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ダンジョンの入口

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「ぉ...ぉお...ここが、ダンジョンか......」
「え、これほんとに初心者向けのダンジョン......?」
「ぅーんでも...あくまで噂だからなぁ、しょうがない...行くかぁ、」

初めは周りを警戒しながら進んで行くも、小さいスライムが1匹2匹ほどしか出てこなかった。

「な、なんだ、やっぱり初心者向けじゃないか」
「はぁ、安心した、あとは戻るだけか、宿屋に着くまでが冒険...!」

くるりと後ろを向き、足を進めるポア。
暫く歩いていると、突然後ろから声をかけられびくりと肩を震わせ、恐る恐る後ろを振り向いた。

「君、ちょっと、待って...」
「は、はい?」
「ダンジョンの奥にあった看板見てないの?『来た道戻るべからず』って書いてあったじゃないか」
「えっ!?嘘!何もなかったはずじゃ...!!」
「暗くて見えなかったんだろ、はぁ...どーするんだよ何が起こるか分からないんだぞ?」
「ご、ごめんなさい.........というか、貴方もここ通ってきたんじゃないんですか...?」
「あぁ、そうだけど、何か......ってあ、」
「つまり貴方も......」
「なッあんたと一緒にすんなよ!俺はあんたを呼び止めただけだからな!!」
「...俺まだ言っても言われてもないのですが...」
「...うるさい、とにかく出る方法を探すぞ」
「、はぃ...」

少しモヤモヤとした気持ちを抱えながら後ろを着いて歩く。

「あ、あの、そういえばお名前...」
「アチアだ。アチア・クァール」
「あんたは」
「あっ、俺、ポア・レメアです。」
「、ふーん」
「あんた、随分弱そうな装備だな、買う金がないからこのダンジョンを選んだのか?」
「えっと、俺、初心者で...」
「...は?しょしんしゃ?......は!?初心者!!?」
「えっ、えっ?」
「なんでこのダンジョンを選んだんだよ!魔法すら使えないくせに!!!」
「えぇ、??え???」

このダンジョンを選んだ理由について細かく話すポア

「.........なるほどな、噂を鵜呑みにしたと、」
「そうゆうことです...」
「たかが噂だぞ?信じてどうする」
「だ、だってホントかもしれないから...」
「ホントかどうかも分からないまま、その装備で、魔法も使えないやつが準備もせずに来るのかさっぱりだ」
「もう少し警戒しろ、あんた、すぐ死ぬぞ」
「え、」
「はぁ、これだから単純なやつは...」
「............(この人も出口を探してるということは魔法が使えないんじゃ...)」
「(言ったら多分置いてかれる...やめとこ、)」

もう何時間も経っているはずなのに一向に出口が見当たらない

「これ、ほんとに出られますかね...?」
「知らない、」
「、そうですか...」
「.........少し休憩しません、?大分歩いたと思いますし...このまま歩き続けても......」
「、、そうだな、」
「じゃ、じゃああそこの洞穴で休みましょ、!」
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