ADHDおやじ

桜小径

文字の大きさ
上 下
2 / 30

その名は黒島。

しおりを挟む
おっさんの名は黒島。

汚い部屋だが、何故かどこに何がおいてあるかは把握している。それは特異能力なのだろうか?

逆に空気が読めないので失言も多いので、周囲の人間を怒らせるのが得意だ。

何でも自分流に理解しないと、理解できないのが特徴だ。他人と同じ脳の仕組みをしてないからか、簡単に人の言う事が本当の意味で理解できてない。

はやとちりが多いのだ。

自分流に理解できないものには拒否反応が強い。なので新しい仕事にはなかなか慣れないので困った事になる。

宇宙人とかのオカルトが好きで、そう言うものに関しては異常に記憶力が良い。

一人で居ても何も思わないタイプだが、失業してしゃべる相手も何もいなくなったので安売りしていたうさぎを衝動買いした。

うさぎは鳴かないので、静かでよい。

一人と一匹しかいないので、エサをやる時はうさぎも大喜びだ。その時だけが黒島の心が癒される。

うさぎになりたい。とさえ、黒島は思う。

黒島のようなやつは、うさぎになったら即、食われてしまうだろう。良い飼い主にあたるかどうかでペットの一生も変わってくるのだ。

うさぎは蛇やカラスや猛禽類にとっては美味しいエサだ。

逃してしまうと、あっと言う間に死んでしまうだろう。

黒島はきっとそこまで考えてない。ただうさぎは彼にとっては癒しになっている。

新しい仕事を探しにハローワークに行くが、なかなか50代を社員として雇うところはないのだ。

それで派遣会社に登録してしまったのだ。
しおりを挟む

処理中です...