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第168話 帰宅魚
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電車の到着連絡を受けてカバンを強く抱きしめる。
幸いにもこの時間に同じ方向へ向かう人達は少ない。
目の前に止まった電車はほぼどこにでも座れる状態だ。
私は目の前の出入口とイスの間にある仕切りがある場所、つまり、座席の端に座る。停車駅を確認して自分が降りる駅が含まれているかを確認し、仕切りに寄りかかる。
それに伴って疲れも湧いて体を蝕む。
まだ月曜日だと言うのに既に1週間ほど働いた感覚だ。
このままあと4日働かないといけないと考えると憂鬱だ。
そして、それをこれまで続けていたことに乾いた笑いが浮かぶ。
先週もできていたから今週もできる、というわけにはいかないのだ。
私は毎日がギリギリで生きている。
まさに生ける屍といったところで、毎日お金を餌に釣られている弱々しい魚。
仕事も最低限しかできない、ただの一般魚。
そんなことをぼんやり考えていたら、私が水族館で魚鑑賞をしている映像がぼんやりと浮かび上がる。
次の瞬間、頭を打って目が開く。
(……寝てた。)
幸いにもこの時間に同じ方向へ向かう人達は少ない。
目の前に止まった電車はほぼどこにでも座れる状態だ。
私は目の前の出入口とイスの間にある仕切りがある場所、つまり、座席の端に座る。停車駅を確認して自分が降りる駅が含まれているかを確認し、仕切りに寄りかかる。
それに伴って疲れも湧いて体を蝕む。
まだ月曜日だと言うのに既に1週間ほど働いた感覚だ。
このままあと4日働かないといけないと考えると憂鬱だ。
そして、それをこれまで続けていたことに乾いた笑いが浮かぶ。
先週もできていたから今週もできる、というわけにはいかないのだ。
私は毎日がギリギリで生きている。
まさに生ける屍といったところで、毎日お金を餌に釣られている弱々しい魚。
仕事も最低限しかできない、ただの一般魚。
そんなことをぼんやり考えていたら、私が水族館で魚鑑賞をしている映像がぼんやりと浮かび上がる。
次の瞬間、頭を打って目が開く。
(……寝てた。)
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