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勇者辞めます編
4話 勇者ロリ巨乳 イラストあり
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「ハ、ハ、ハ、ハーレ……ハーレム、とは……その……」
ヒィロは片手で頭を抑えながら、よろよろと起き上がる。
そのパワーワードに困惑し、処理落ち状態に陥っている様子だ。
ユーリはニコニコ顔で追い討ちをかける。
「そうハーレム。可愛い女の子いっぱい侍らせて、好きなときに好きなだけエッチしまくるっていう、アレだよ」
「ハ、ハッキリ言わないで下さいいいィィィッ!」
「さっきからちゃんとうるせえな、お前」
マホがそうツッコミを入れたとき、執務室の外から再び大きな足音が聞こえてきた。
「ヒィロ! いきなり勇者様の執務室に怒鳴り込むなんて、失礼ですよ!」
そう言って部屋に足を踏み入れてきたのは、ローブ姿の若い女性だ。
彼女の名はセイリーヌ。ヒィロのパーティ『レスティンピース』で、彼女のサポート役を努めている、優秀な賢者だ。
彼女は部屋に入って状況を察したらしく、ヒィロの横に立ち並んで頭を下げた。
「申し訳ございません、勇者様! 私たちも止めはしたのですが、勇者様の、その……件のご決断を聞きつけ、ヒィロが遠征を中断して、アジトに戻ると言い出しまして、それで……」
「いやいや、君が謝ることじゃないよ、セイリーヌさん。むしろ迷惑をかけてごめんね」
そうなることも予想していたので、かなり遠方に行って貰っていたのだが、それでもこの速さで帰ってきてしまった。
まあ、その迅速さも含めて、ヒィロらしいといえばヒィロらしいが。
「申し訳ございません……。し、しかしながら、勇者様……今回の勇者様のご決断には、私共もその……大変不安に思っております。
ヒィロは私たちの気持ちを代弁しただけのこと。許されるのでしたら、どうかこのまま彼女と話しを……」
と、場の体裁を整えようとするセイリーヌをよそに、ヒィロは吐き捨てるように、
「……頭おかしくなったんですか、ユーリ先輩?」
そう言って、仇敵に向けるような鋭い視線をユーリに突き刺した。
「ちょ、ゆ、勇者様に向けて、なんて失礼なことを……!」
「そんな下劣で低俗極まる代物を作るために、崇高で高潔なる勇者の職を辞するなど、とても正気の沙汰とは思えません」
セイリーヌの静止を無視し、ヒィロはゆっくりとユーリのデスクへと向かう。
「答えてくださいよ、ユーリ先輩。
それは本当に、勇者としての発言なのですか?
そんな恥知らずなことを、あなたを慕う世界中の人々に言うつもりなんですか?
だとしたら、本当に頭がおかしくなったとしか思えません」
先ほどまでのどこか情けない雰囲気は消え去り、その表情には厳かで精悍な面魂が宿っている。
勇者の風格。
見習いでであるとはいえ、彼女もまた、紛れもなく神に選ばれし救世主なのだ。
「崇高で高潔……ねぇ」
相応の威圧感で詰め寄るヒィロに、しかしユーリはひどく冷めた口調で言葉を返す。
「それってさ、本当にそうなのかな?」
「……どういうことです?」
「だってさぁ、」
そこでユーリは、なにかのスイッチを入れるように、どかっ! と、テーブルに足を放り出し、両手を頭の後ろで組んだ。
「神託なんていう究極にわけわかんないシステムで、勝手に勇者に選ばれて、勝手に一生のレールを引かれて、顔も見たこともない人のために戦わされ続けるわけでしょ?」
口調もかなり嫌味なものになり、口元には下卑た薄ら笑いが張り付いている。
先ほどまでの好青年の印象は消え去り、『悪い金持ち』といった言葉がしっくりくるような雰囲気すらあった。
「それが勇者の仕事って……は? なにそれ? 奴隷と一緒じゃん? って思わない?」
「どれっ……あなたという人は……! 神聖なる勇者の職務を、どれだけ貶めれば気が済むのですか!?」
「でも個人の意向を無視してるのは本当でしょ?」
「それは勇者に限らず、全ての職に言えることです!
王は王の、農民は農民の役割を全うし、一生を終えていくものです!あなただけがその枠組みに縛られているわけではない!」
「なるほどね。でも選択の自由はあるはずだ。その枠組みの中で一生を終える必要はない」
「それはあまりにも無責任です! 勇者であるあなたにしかできない仕事があり、あなたの助けを待っている人がたくさんいるのです! その全てを放り出すつもりですか!?」
「んっんー? なんか論点ズレまくってる気ぃするけど……まあいいか。
とにかく僕は、そんな顔も見たこともない人のために働くのは、もうごめんなんだ」
「でしたら、なぜ、今まで勇者を続けて来られたのですか……?」
懇願に近いようなヒィロの訴えに、ユーリはケータイを取り出し、自身の預貯金額を提示した。
「お金だよ、お金。じゃなきゃ、こんなダルい仕事やってられるかっての」
「かっ……!」
もはや言葉も出ない……と、ばかりに口をつぐむヒィロに、ユーリは畳み掛けるように言う。
「金貨1,000万枚。あとはこれを適当なところに投資しておけば、僕は一生遊んで暮らせる。
それだけのお金があれば、僕はなんにだってなれる。なんでもできる。勇者なんて泥臭いことする必要はない。
はは。いままでバカな国民たちに優しくしてやった甲斐があるってもんさ」
「バカな国民……だと!?」
「ちょ、ちょっと、ヒィロ! 落ち着いてください!」
ユーリに飛びかかろうとするヒィロを必死で抑えつつ、セイリーヌは勇者に懇願する。
「勇者様! どうかお考え直しください! 『アンペルマン』は、あなたを中心として回っている組織なのですよ!? その張本人がいなくなるということがどういうことか、お分かりでしょう!?」
『アンペルマン』は勇者クランなのだ。
その象徴たる勇者が不在となれば、烏合の衆と成り果てることは目に見えていた。
また、『アンペルマン』はその強大な軍事力ゆえに、活動範囲や派遣人数の定数は細かく指定され、戦力過多にならないように細かく采配されることになっている。
それを少しでも逸脱すれば、協定違反とみなされて処分が下されるのだ。
その絶妙な力加減の管制能力を持つのは、この組織でユーリのみ。
つまり、彼が辞めるということは……!
「勇者様がおやめになったら、このクランは死ぬのです! どうか……! どうかお考え直しを!」
ヒィロの身体を抑えながら、何度も頭を下げて懇願するセイリーヌ。
そんな必死の声に、しかしユーリはひどくつまらなそうな様子で、
「だから、知らないっつってんじゃん。僕勇者辞めるんだから、関係ないんだってば」
「そんな!? 我々が崩れたら……魔王軍対応が間に合わず、国は大混乱に陥りますよ! そんなこと、国が……女王陛下が許すとお思いですか!?」
「国の許可なら取ってあります」
「……え?」
その問いに答えたのは、それまで事態の趨勢を静観していたセイラだ。
彼女はユーリのデスクを開けると、なにやら書類を取り出し、テキパキと机の上に並べていく。
「こちらが勇者の職を辞する旨を伝えた書状で、こちらがその返事。ご覧のように、きちんと許可していただけるという内容のもので、王印もあります。
こちらはその誓約書、及びその他諸々の書類です。よろしくご査収ください」
「なっ……!!」
ヒィロは目を剥きながらそれらの書類を手に取った。偽造書類かと疑いもしたが、すぐにその考えを打ち消す。
国を相手にそんなことをしても、なんの意味もないからだ。
どんな手を使ったかは知れないが、この国の王は、ユーリが勇者をやめることを受諾したようだった。
「バカな……! 一体、どうやって……!?」
それでもそう言わずにはいられない。
勇者とは、文字通り一騎当千の猛者である。
ゆえに各国は、血眼になって勇者の才あるものを探し、擁立して国家戦力として運用させていく。
その国が抱える勇者の総数と戦力で、国連での発言力すらも変わってくるのである。
国内外において重要な役割を果たす勇者を、そんな簡単に放流するとは思えなかった。
そんなことを思いながら固まっていると、マホが事も無げに口を開く。
「もちろん、だいぶゴネられたよ。でもま、こっちの条件が飲めないなら、国外に出奔するって言ってやったら、渋々了承してくれた。
下手に国外に行かれるより、国で飼い殺しにしたほうが、まだ御し易いってことだろうよ」
「…………」
自身の特性を交渉材料に使ったらしい。
いや、大きくなり過ぎた『アンペルマン』の戦力を分散させるため、あえて受諾したという見方もあるが、どのみち、この件で国の仲介を求めるのは難しそうだった。
……いや、それ以前に、
「……マホ様、セイラ様。なぜあなたたちはお止めにならないのですか?」
ユーリの背後に控えるふたりを睨め上げる。彼女らがもっと早く動いていれば、こんな事態にはならなかったはずなのだ。
そんな怒りを受け流すように、マホは小さな肩を軽くすくめ、
「そんなこと気にしてる場合か? 言っとくけど、元祖勇者パーティは全員、このバカについていくことを決めてる。
それがどういうことか、分かるよな?」
「…………!」
言葉が出ない、とは、まさにこのことかもしれない。
元祖勇者パーティとは、『アンペルマン』の初期メンバーだ。
クランの中では、いずれも要職に就いているものばかりで、勇者に進言できる唯一のメンバーでもある。
そんな彼女らが全員、ユーリに賛同しているということは……!
「いやいや、マホちゃん、はっきり言ってあげなよ。
元祖メンバーが全員、僕に従ってるってことは……。
この決定は絶対に覆らない。
僕を止める発言力を持つ人は、誰もいない……ってさ」
「…………!」
ヒィロは放心状態でその場に立ちすくみ、セイリーヌは膝から崩れ落ちる。
その様子を愉快そうに眺めてから、ユーリはパンと柏手を打った。
「うんうん、納得してくれたみたいで何よりだよ。
それに国が許可してくれたって事は、魔王軍に対してなにかしらの対策を取ってくれるってことだと思うんだ。知らんけど。
だから君たちも暇になると思うし、これで一件落着……」
「なぜ……ですか?」
ユーリの言葉を遮って、ヒィロはポツリと呟く。
ユーリの身勝手な言い分を聞き終えたヒィロはしかし、もはや怒りだすことはせず、
「どうしてしまったんですか、ユーリ先輩……?」
心の底から悲しむような口調で、彼にそう問いかけていた。
「あなたはそんなことを言う人じゃない……自分が憧れたあなたは、そんな無責任なことは言わない!!」
ヒィロはユーリへと力無く詰め寄ると、その肩を掴みながら言う。
「確かにあなたは、突拍子もないことをしでかすし、子どもみたいなことも言うし、お腹が空くと機嫌が悪くなるし、目を離すと女の子をナンパしてるし、なんかツヤツヤしながら戻ってくることもあるし、うちのパーティメンバーも部屋に連れ込まれたこともある!」
「あの、言い過ぎ。言い過ぎだよ、ヒィロさん。あとセイラさん。首つねらないよ。っていうか、動脈を直接つねらないよ。死んじゃうよ、僕」
「しかし、そんな無責任なことを言う人ではない!
誰よりも国民のことを思い、誰よりも真摯に勇者という職務を全うしてきた方だ!
なのに……! なのに、どうしてしまったんですか、ユーリ先輩!!」
気がつけば涙がぼろぼろと流れ落ちており、ユーリの服を濡らしていく。
それも厭わずに、ヒィロは言葉を続けた。
「ねえ、ユーリ先輩、なにかあったのでしょう!? なにか理由があるのでしょう!?
誰かに脅されているのですか!? 国ですか!? 冒険者ギルドですか!?
自分たちを巻き込まないようにしているんでしょう! そうなんでしょう!?
自分にできることがあったらなんでも……なんでもします! だから、あなたたちだけで抱え込まないで、自分たちも一緒に……!」
「…………っ!」
その必死の訴えに、ユーリは一瞬──ほんの一瞬だけ、ひどく辛そうな表情でぎゅっと目を瞑り……。
「……ふん、くだらない妄想だね。ヒィロさん。僕はね、もう疲れたんだよ」
しかし次の瞬間には、元のふてぶてしい表情に戻り、ヒィロの手を引き剥がした。
「生まれた瞬間から勇者って決めつけられて、馬車馬みたいに働かされて、彼らの望み通りに頑張り続けて、力をつけていったら、今度は国同士の条約だの規約だのにがんじがらめにされてさ、まともに動けやしない」
そのまま自身のチョーカーを指でトントンと差し示し、
「挙句の果てには、こんな首輪までつけられてる。これのクソみたいな機能は、君も知ってるでしょ?」
「それは……」
ヒィロは思わず口ごもってしまう。
その首輪は、勇者を縛る条約規約の中でも、もっとも理不尽な代物だからだ。
「勇者の持つ特殊な魔力、【勇装龍気】……これは魔王軍との戦い以外で使うことを禁じられている。
そうじゃない時に少しでも使ってしまったら、この首輪を通して主要国に連絡がいって、厳しく罰せられるんだ。
……僕はもう、何年も本気で訓練ができていない」
勇者のみが使える特殊な魔力【勇装龍気】。
一般的な魔力よりもはるかに比重が重く、極めて高い威力の魔法を生成することが可能な、勇者を勇者足らしめている特殊な魔力だ。
兵器、とも言う。
ゆえに、魔王軍との交戦以外ではその使用を固く禁じられているのだが、訓練においてもそれは然り。
つまり、ユーリは【勇装龍気】の訓練を一切禁じられたまま、魔王軍との戦いではそれを活用し続けなければならないのだ。
そのせいで死にそうになったことは、一度や二度ではない。
「人の目に縛られ、動きを縛られ、力まで縛られる……。そんな生活がこれから一生続くと思うと、やってられないんだよ。
だからね、」
そこでユーリは、セイラのマホの腰を抱き、自分の膝の上に座らせた。
「ちょ、勇者様……♡」
「あ、オイ……♡」
と、まんざらでもない様子のふたりを抱き寄せ、下卑た笑いを浮かべるユーリ。
完全な『悪い金持ち』の様相を呈しながら、ヒィロに告げた。
「可愛い女の子を侍らせて、好きなときにエッチして、好きなものを食べて、好きなときに寝る。
そうやって、誰にも縛られない生き方をするって決めたんだ」
「……そ、そういうことを言って、我々を遠ざけようとしているのでしょう? は、はは、お優しい勇者様が考えそうなことです。でも自分は……んッ!」
言葉の途中で、ユーリはヒィロの顔を引き寄せ……。
そして、いきなりキスをした。
「ん……んんッ! ……やめ、ろぉ!」
無理やりユーリから離れると、ヒィロは荒い息を吐きながら口を拭う。
ユーリはそのリアクションを楽しむように、軽く舌なめずりをすると、
「うん、悪くないねえ。
ヒィロさん、さっきなんでもするって言ったよね? じゃあさ、僕のハーレムにおいでよ。ロリ巨乳っていうの? そういうタイプの子、僕の周りにいないからさ、いっぱい可愛いがってあげるよ」
「…………!!」
「そうだ、セイリーヌさんもおいでよ。そしたら、三人で仲良く気持ちいいこッ……!」
ドゴォッ!
ヒィロの右ストレートが、ユーリの鳩尾に突き刺さった。
「ぐほぉッ! ……うん、あの、あのね、ヒィロさん……こ、こういうときって普通その、ビンタとか、そういう軽いやつ……」
そんな戯言に背を向け、ヒィロは出入り口に向けて無言で歩いていく。
そしてセイリーヌとすれ違いざま、硬い声で告げた。
「セイリーヌ。至急、クランの幹部に招集をかけて下さい。臨時の幹部会議を開きます」
「……え?」
セイリーヌが聞き返すと、ヒィロは僅かに振り返ってユーリを一瞥する。
その目には、憧憬も尊敬もない。
ただただ汚いようなものを見る目で、彼女はユーリを見ていた。
「コイツはもうダメです。
我々だけで、クランが生き残る道を模索しましょう」
そうとだけ言うと、ヒィロは執務室から去っていく。
その小さな背中に向けて、ユーリはさらに意地悪く笑うと、
「勇者クランの運営、ねえ……。ヒィロさんにできるのかなぁ。
出来損ないの勇者に、みんなはついてきてくれるかなぁ?」
「…………!」
その言葉も聞き流し、ヒィロはセイリーヌとともに部屋を後にした。
ヒィロは片手で頭を抑えながら、よろよろと起き上がる。
そのパワーワードに困惑し、処理落ち状態に陥っている様子だ。
ユーリはニコニコ顔で追い討ちをかける。
「そうハーレム。可愛い女の子いっぱい侍らせて、好きなときに好きなだけエッチしまくるっていう、アレだよ」
「ハ、ハッキリ言わないで下さいいいィィィッ!」
「さっきからちゃんとうるせえな、お前」
マホがそうツッコミを入れたとき、執務室の外から再び大きな足音が聞こえてきた。
「ヒィロ! いきなり勇者様の執務室に怒鳴り込むなんて、失礼ですよ!」
そう言って部屋に足を踏み入れてきたのは、ローブ姿の若い女性だ。
彼女の名はセイリーヌ。ヒィロのパーティ『レスティンピース』で、彼女のサポート役を努めている、優秀な賢者だ。
彼女は部屋に入って状況を察したらしく、ヒィロの横に立ち並んで頭を下げた。
「申し訳ございません、勇者様! 私たちも止めはしたのですが、勇者様の、その……件のご決断を聞きつけ、ヒィロが遠征を中断して、アジトに戻ると言い出しまして、それで……」
「いやいや、君が謝ることじゃないよ、セイリーヌさん。むしろ迷惑をかけてごめんね」
そうなることも予想していたので、かなり遠方に行って貰っていたのだが、それでもこの速さで帰ってきてしまった。
まあ、その迅速さも含めて、ヒィロらしいといえばヒィロらしいが。
「申し訳ございません……。し、しかしながら、勇者様……今回の勇者様のご決断には、私共もその……大変不安に思っております。
ヒィロは私たちの気持ちを代弁しただけのこと。許されるのでしたら、どうかこのまま彼女と話しを……」
と、場の体裁を整えようとするセイリーヌをよそに、ヒィロは吐き捨てるように、
「……頭おかしくなったんですか、ユーリ先輩?」
そう言って、仇敵に向けるような鋭い視線をユーリに突き刺した。
「ちょ、ゆ、勇者様に向けて、なんて失礼なことを……!」
「そんな下劣で低俗極まる代物を作るために、崇高で高潔なる勇者の職を辞するなど、とても正気の沙汰とは思えません」
セイリーヌの静止を無視し、ヒィロはゆっくりとユーリのデスクへと向かう。
「答えてくださいよ、ユーリ先輩。
それは本当に、勇者としての発言なのですか?
そんな恥知らずなことを、あなたを慕う世界中の人々に言うつもりなんですか?
だとしたら、本当に頭がおかしくなったとしか思えません」
先ほどまでのどこか情けない雰囲気は消え去り、その表情には厳かで精悍な面魂が宿っている。
勇者の風格。
見習いでであるとはいえ、彼女もまた、紛れもなく神に選ばれし救世主なのだ。
「崇高で高潔……ねぇ」
相応の威圧感で詰め寄るヒィロに、しかしユーリはひどく冷めた口調で言葉を返す。
「それってさ、本当にそうなのかな?」
「……どういうことです?」
「だってさぁ、」
そこでユーリは、なにかのスイッチを入れるように、どかっ! と、テーブルに足を放り出し、両手を頭の後ろで組んだ。
「神託なんていう究極にわけわかんないシステムで、勝手に勇者に選ばれて、勝手に一生のレールを引かれて、顔も見たこともない人のために戦わされ続けるわけでしょ?」
口調もかなり嫌味なものになり、口元には下卑た薄ら笑いが張り付いている。
先ほどまでの好青年の印象は消え去り、『悪い金持ち』といった言葉がしっくりくるような雰囲気すらあった。
「それが勇者の仕事って……は? なにそれ? 奴隷と一緒じゃん? って思わない?」
「どれっ……あなたという人は……! 神聖なる勇者の職務を、どれだけ貶めれば気が済むのですか!?」
「でも個人の意向を無視してるのは本当でしょ?」
「それは勇者に限らず、全ての職に言えることです!
王は王の、農民は農民の役割を全うし、一生を終えていくものです!あなただけがその枠組みに縛られているわけではない!」
「なるほどね。でも選択の自由はあるはずだ。その枠組みの中で一生を終える必要はない」
「それはあまりにも無責任です! 勇者であるあなたにしかできない仕事があり、あなたの助けを待っている人がたくさんいるのです! その全てを放り出すつもりですか!?」
「んっんー? なんか論点ズレまくってる気ぃするけど……まあいいか。
とにかく僕は、そんな顔も見たこともない人のために働くのは、もうごめんなんだ」
「でしたら、なぜ、今まで勇者を続けて来られたのですか……?」
懇願に近いようなヒィロの訴えに、ユーリはケータイを取り出し、自身の預貯金額を提示した。
「お金だよ、お金。じゃなきゃ、こんなダルい仕事やってられるかっての」
「かっ……!」
もはや言葉も出ない……と、ばかりに口をつぐむヒィロに、ユーリは畳み掛けるように言う。
「金貨1,000万枚。あとはこれを適当なところに投資しておけば、僕は一生遊んで暮らせる。
それだけのお金があれば、僕はなんにだってなれる。なんでもできる。勇者なんて泥臭いことする必要はない。
はは。いままでバカな国民たちに優しくしてやった甲斐があるってもんさ」
「バカな国民……だと!?」
「ちょ、ちょっと、ヒィロ! 落ち着いてください!」
ユーリに飛びかかろうとするヒィロを必死で抑えつつ、セイリーヌは勇者に懇願する。
「勇者様! どうかお考え直しください! 『アンペルマン』は、あなたを中心として回っている組織なのですよ!? その張本人がいなくなるということがどういうことか、お分かりでしょう!?」
『アンペルマン』は勇者クランなのだ。
その象徴たる勇者が不在となれば、烏合の衆と成り果てることは目に見えていた。
また、『アンペルマン』はその強大な軍事力ゆえに、活動範囲や派遣人数の定数は細かく指定され、戦力過多にならないように細かく采配されることになっている。
それを少しでも逸脱すれば、協定違反とみなされて処分が下されるのだ。
その絶妙な力加減の管制能力を持つのは、この組織でユーリのみ。
つまり、彼が辞めるということは……!
「勇者様がおやめになったら、このクランは死ぬのです! どうか……! どうかお考え直しを!」
ヒィロの身体を抑えながら、何度も頭を下げて懇願するセイリーヌ。
そんな必死の声に、しかしユーリはひどくつまらなそうな様子で、
「だから、知らないっつってんじゃん。僕勇者辞めるんだから、関係ないんだってば」
「そんな!? 我々が崩れたら……魔王軍対応が間に合わず、国は大混乱に陥りますよ! そんなこと、国が……女王陛下が許すとお思いですか!?」
「国の許可なら取ってあります」
「……え?」
その問いに答えたのは、それまで事態の趨勢を静観していたセイラだ。
彼女はユーリのデスクを開けると、なにやら書類を取り出し、テキパキと机の上に並べていく。
「こちらが勇者の職を辞する旨を伝えた書状で、こちらがその返事。ご覧のように、きちんと許可していただけるという内容のもので、王印もあります。
こちらはその誓約書、及びその他諸々の書類です。よろしくご査収ください」
「なっ……!!」
ヒィロは目を剥きながらそれらの書類を手に取った。偽造書類かと疑いもしたが、すぐにその考えを打ち消す。
国を相手にそんなことをしても、なんの意味もないからだ。
どんな手を使ったかは知れないが、この国の王は、ユーリが勇者をやめることを受諾したようだった。
「バカな……! 一体、どうやって……!?」
それでもそう言わずにはいられない。
勇者とは、文字通り一騎当千の猛者である。
ゆえに各国は、血眼になって勇者の才あるものを探し、擁立して国家戦力として運用させていく。
その国が抱える勇者の総数と戦力で、国連での発言力すらも変わってくるのである。
国内外において重要な役割を果たす勇者を、そんな簡単に放流するとは思えなかった。
そんなことを思いながら固まっていると、マホが事も無げに口を開く。
「もちろん、だいぶゴネられたよ。でもま、こっちの条件が飲めないなら、国外に出奔するって言ってやったら、渋々了承してくれた。
下手に国外に行かれるより、国で飼い殺しにしたほうが、まだ御し易いってことだろうよ」
「…………」
自身の特性を交渉材料に使ったらしい。
いや、大きくなり過ぎた『アンペルマン』の戦力を分散させるため、あえて受諾したという見方もあるが、どのみち、この件で国の仲介を求めるのは難しそうだった。
……いや、それ以前に、
「……マホ様、セイラ様。なぜあなたたちはお止めにならないのですか?」
ユーリの背後に控えるふたりを睨め上げる。彼女らがもっと早く動いていれば、こんな事態にはならなかったはずなのだ。
そんな怒りを受け流すように、マホは小さな肩を軽くすくめ、
「そんなこと気にしてる場合か? 言っとくけど、元祖勇者パーティは全員、このバカについていくことを決めてる。
それがどういうことか、分かるよな?」
「…………!」
言葉が出ない、とは、まさにこのことかもしれない。
元祖勇者パーティとは、『アンペルマン』の初期メンバーだ。
クランの中では、いずれも要職に就いているものばかりで、勇者に進言できる唯一のメンバーでもある。
そんな彼女らが全員、ユーリに賛同しているということは……!
「いやいや、マホちゃん、はっきり言ってあげなよ。
元祖メンバーが全員、僕に従ってるってことは……。
この決定は絶対に覆らない。
僕を止める発言力を持つ人は、誰もいない……ってさ」
「…………!」
ヒィロは放心状態でその場に立ちすくみ、セイリーヌは膝から崩れ落ちる。
その様子を愉快そうに眺めてから、ユーリはパンと柏手を打った。
「うんうん、納得してくれたみたいで何よりだよ。
それに国が許可してくれたって事は、魔王軍に対してなにかしらの対策を取ってくれるってことだと思うんだ。知らんけど。
だから君たちも暇になると思うし、これで一件落着……」
「なぜ……ですか?」
ユーリの言葉を遮って、ヒィロはポツリと呟く。
ユーリの身勝手な言い分を聞き終えたヒィロはしかし、もはや怒りだすことはせず、
「どうしてしまったんですか、ユーリ先輩……?」
心の底から悲しむような口調で、彼にそう問いかけていた。
「あなたはそんなことを言う人じゃない……自分が憧れたあなたは、そんな無責任なことは言わない!!」
ヒィロはユーリへと力無く詰め寄ると、その肩を掴みながら言う。
「確かにあなたは、突拍子もないことをしでかすし、子どもみたいなことも言うし、お腹が空くと機嫌が悪くなるし、目を離すと女の子をナンパしてるし、なんかツヤツヤしながら戻ってくることもあるし、うちのパーティメンバーも部屋に連れ込まれたこともある!」
「あの、言い過ぎ。言い過ぎだよ、ヒィロさん。あとセイラさん。首つねらないよ。っていうか、動脈を直接つねらないよ。死んじゃうよ、僕」
「しかし、そんな無責任なことを言う人ではない!
誰よりも国民のことを思い、誰よりも真摯に勇者という職務を全うしてきた方だ!
なのに……! なのに、どうしてしまったんですか、ユーリ先輩!!」
気がつけば涙がぼろぼろと流れ落ちており、ユーリの服を濡らしていく。
それも厭わずに、ヒィロは言葉を続けた。
「ねえ、ユーリ先輩、なにかあったのでしょう!? なにか理由があるのでしょう!?
誰かに脅されているのですか!? 国ですか!? 冒険者ギルドですか!?
自分たちを巻き込まないようにしているんでしょう! そうなんでしょう!?
自分にできることがあったらなんでも……なんでもします! だから、あなたたちだけで抱え込まないで、自分たちも一緒に……!」
「…………っ!」
その必死の訴えに、ユーリは一瞬──ほんの一瞬だけ、ひどく辛そうな表情でぎゅっと目を瞑り……。
「……ふん、くだらない妄想だね。ヒィロさん。僕はね、もう疲れたんだよ」
しかし次の瞬間には、元のふてぶてしい表情に戻り、ヒィロの手を引き剥がした。
「生まれた瞬間から勇者って決めつけられて、馬車馬みたいに働かされて、彼らの望み通りに頑張り続けて、力をつけていったら、今度は国同士の条約だの規約だのにがんじがらめにされてさ、まともに動けやしない」
そのまま自身のチョーカーを指でトントンと差し示し、
「挙句の果てには、こんな首輪までつけられてる。これのクソみたいな機能は、君も知ってるでしょ?」
「それは……」
ヒィロは思わず口ごもってしまう。
その首輪は、勇者を縛る条約規約の中でも、もっとも理不尽な代物だからだ。
「勇者の持つ特殊な魔力、【勇装龍気】……これは魔王軍との戦い以外で使うことを禁じられている。
そうじゃない時に少しでも使ってしまったら、この首輪を通して主要国に連絡がいって、厳しく罰せられるんだ。
……僕はもう、何年も本気で訓練ができていない」
勇者のみが使える特殊な魔力【勇装龍気】。
一般的な魔力よりもはるかに比重が重く、極めて高い威力の魔法を生成することが可能な、勇者を勇者足らしめている特殊な魔力だ。
兵器、とも言う。
ゆえに、魔王軍との交戦以外ではその使用を固く禁じられているのだが、訓練においてもそれは然り。
つまり、ユーリは【勇装龍気】の訓練を一切禁じられたまま、魔王軍との戦いではそれを活用し続けなければならないのだ。
そのせいで死にそうになったことは、一度や二度ではない。
「人の目に縛られ、動きを縛られ、力まで縛られる……。そんな生活がこれから一生続くと思うと、やってられないんだよ。
だからね、」
そこでユーリは、セイラのマホの腰を抱き、自分の膝の上に座らせた。
「ちょ、勇者様……♡」
「あ、オイ……♡」
と、まんざらでもない様子のふたりを抱き寄せ、下卑た笑いを浮かべるユーリ。
完全な『悪い金持ち』の様相を呈しながら、ヒィロに告げた。
「可愛い女の子を侍らせて、好きなときにエッチして、好きなものを食べて、好きなときに寝る。
そうやって、誰にも縛られない生き方をするって決めたんだ」
「……そ、そういうことを言って、我々を遠ざけようとしているのでしょう? は、はは、お優しい勇者様が考えそうなことです。でも自分は……んッ!」
言葉の途中で、ユーリはヒィロの顔を引き寄せ……。
そして、いきなりキスをした。
「ん……んんッ! ……やめ、ろぉ!」
無理やりユーリから離れると、ヒィロは荒い息を吐きながら口を拭う。
ユーリはそのリアクションを楽しむように、軽く舌なめずりをすると、
「うん、悪くないねえ。
ヒィロさん、さっきなんでもするって言ったよね? じゃあさ、僕のハーレムにおいでよ。ロリ巨乳っていうの? そういうタイプの子、僕の周りにいないからさ、いっぱい可愛いがってあげるよ」
「…………!!」
「そうだ、セイリーヌさんもおいでよ。そしたら、三人で仲良く気持ちいいこッ……!」
ドゴォッ!
ヒィロの右ストレートが、ユーリの鳩尾に突き刺さった。
「ぐほぉッ! ……うん、あの、あのね、ヒィロさん……こ、こういうときって普通その、ビンタとか、そういう軽いやつ……」
そんな戯言に背を向け、ヒィロは出入り口に向けて無言で歩いていく。
そしてセイリーヌとすれ違いざま、硬い声で告げた。
「セイリーヌ。至急、クランの幹部に招集をかけて下さい。臨時の幹部会議を開きます」
「……え?」
セイリーヌが聞き返すと、ヒィロは僅かに振り返ってユーリを一瞥する。
その目には、憧憬も尊敬もない。
ただただ汚いようなものを見る目で、彼女はユーリを見ていた。
「コイツはもうダメです。
我々だけで、クランが生き残る道を模索しましょう」
そうとだけ言うと、ヒィロは執務室から去っていく。
その小さな背中に向けて、ユーリはさらに意地悪く笑うと、
「勇者クランの運営、ねえ……。ヒィロさんにできるのかなぁ。
出来損ないの勇者に、みんなはついてきてくれるかなぁ?」
「…………!」
その言葉も聞き流し、ヒィロはセイリーヌとともに部屋を後にした。
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