母の日記

桜小径

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母は苦労人だった

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淡路島、国産みの島。その島の東側の漁村で母は生を受けた。

母が生まれたころは、祖父祖母とも働いていたが、戦争の真っ最中だ。

母の記憶に拠れば.近所の子どもたちと遊んでる最中にB29が飛んできたのが目に焼きついているらしい。

漁の手伝いで網引きとかもしていたようだ。

その頃、祖父は理髪店を営んでいた。

顔剃りが神業的に上手かったらしく、「長さんに剃ってもらうと2日は髭剃りがいらない」と、評判で近所の漁師が行列するほどであったらしい。

母の兄は寡黙な人であったが、妹である母には優しかったらしい。

母の拙い記憶に拠ると、学校も行かず兎を繁殖させるのに熱心だったそうで、それを販売して小遣いを稼いでいたのだろう。

やがて戦争は激しくなる。4歳を前に神戸方面へ空襲の回数がグンと増え、頭上をアメリカの戦闘機や爆撃機が飛ぶようになる。

淡路島にも戦闘機による機銃掃射が何度もあったようだ。
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