制服に刺青

バニラアイス

文字の大きさ
25 / 31

25 癒し

しおりを挟む


「あ、あのっ...こ、これはちょっと...!」

(これ、膝枕ってやつでは?!さすがに恥ずかしい!)

が、そんな事先輩に言えるわけがない。

「お、俺もう疲れ吹っ飛んだし、もう起き上がりま「嫌なの?」

「あっ...」

嫌じゃないから困るのだ。  

「嫌ではないです...けど...」

「じゃあ大人しくして。」

そう言って先輩は俺の浮いた頭を膝に戻し、撫で始めた。

(あ...)

手のひらが少し冷たくて気持ちがいい。その優しい仕草に眠気を誘われる。

「どう?少しは疲れ取れない?」

先輩が俺の顔を覗き込む。先輩のその動作ですら心が癒されていくのを感じた。

「...はい。先輩のおかげで癒されました。ありがとうございます。」

先輩が俺の事を心配してくれている。その事が嬉しくて微笑みながら、もっと冷たさを感じたくて先輩の頬に手を添えると、先輩は一瞬氷のように固まり、目を大きく見開いた。

(手のひらも、頭も、冷たくて気持ちいいな。)

そんな呑気な事を考えていた時だった。


チュッ_______


「...え?」

先輩の顔が目の前にある。そして、おでこに柔らかいものを感じる。

「え...?え?」

何が起きているのか脳の処理が追いつかず、何をされたのか理解できない。


「雅...」

先輩は俺が思考停止中で固まっている中、瞼、頬、鼻と、順番に柔らかいものを優しく押しつけてくる。

「あ、ああの、せせ...んぱいっ...!な、何を...」

「雅。」

俺の両頬を手で優しく包み込んだ先輩の顔も、耳も、真っ赤なりんごのようになっていた。


「好きだよ。」


先輩のその言葉に顔に熱が集まるのを感じながら、俺は放心状態。

そんな俺に先輩の顔が近付いてきて、次に感じたのは、柔らかくて...優しくて...綿菓子のように甘いものが唇に触れた事だった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

インフルエンサー

うた
BL
イケメン同級生の大衡は、なぜか俺にだけ異様なほど塩対応をする。修学旅行でも大衡と同じ班になってしまって憂鬱な俺だったが、大衡の正体がSNSフォロワー5万人超えの憧れのインフルエンサーだと気づいてしまい……。 ※pixivにも投稿しています

僕のために、忘れていて

ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────

恋愛対象

すずかけあおい
BL
俺は周助が好き。でも周助が好きなのは俺じゃない。 攻めに片想いする受けの話です。ハッピーエンドです。 〔攻め〕周助(しゅうすけ) 〔受け〕理津(りつ)

招待客は食器を選べない

近井とお
BL
一年生のイセルは庶民出という理由で同級生から嫌がらせを受けており、第三校舎からティーカップを一つ持ってくることを和解の条件として一方的に提示される。第三校舎には不穏な噂が流れており、侵入禁止とされていた。イセルは導かれるように三階の一室にたどり着き、そこには美しい男がお茶会を開こうとしていたところだった。ティーカップの代わりにキャッチャースプーンを借りたことをきっかけに、二人は第三校舎の教室で会うようになる。次第にイセルは彼の美しさに心が飲み込まれていき……。 美しい最上級生×何も知らない一年生

【完結】ハーレムラブコメの主人公が最後に選んだのは友人キャラのオレだった。

或波夏
BL
ハーレムラブコメが大好きな男子高校生、有真 瑛。 自分は、主人公の背中を押す友人キャラになって、特等席で恋模様を見たい! そんな瑛には、様々なラブコメテンプレ展開に巻き込まれている酒神 昴という友人がいる。 瑛は昴に《友人》として、自分を取り巻く恋愛事情について相談を持ちかけられる。 圧倒的主人公感を持つ昴からの提案に、『友人キャラになれるチャンス』を見出した瑛は、二つ返事で承諾するが、昴には別の思惑があって…… ̶ラ̶ブ̶コ̶メ̶の̶主̶人̶公̶×̶友̶人̶キ̶ャ̶ラ̶ 【一途な不器用オタク×ラブコメ大好き陽キャ】が織り成す勘違いすれ違いラブ 番外編、牛歩更新です🙇‍♀️ ※物語の特性上、女性キャラクターが数人出てきますが、主CPに挟まることはありません。 少しですが百合要素があります。 ☆第1回 青春BLカップ30位、応援ありがとうございました! 第13回BL大賞にエントリーさせていただいています!もし良ければ投票していただけると大変嬉しいです!

Fromのないラブレター

すずかけあおい
BL
『好きです。あなたをいつも見てます。ずっと好きでした。つき合ってください。』 唯のもとに届いた差出人のない手紙には、パソコンの文字でそう書かれていた。 いつも、ずっと――昔から仲がよくて近しい人で思い当たるのは、隣家に住む幼馴染の三兄弟。 まさか、三兄弟の誰かからのラブレター!? *外部サイトでも同作品を投稿しています。

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

【完結】君の手を取り、紡ぐ言葉は

綾瀬
BL
図書委員の佐倉遥希は、クラスの人気者である葉山綾に密かに想いを寄せていた。しかし、イケメンでスポーツ万能な彼と、地味で取り柄のない自分は住む世界が違うと感じ、遠くから眺める日々を過ごしていた。 ある放課後、遥希は葉山が数学の課題に苦戦しているのを見かける。戸惑いながらも思い切って声をかけると、葉山は「気になる人にバカだと思われるのが恥ずかしい」と打ち明ける。「気になる人」その一言に胸を高鳴らせながら、二人の勉強会が始まることになった。 成績優秀な遥希と、勉強が苦手な葉山。正反対の二人だが、共に過ごす時間の中で少しずつ距離を縮めていく。 不器用な二人の淡くも甘酸っぱい恋の行方を描く、学園青春ラブストーリー。 【爽やか人気者溺愛攻め×勉強だけが取り柄の天然鈍感平凡受け】

処理中です...