでいた。
ぬいぐるみなのに血は出るのだろうかと疑問だったがとりあえず傷の手当てをしようと傷口を触る。

「ノア!すぐに手当てするからね!使い魔って専用の病院あったっけ!?」

「…エル、落ち着け…ソイツのそれは鼻血だ」

「え、はな…ぢ?」

ゼロに言われてノアの顔を見ると、確かに鼻の周りが一番血で汚れていた。
鼻血って何処かぶつけたのだろうか、貧血で気絶しているノアにはなにがあったが聞けない。

とりあえずタオルで鼻血を止めて、風呂で洗おうと立ち上がったが、ゼロにノアを奪われた。

俺の頭を優しく撫でて「大丈夫だからおやすみ」と言って風呂場に向かった。

ゼロとノアはあまり仲良くなかったから大丈夫かな?と心配で、風呂場の前でうろうろ入ろうかどうしようか考えていた。
しばらくしたらゼロが出てきた。

「ゼロ、ノアは大丈夫?」

「大丈夫だって言っただろ?」

そう言ってゼロが見せたのは、とてもスリムになったノアだった。
雑巾のように絞られたのかしわしわになっていた。

これで本当に元に戻るのか怖かったが、ゼロはベランダでノアを干していた。

ゆらゆらと風に揺れているノアはまるで本物のぬいぐるみのようだった。
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