制服に刺青

バニラアイス

文字の大きさ
16 / 31

16 問い詰め

しおりを挟む



「はぁ...はぁ...な、なんとか間に合った?」

まさか午後の部が始まっているとは思わなかった俺は、不意に携帯を見た瞬間「やらかした!」と慌てて先輩といた教室を出た。


「...随分遅かったな。」

先輩を置いて急いで戻ると、秀太が腕を組みながら椅子に座っていた。

「ちょっと...色々あって...」 

「へぇ...何時間も俺の電話無視するほどの事があったんだ?」

「それは...マナーモードにしてて気付かなかったんだよ...」

まさかこの数時間で30件も不在着信が残っているとは誰も思わないだろう。


「また女子達に質問攻めにあってるんじゃないかって心配して、俺がどんだけお前探したか分かるか?」

「そ、それは...ごめんなさい...」

秀太は汗をびっしょりかき、顔を赤くしている。それに比べて俺は先程まで涼しい場所にいたから、汗もほとんどかいていない。さすがに申し訳なく思い、素直に謝る。

 「....はぁ。まあいい。...で?」

「で、とは?」

「お前、いつの間に湊音先輩とあんなに仲良くなったんだよ。」

「あ~...」

先輩には関わらない方がいいと言われたのをすべて無視して先輩との関係を継続してきた俺へ、秀太からしたら当然の質問だ。


「1ヶ月前から。お昼一緒に食べてるの。」

「だから俺が誘っても来なかったのか。」

「秀太の場合はもれなく彼女も一緒についてくるから嫌だっただけ。」

何年か前に秀太と当時秀太の恋人だった女の子と俺の3人で食べた時、女の子と秀太のイチャイチャを見せつけられてから秀太とは食べなくなった。

当時、俺は秀太の彼女になぜか目の敵にされており、秀太がトイレ行っている間に秀太は私のモノだの、友達だからって調子に乗るな。などと言われて嫌な思いをした事がある。

彼女はただ秀太を独り占めしたかっただけのようだが、俺からしたらただ友人と話していただけなのにそう言われて、不愉快この上なかった。


「秀太と一緒だと女の子寄ってきて落ち着かないんだもん。俺は静かなとこでゆっくり話しながら食べたいの。」

「だから湊音先輩と?」

「そうだよ。湊音先輩と話すの楽しいし、一緒にいると落ち着くの。」

ドキドキして落ち着かなくなる事も多いけど。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

インフルエンサー

うた
BL
イケメン同級生の大衡は、なぜか俺にだけ異様なほど塩対応をする。修学旅行でも大衡と同じ班になってしまって憂鬱な俺だったが、大衡の正体がSNSフォロワー5万人超えの憧れのインフルエンサーだと気づいてしまい……。 ※pixivにも投稿しています

僕のために、忘れていて

ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────

恋愛対象

すずかけあおい
BL
俺は周助が好き。でも周助が好きなのは俺じゃない。 攻めに片想いする受けの話です。ハッピーエンドです。 〔攻め〕周助(しゅうすけ) 〔受け〕理津(りつ)

招待客は食器を選べない

近井とお
BL
一年生のイセルは庶民出という理由で同級生から嫌がらせを受けており、第三校舎からティーカップを一つ持ってくることを和解の条件として一方的に提示される。第三校舎には不穏な噂が流れており、侵入禁止とされていた。イセルは導かれるように三階の一室にたどり着き、そこには美しい男がお茶会を開こうとしていたところだった。ティーカップの代わりにキャッチャースプーンを借りたことをきっかけに、二人は第三校舎の教室で会うようになる。次第にイセルは彼の美しさに心が飲み込まれていき……。 美しい最上級生×何も知らない一年生

Fromのないラブレター

すずかけあおい
BL
『好きです。あなたをいつも見てます。ずっと好きでした。つき合ってください。』 唯のもとに届いた差出人のない手紙には、パソコンの文字でそう書かれていた。 いつも、ずっと――昔から仲がよくて近しい人で思い当たるのは、隣家に住む幼馴染の三兄弟。 まさか、三兄弟の誰かからのラブレター!? *外部サイトでも同作品を投稿しています。

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

【完結】君の手を取り、紡ぐ言葉は

綾瀬
BL
図書委員の佐倉遥希は、クラスの人気者である葉山綾に密かに想いを寄せていた。しかし、イケメンでスポーツ万能な彼と、地味で取り柄のない自分は住む世界が違うと感じ、遠くから眺める日々を過ごしていた。 ある放課後、遥希は葉山が数学の課題に苦戦しているのを見かける。戸惑いながらも思い切って声をかけると、葉山は「気になる人にバカだと思われるのが恥ずかしい」と打ち明ける。「気になる人」その一言に胸を高鳴らせながら、二人の勉強会が始まることになった。 成績優秀な遥希と、勉強が苦手な葉山。正反対の二人だが、共に過ごす時間の中で少しずつ距離を縮めていく。 不器用な二人の淡くも甘酸っぱい恋の行方を描く、学園青春ラブストーリー。 【爽やか人気者溺愛攻め×勉強だけが取り柄の天然鈍感平凡受け】

【完結】ハーレムラブコメの主人公が最後に選んだのは友人キャラのオレだった。

或波夏
BL
ハーレムラブコメが大好きな男子高校生、有真 瑛。 自分は、主人公の背中を押す友人キャラになって、特等席で恋模様を見たい! そんな瑛には、様々なラブコメテンプレ展開に巻き込まれている酒神 昴という友人がいる。 瑛は昴に《友人》として、自分を取り巻く恋愛事情について相談を持ちかけられる。 圧倒的主人公感を持つ昴からの提案に、『友人キャラになれるチャンス』を見出した瑛は、二つ返事で承諾するが、昴には別の思惑があって…… ̶ラ̶ブ̶コ̶メ̶の̶主̶人̶公̶×̶友̶人̶キ̶ャ̶ラ̶ 【一途な不器用オタク×ラブコメ大好き陽キャ】が織り成す勘違いすれ違いラブ 番外編、牛歩更新です🙇‍♀️ ※物語の特性上、女性キャラクターが数人出てきますが、主CPに挟まることはありません。 少しですが百合要素があります。 ☆第1回 青春BLカップ30位、応援ありがとうございました! 第13回BL大賞にエントリーさせていただいています!もし良ければ投票していただけると大変嬉しいです!

処理中です...