法則の妖魔王

優希

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一章 学校

妖人族 霧雨 花凛

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俺は霧雨 花凛。
一応女だ。

性格も男らしいし、女っぽい所など身体以外無い。
まあそんなことは良い。
俺は妖人族と呼ばれる(一部のみ)種族だ。
普通の人間には持ち得ない力を持っていたりする種族だ。
それは天人族も同じだが。

俺は妖人族だが、みんな同じ法則を纏っているわけでは無い。
死の法則はみんな纏っているが、それ以外はランダムが多い。
レアだが、時々物理の法則を纏っていない者もいる。
ちなみに俺だ。

俺が纏っている法則は、死、生、引力等、殆どの生物が纏っている法則だ。
そこから物理、時間、空間が抜けて、魔、聖の法則が加わった様な感じ。

ちなみに、実は法則は全て見つかっているわけでは無い。
だからまだ抜けている法則があるかもしれないし、纏っている法則があるかもしれない。

だが、分からないものをうだうだ言っても仕方ない。


この世界は基本人間が支配している為、安心できる。
だが、一度この世界から出ればそこは魔境と化す。
悪魔や天使、神等から最も異端視される種族。
それが妖人族と天人族だ。

俺たちは仲はあまり良く無いが、場合によっては仲良くする場合がある。
それが、悪魔や天使の襲撃だ。

大体年に二、三回目あり、その間は結構協力したりする。

なぜかと言えば、力を合わせないと撃退できないから。
彼ら原種はとても強い。
俺たちの法則殆どが効かず、攻撃出来るのは相反する物のみ。
天使には天人族は無力だし、妖人族は悪魔に無力なのだ。

俺?
俺は例外だ。

時々こうやって例外が生まれるのも妖人族と天人族の特徴だ。

こういう例外はそれぞれの種族にかなり危険視され、大体子供の頃に殺される。
俺も何度も襲われた。
だが、二歳くらいの時には既に力の制御をできる様になっており、一人で撃退できた。

ちなみに俺の様な例外を法外者と言う。
法則の外にいる者という意味だ。

………さて。
まだまだ話したい気分だが、生憎悪魔が来てしまった。

「毎度毎度蹴散らされて、それでも来るのか。………まあ良い。来い!悪魔共!」

それと同時に怨念のこもった声が聞こえ、目の前に黒い影が現れる。

そして、
俺の体に傷が付く。

だが、その程度でやられる程やわじゃ無い。
そもそもこれだけじゃ普通の人間もやられない。

ーー聖樹の光

それで悪魔にダメージが入る。

このように俺たちの戦いは地味だ。
まあ、当たり前だ。
実体なんて無いのだから。

基本動くのは悪魔のみ。
こちらは相手の攻撃を回避することなど出来ないのだから。

そして数分後。

俺は悪魔を倒した。
と言っても元の魔界に戻らせただけ。
俺じゃあ悪魔は殺せないし。

ふう。
明日は学校だからな。
帰るか。
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