現代の俺/異世界の私

クロハナ

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現代と異世界で骨折中

お父様と無事に接触①

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はい、どうも。6回目のティナになりました。


さすがに6回目ともなるとこの現象にも馴れてきたわ。


あれからティナの生活は、目覚めて朝食をとりそれから3人から順に勉強を教わる。ベットに寝たきりだから逃げられない。

休憩時間にはヒールを掛けて貰い治療、お陰で少し痛みが減ったような気がする。


そして今日予想ではティナのお父様が飛竜で帰ってくるかもしれないらしい。さて、どんな人なんだろ。







※※※※※※※※※※3日前の夕方※※※※※※※※※※





王都にあるゼビウス家の屋敷に飛竜に乗って手紙が届いた。


「旦那様ーーー大変です。ゼビウス領の屋敷でティナお嬢様が階段から落ちて意識が無いと………」


王都の屋敷に仕える執事グラッチが執務室の扉を開けて叫んだ。


屋敷の入口から走ってきたせいで息を切らし肩で息をしている。


突然執務室に入ってきたグラッチに驚いたのか、それとも手紙の内容に驚いたのか固まったままのカリウス。


グラッチは何とか呼吸を整えて再度手紙の内容を話した。勿論手紙も渡した。


グラッチの再三の報告でも理解出来なかったカリウスは手紙を受け取り読む事でやっと理解した。


「な、なんだとーーー何があったのだ!階段から落ちて意識が無いだと!」


執務室の机で仕事をしていたカリウスは無意識に立ち上がった。


あの可愛いティナが………意識がない………意識がないとなれば余程酷い落ち方だったのでは………酷い落ち方………命………全身傷だらけで血を流しているティナを想像してしまったカリウスは目の前が一瞬暗くなった。


よろけて片膝を床に着いたカリウス。

執事のグラッチがすぐに傍にいき支える。

カリウスはパニックになって思考が止まってしまった。


グラッチは主人のカリウスがここまでの状態になってしまったのは初めて見た。


半年程前にティナお嬢様が8歳の誕生日を迎えて程なくして高熱を出して寝込んでしまった時も心配で屋敷に戻ると慌てたぐらいだったが、その時は王都に戻ったばかりもあり引き止めて何とか落ちついて貰ったが………今回は顔は青くなり呼吸も荒く今にも倒れそうだった。


「旦那様………すぐにティナお嬢様の元に向かいましょう。」


グラッチのその言葉のお陰でカリウスは止まっていた思考が急速にに動き出した。


そうだ。一刻も早くティナの元へ………万が一にも亡くなる事など信じられないが可能性がある以上、父親の私が一緒にいてやらねば………


明確な目的が見えたカリウスは冷静さを取り戻し準備を始めた。


すぐにでも向かいたかったがさすがに無理だった。

ゼビウス領から飛んできた飛竜は体力も魔力も消費していた。一般的に飛竜は体力だけで飛んでいる訳ではなく割合で言えば体力6風魔法の使用に魔力を4使う。最低でも半日程の休息が必要だった。


今は夕刻もう少しすれば完全に日が沈む。


夜間に飛竜に乗るのは自殺行為とも言える。普通は飛竜に乗る事でさえしない。余程の緊急でなければ誰が命を掛けてまで乗るだろうか。

飛竜に乗る方法は2つ、1つ目は飛竜の首に革のベルトを掛けてそれに人が乗れるような椅子を中吊りにして乗って行く方法、2つ目は飛竜の首に股がって乗る方法がある。


1つ目は飛竜の操作技術が無い者が乗る方法で比較的安全だが、飛竜の動きを予想出来ない為乗り心地は最悪だ。

2つ目は飛竜を操作する技術があれば自分である程度コントロール出来る為乗り心地は悪くない。しかし飛竜が翼を羽ばたかせる時に首を上下に降る為技術が無い者は振り落とされる危険があった。


カリウスは普通は緊急にしか乗らない飛竜に月に1回往復で乗っていた。遠く離れた妻と子供達に会う為に………


普通に馬車での片道は1ヶ月程掛かる。休憩を最小にして途中で馬を替えて言っても2週間。

農地大臣として王城で働くカリウスが休みをとれるのは8日~10日。必然的に飛竜に乗るしか方法が無かった。


例えるなら地方から東京に単身赴任したお父さんが、鈍行電車で帰ってくる様なものだ。


日の出とともに出発する事にしたカリウスは執事のグラッチと準備を始めた。


緊急だとしても王城に連絡しなければいけない。

不在にする理由と不在中の部下達への指示を書いた手紙を2通書き、この王都の屋敷で働く者達にグラッチを責任者として命令を聴くように書いた手紙を1通書いた。


執事のグラッチも手紙を書いた。グラティウス家とドルアーガ家にティナお嬢様の事を伝える為に………


準備終えたがティナの事が心配で寝れに寝れなかったカリウス。だが徹夜で飛竜に乗れる程甘いものでもない。何とか一刻程仮眠を取り日の出とともに出発した。



※※※※※王都を出発して3日後のお昼頃※※※※※



少しやつれたカリウスが飛竜に乗ってゼビウス領の妻と子供達がいる屋敷に到着した。


降りた直後もつれた足のせいで転びそうになりながらも、屋敷の入口に向かうと執事のアルバートが駆け寄ってきた。


「ア、アルバート!ティナはティナは「大丈夫です。旦那様。今は意識も戻りベットで安静にされております。」」


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