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1章
2.
しおりを挟む今しがた威勢を張って勝利に燃えていた彼の一世一代の大勝負「じゃんけん」に負けたのだ
優「絶対嫌だ!女装なんてしない!!」
陽「ダメだぞ、ルールはルールだからな!」
やたらテンションが高く綺麗に染められた金髪をワックスで遊ばせ俺の腕に腕をがっしり絡ませて歩いているのが速川陽太(はやかわようた)名前の通り太陽みたいに暑くr....いや、明るい男だ。
優「あ~や~と~」
綾「そんな可愛い顔したってダメなものはダメだよ~ルールでしょ
~、あ~楽しみだな優ちゃんの女装~」
俺の渾身の涙目甘え声をいとも簡単に避け、語尾に音符でも着きそうなほど楽しそうに喋るこいつは清水綾人(しみずあやと)くせっ毛の茶色い髪を前髪だけピンで止めあ上げ、(俗に言うポンパドールとか言うやつらしい)アーモンド型の目をニヤニヤさせながらおれの頭に顎を乗せほっぺをつんつんしてくる。その可愛い見た目にそぐわぬ生粋のドSだ。それも超が着く程の、、、絶対に怒らせたくない男ナンバーワンだ。
優「う゛ぅぅ~~~」
弘「…………」
渾身の手も通用せず半泣き状態の俺を真っ黒で綺麗な長髪を後ろで結びなびかせながら表情も変えず無言で撫でているのが間宮弘樹(まみやひろき)昔から何を考えているのかわからないクールな男だが俺には優しいんだよな。
優「弘樹、、、俺の味方はお前だけだよ」
そして一世一代のジャンケンに負けてうちひしがれてるのが俺!黒瀬優姫(くろせゆうき)今は黒いウィッグで隠しているが日本人離れした色素の薄いアッシュグレーの髪と黄色味がかった目。もちろんこれも今は黒のカラーコンタクトで隠している。この名前と見た目のせいでよく女の子に間違われるけど正真正銘れっきとした日本男児だ!だから女装なんて絶対嫌だーーー!。
そんな打ちひしがれて頭を抱えている優姫を他所に陽太と綾人は携帯で女装用の衣装を探しながら楽しそうに悪魔の計画を進めていた
陽「やっぱりメイドか?それとも王道なセーラー服とかどうだ?」
綾「あぁ~、いいね~メイドでもセーラー服でも、優姫にはどっちでも似合いそうだよね~」
弘樹は何を考えているのかわからないが俺の頭を一心不乱に撫でてくれている。これは多分、、、慰めてくれてるんだろう。、、、うん、そう思いたい。
綾「優~?服なんだけど~、、、、、、」
綾人が何か言っていたが放心状態の俺には何ひとつ聞こえていなかった。いや、聞きたく無かったってのが合ってるな。ただこれがおれの人生を変える出会いになるとは、その時には夢にも思ってなかったのだ、、、、、。
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