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パパラッチフィーバー!
パパラッチフィーバー!第二章 最終話-1
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side L
それからおれたちは、曲の見直しから始まり、レコーディングのやり直し、ダンスレッスンと忙しい日々を過ごした。
今までもしっかり曲作りをしてきたが、やろうと思えばもっともっとブラッシュアップ出来るものだ。
特に、今回の曲はおれと優のソロを少し減らし、みんなで歌うコーラス部分を増やした。
これは、皆から敦士へのメッセージだ。
そうやって忙しい日々を過ごしていると、あっという間に二週間が過ぎた。
けど、おれたちは誰もオフをとろうとせず、時間があればプロモ用のダンスのレッスンをしている。
「清十郎、おれどうしてもここのステップが上手くいかない」
「多分だが……ここの腰の角度の問題だと思う」
「あ、成る程」
おれは清十郎が踊って見せてくれるダンスとおれとのダンスを比較し、納得する。
反対側では優と翔太が一哉の指導を受けていた。
「皆さん、そろそろ撮影入ります!」
浅見さんの声に、おれたちは顔を上げプロモの撮影に入る。
暗めのセットの中に、おれたちは立った。
前奏が始まり、おれたちはダンスを始める。
『君の瞳はいつも真っ直ぐで
まるで光のように曲がらない
僕らが挫けそうな時も
いつもいつだって
君だけは信じてくれていた
君の言葉はいつも真っ直ぐで
まるで光のように曲がらない
僕らが下を向いた時も
いつもいつだって
君だけは信じてくれていた
だからDo not believe
僕らは自分の限界を信じない
君のくれた自信を胸に
前を見て歩いていくよ
いつもDo not believe
僕らは不可能を壊していく
君がくれたパワーを秘めて
上を向いて走り続ける』
おれたちは何カットも撮影を繰り返し、漸く満足のいく出来のものができた。
最初はあんなに身体が痛くなるほど辛かったダンスも、今はちゃんと踊れるようになっている。
やればちゃんと出来るんだな。
あとはリリースを待つだけだ。
敦士の自宅謹慎も解けたようで、今は事務所で雑務をこなしているらしい。
その後もおれたちは精力的に新曲のプロモーションを続け、目まぐるしく時は動き、ついに今日はリリース当日。
まずはデイリーチャートが出る。
AshurA『Do not believe』速報、一位!!
やった!!
初めてZIPSに勝ったぞ!!
おれたちはひとまず抱き合って喜ぶ。
しかし、まだ安心はできない。
約束は「週間チャート」でのランキング一位だ。
明日以降、どれだけリードを保てるかが問題だ。
三日天下ならぬ一日天下になったら意味がない。
翌日、デイリーチャート惜しくも二位。
一位はZIPS。
しかし差はわずか。
三日目、デイリーチャート一位返り咲き。
そして、明日は週間チャート発表の日。
一位は……。
おれは、目の前の文字を理解できずにいた。
「オリコン週間ランキング……二位」
二位……一位じゃ、ない。
おれはスマホを取り落とすと、その場に膝をつく。
あんなに、頑張ったのに……。
「凛さん……大丈夫ですか?」
目の前には、たった二ヶ月ちょっとなのに、ひどく懐かしく見える敦士の姿があった。
敦士の目は涙で潤んでいる。
「お久しぶりです、凛さん。デイリーチャート、一位おめでとうございます!……浅見さんに変わってから、すぐにデイリーチャートでZIPSを抜くなんて……やっぱり、浅見さんはやり手なんですね」
「ばか。誰の為だと思ってるんだよ!」
おれは敦士に手を伸ばす。
「いや、そもそもはおれのせいなんだけど……でも、おれたちはお前に戻ってきてもらうために頑張ったんだ……」
「……はい、でも……」
「ごめん、敦士……ごめん……」
おれは、流れ落ちる涙を拭うこともできないまま、敦士に縋りついたーー。
それからおれたちは、曲の見直しから始まり、レコーディングのやり直し、ダンスレッスンと忙しい日々を過ごした。
今までもしっかり曲作りをしてきたが、やろうと思えばもっともっとブラッシュアップ出来るものだ。
特に、今回の曲はおれと優のソロを少し減らし、みんなで歌うコーラス部分を増やした。
これは、皆から敦士へのメッセージだ。
そうやって忙しい日々を過ごしていると、あっという間に二週間が過ぎた。
けど、おれたちは誰もオフをとろうとせず、時間があればプロモ用のダンスのレッスンをしている。
「清十郎、おれどうしてもここのステップが上手くいかない」
「多分だが……ここの腰の角度の問題だと思う」
「あ、成る程」
おれは清十郎が踊って見せてくれるダンスとおれとのダンスを比較し、納得する。
反対側では優と翔太が一哉の指導を受けていた。
「皆さん、そろそろ撮影入ります!」
浅見さんの声に、おれたちは顔を上げプロモの撮影に入る。
暗めのセットの中に、おれたちは立った。
前奏が始まり、おれたちはダンスを始める。
『君の瞳はいつも真っ直ぐで
まるで光のように曲がらない
僕らが挫けそうな時も
いつもいつだって
君だけは信じてくれていた
君の言葉はいつも真っ直ぐで
まるで光のように曲がらない
僕らが下を向いた時も
いつもいつだって
君だけは信じてくれていた
だからDo not believe
僕らは自分の限界を信じない
君のくれた自信を胸に
前を見て歩いていくよ
いつもDo not believe
僕らは不可能を壊していく
君がくれたパワーを秘めて
上を向いて走り続ける』
おれたちは何カットも撮影を繰り返し、漸く満足のいく出来のものができた。
最初はあんなに身体が痛くなるほど辛かったダンスも、今はちゃんと踊れるようになっている。
やればちゃんと出来るんだな。
あとはリリースを待つだけだ。
敦士の自宅謹慎も解けたようで、今は事務所で雑務をこなしているらしい。
その後もおれたちは精力的に新曲のプロモーションを続け、目まぐるしく時は動き、ついに今日はリリース当日。
まずはデイリーチャートが出る。
AshurA『Do not believe』速報、一位!!
やった!!
初めてZIPSに勝ったぞ!!
おれたちはひとまず抱き合って喜ぶ。
しかし、まだ安心はできない。
約束は「週間チャート」でのランキング一位だ。
明日以降、どれだけリードを保てるかが問題だ。
三日天下ならぬ一日天下になったら意味がない。
翌日、デイリーチャート惜しくも二位。
一位はZIPS。
しかし差はわずか。
三日目、デイリーチャート一位返り咲き。
そして、明日は週間チャート発表の日。
一位は……。
おれは、目の前の文字を理解できずにいた。
「オリコン週間ランキング……二位」
二位……一位じゃ、ない。
おれはスマホを取り落とすと、その場に膝をつく。
あんなに、頑張ったのに……。
「凛さん……大丈夫ですか?」
目の前には、たった二ヶ月ちょっとなのに、ひどく懐かしく見える敦士の姿があった。
敦士の目は涙で潤んでいる。
「お久しぶりです、凛さん。デイリーチャート、一位おめでとうございます!……浅見さんに変わってから、すぐにデイリーチャートでZIPSを抜くなんて……やっぱり、浅見さんはやり手なんですね」
「ばか。誰の為だと思ってるんだよ!」
おれは敦士に手を伸ばす。
「いや、そもそもはおれのせいなんだけど……でも、おれたちはお前に戻ってきてもらうために頑張ったんだ……」
「……はい、でも……」
「ごめん、敦士……ごめん……」
おれは、流れ落ちる涙を拭うこともできないまま、敦士に縋りついたーー。
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