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勇者辞めますの真相編
18話 勇者っぽいな(後編) イラストあり
元老院議会。
一定の地位にあるものなら、その名を知らぬものはいないだろう。
『魔道士連合』や『剣士連合』、そして『勇者連合』よりもさらに上。
この世の最高位に属する、世界の均衡を保つための連合協議会である。
しかし厳密に言えば、そのような機関はこの世に存在していない。
非公式な組織なのだ。
──が、そこでの決定は、公式なものに反映されてしまう。
反映させるだけの力を持っている。
なぜなら、元老院に所属しているメンバーは、有力国や富裕国の王、世界的に影響力のある企業の会長や資産家、魔導具の発明王など……。
この世の成人人口の上位10パーセントの所得や富を持つ、権力者だけで構成されているからだ。
彼らの所有する財産だけで、世界の7割近い割合を占めているのだという。
ほんの一握りの超富裕層によって、世界の均衡を保つための機関が運営されているのだった。
矛盾、などと言う言葉は通用しない。
それは常識という枠組みの中で使われる言葉である。
その常識を作り上げるのは、彼らなのだ。
彼らの言葉が世界の理。
彼らの言葉で世界が作られる。
逆らうことは絶対に許されない。
元老院議会とは、そんな超法規的な力を持った組織なのである。
そして今回、彼らから下された命令……。
……いや、
彼らに定められた、この世の新たな理とは──。
「『アンペルマン』は、一国の持つ戦力として、いささか過剰である。
このままでは、人類の保有する戦力のバランスを崩しかねない。
勇者ユーリが前線を退くか、その規模を半分以下に縮小せよ。
……って、帝国のガイム外務大臣を通して言われたのが、まあ一年くらい前だったかなあ。
「…………っ」
胸糞の悪くなるような話を、ユーリは滔々と喋り続け、ヒィロは黙ってそれを聞いていた。
固く結んだ拳を、血が出そうになるほど握り締めながら。
「ガイム大臣、なぜか元老院のメンバーにもパイプ持ってるからねえ。あの人がそう発案して、それが意見として通っちゃったみたい。
で、まあ、僕とセイラさんたちで、何回も元老院に行って異議申し立てをしたり、女王様にも動いてもらったんだけど、やっぱダメ~って言われちゃってさ。
規模を半分って言ったって……それだけで失業者が半端ないことになるし、魔王軍への対応も追いつかない。
だからまあ、僕がやめるのが一番被害が少ない選択だねえ~、ってなって、半年くらい前からそこに向けて動いてた感じ」
その半年の間で魔王四天王のひとりを討ち倒せたのは、本当に僥倖だった。
これだけ敵の戦力を削いでおけば、『アンペルマン』はユーリなしでもやっていける、と。
悲しい安心をしたときのことは、いまでもよく覚えている。
「厄介だったのは『元老院から言われたから引退する』っていうのを、表向きの理由にしちゃいけない、って命令されたことだったかな。
あくまで個人的な理由にしろ、ってさ。
だからまあ、もちろん一般のメンバーにも言えないし、幹部の中でも限られた人にしか言えなかった」
「……そう、ですか」
そのメンバーの中にヒィロが選出されなかった理由は、なんとなく……。
いや、はっきりとわかる。
頑固で真面目過ぎる自分の気質。
実際、そのときにそんな話を聞かされていたら、相手が誰であろうと猛抗議していたに違いない。
最終的に納得せざるを得なかっただろうが、そうなるまでに長い時間を要したはずだ。
魔王四天王との戦いのさなか、そんなことに割いている時間は無い、と、そう判断したのだろう。
自分の気質から、ユーリたちに余計な苦労を掛けたと思うと、やるせない気持ちでいっぱいだった。
「で、勇者やめるために動き出した矢先、またガイム大臣から要望があってさ。今度は『勇者としての信頼を失墜させたうえで退任しろ』だってさー。
僕にビビり過ぎだよね、あの人。退任後の僕の影響力が気になっちゃったみたい。
ま、それは元老院じゃなくてガイム大臣の要望だったから、突っぱねる気になればワンチャン突っぱねられたんだけどさー」
「……なぜそうしなかったのですか?」
知らず知らずのうちに、自身の語気が荒くなっていくことに、ヒィロは気づいていた。
ユーリに当たっても仕方がないのに。
むしろ、彼が一番被害を被っている人物なのに。
そんなことは分かり切っているのだが、あまりにも理不尽な話に、胸の奥から込み上げてくる激情が止められないのだ。
──そして、自分自身に対しての、それも。
ユーリもヒィロの心中を察しているのか、特に突っ込むことはせず、
「組織経営ってのはそういうもんだから、だよ。
その条件が、こっちにとって都合が悪いだけ……ってものってわけでもなかったのさ」
淡々と、そしてひどくつまらなそうに、そう答えた。
「不信任決議でもあったなら話は別だけど、後任に組織を譲るときは、前任は嫌われておいたほうが、なにかと都合がいいんだよ。
現にほら、僕がめちゃくちゃな態度取って、ヒィロさんがちゃんとしたスピーチしたら、君の株が爆上がりしたでしょ?
『アンペルマン』の人たちがどうこうっていう話じゃなくて、組織っていうのはそういうものなんだよ」
革命などで王位が入れ替わった際、新政権でまず最初にすることは、前政権の政策などを徹底的に否定することだ。
前政権ではこんなにもひどい政策をしていた。
それを正すために我々が蜂起し、見事正義を勝ち取った、と。
自分たちの行動に、正当性を持たせようとするのだ。
「それは、そうかも知れませんが……」
「あとはまあ単純に、言うこと聞いとかないと、あとが怖いから。
ガイム大臣が色んなところにパイプを持ってるのは知ってるでしょ? もし僕が抵抗して、残った君たちにもまた変なことされるの、嫌なんだよ。
組織を組織として維持していくためには、どんなに嫌な人でも、力を持ってる人には逆らっちゃいけない。媚びへつらわなくちゃいけないんだ。
僕が君たちに嫌われるだけで、今後あの人に干渉されなくて済むなら、安いもんだよ」
「…………」
すべては組織を守るため。
ヒィロとて、理屈としてそれは理解できる。
理解できるのだが……。
「……自分が不甲斐ない所為……ですか?」
「…………」
──そう思わずには、いられなかった。
「自分が、こんな性格で……勇者として不甲斐ない所為で……。
可能な限りお膳立てをしないと、後を任せることができないから……。ユーリ先輩は、そこまでしてくれた……ということですよね?」
面倒くさいことを聞いている、と言う自覚もあった。
それを聞いたところでどうするのか、という思いも。
しかし、一度堰を切った思いは止められず、その言葉も止めることができない。
自分の所為でユーリが──この優しい先輩が、あんなにひどい辞め方をしたと思うと……!
「ヒィロさん。落ち着こう。ちょっと一回落ち着こう?
僕もほら、ヒィロさんのおっぱい見て気持ちを収めてるところあるからさ、ヒィロさんも僕のイケメンを見て、一回落ち着……」
「そんなもので誤魔化さないでください!」
「そんなものって言われたぁっ!」
ユーリのその戯言も聞き流し、ヒィロはヨロヨロと身体を起こす。
そしてユーリの正面に立って、まっすぐにその目を見つめた。
「ちょ、ヒィロさん! ほんと無理しないで……!?」
「答えてください、ユーリ先輩……!」
ユーリの制止の声も聞かず、ヒィロはその言葉を言った。
「自分が【勇装龍気】もまともに使えない、未熟な……出来損ないの勇者だから! あなたはそこまでしないといけなかった! 違いますか!?」
「…………」
──そう。
ヒィロは【勇装龍気】を満足に使うことができないのだ。
勇者のみが持ち得る高密度の魔力【勇装龍気】。
それを扱うには、もう一つの才能が必須となる。
身体に内在する【勇装龍気】を、外側に顕在化する才能。
それは解放龍力と呼ばれ、【勇装龍気】をどれだけ引き出せるかの指標にもなっている。
いま現在活動している勇者の、平均的な解放龍力は、35%。
しかしヒィロのそれは、3%前後……。
内在する【勇装龍気】を、ほとんど使えないに等しいのだ。
「出来損ない、最弱勇者、勇者の恥さらし……昔から様々な誹謗中傷を受け、しかしそれも仕方のないことだと受け入れてきました。
解放龍力3%では、勇者の才を持たない、一般的な戦士や剣士と大差のない戦力にしかならない……」
いや、下手を打てば、それにすら劣る。
現に、ブレイダやファイフのほうが、ヒィロよりもずっと強いのだ。
「でも、そんな自分を……勇者として何もできない自分を! あなたは迎え入れてくれた! 育ててくれた! こんな大きな組織のNo2にまでしてくれたんです!」
なにもできない勇者を擁立しようとするものなどいない。
どの国も、『勇者連合』も、他の勇者も、冒険者ギルドでさえ、ヒィロには見向きもしなかった。
しかし、ユーリだけは違った。
彼はヒィロを仲間の中に迎え入れ、勇者の一人としてパーティを持たせてくれた。そしてブレイダやファイフ、マホなども交えて熱心に戦闘の指南を行い、【勇装龍気】を遣わずとも、Sランク冒険者とそん色のない実力者になるまで育て上げてくれた。
なにより、一緒に笑ってくれた。
勇者でいてよいのだ、と。
最弱の自分が、勇者であることを許されるのだ、と。
ユーリは、ヒィロに教えてくれたのだ。
「そんなあなたに! なんの恩返しもできないばかりか、最後まで迷惑をかけたままだなんて……!」
気が付けば涙があふれ、顔もグシャグシャに崩れているのが分かった。
自分にはなにもできない。
それは分かっている。
分かっていても、喚いてしまうのだ。
「残るべき人間が組織を去り、不要な人間が残る……そんな理不尽がありますか!? 勇者を辞めるべきは、自分なのに……!」
「……ヒィロさん」
「自分をここまで育て上げてくれたのは、ユーリ先輩なんです。あなたがいなくなるのなら、自分だって……!」
「ヒィロさん」
「無理、なんですよ……ユーリ先輩の代わりなんて! 自分のような出来損ないに! 最強の勇者の後任が務まるわけが……むぅっ」
ユーリはヒィロを膝の上に乗せ、いきなりその唇を奪った。
「んん、ん……ちょ、っとぉ……♡」
最初は抵抗していたヒィロだったが、徐々にその動きが緩慢になり、されるがままに口内を蹂躙されていった。
「……ぷはっ……♡」
たっぷりと十秒以上もそうしてから、ヒィロは目を逸らして荒い息を吐きながら、
「……なん、で……いま、キスするんですか?」
「僕にキスされた女の子って、だいたい黙ってくれるから」
「……さ、最低の理由ですね」
「そっちこそ、逃げなくていいの?」
「……逃げませんよ。もう、子どもじゃありませんから……」
「大人でも、嫌なことされたら逃げなきゃだめだよ?」
「い、意地悪ですね! べ、べつに、嫌という訳でも、ないので……んンっ♡」
もう一度唇を重ねると、今度は小柄な身体がピクンと跳ねる。
彼女の後頭部に頭を置きながら、更に十秒ほど唇を合わせてから、ユーリは至近距離でヒィロに目を合わせ、
「……ヒィロさん。なんで僕が、君をパーティに引き入れたと思う?」
「こ、この流れでそれを聞きますか?」
「この流れだから聞いてるんだけど」
「……可愛くておっぱいが大きいから、ですか?」
「あ、はは……意外。ヒィロさんもそういう冗談言うんだ」
「ではなくて、ユーリ先輩がそう言ったんですよ。酔った勢いでキスとかしながら」
「大変申し訳ございませんでした」
自分の不徳の致すところを謝罪しつつ、話を進める。
「それは二割くらい冗談。本当の理由は違うよ」
「八割本音はヤバくないですか」
「──君が僕より勇者っぽいから、だよ」
「…………」
言われた意味が分からず、一瞬だけ呆けた顔を浮かべたヒィロだったが、すぐに鼻梁にしわを寄せ、
「それは、十割冗談……ですか?」
「千割本音だよ。君は僕より、ずっとずっと勇者っぽい」
至近距離でヒィロの目を見つつ、ユーリは続ける。
「ウソを吐いてるほうがかえって傷つけちゃうから、はっきり言うけど……さっき君が言った通りだよ。それくらいのお膳立てをしないと、『アンペルマン』を任せるのが不安だったんだ。
確かに君は弱い。
僕が言うのもなんだけど、メンタルだってあんまり強いほうじゃないよね?」
「……はい」
魔王四天王を討伐した後、ひとまずは切羽詰まった状況から脱したため、ヒィロに真相を明かしても良いのではないか、という話にもなった。
猛抗議を受けるのは目に見えていたが、それでも最終的には納得して──というか、せざるを得ないものなので──くれるだろう、と。
が、そこで鎌首をもたげたのが、その問題である。
普段は気丈に振舞ってはいるものの、その実、彼女のメンタルもそこまで強くはない。
最弱勇者と冷遇されたときのメンタリティが残っているのだ。
彼女に猛抗議を受けるのも良い。ファイフのように決闘を申し込まれるのも良い。
しかし、ユーリの後を継ぐのは荷が勝ちすぎる、と、心が折れるのだけは絶対に避けたかった。
ユーリに次いで、彼女まで引退し、『アンペルマン』は解散……それが最悪のシナリオだ。
ゆえに彼女を挑発し、焚きつける方向にシフトしたのだった。
そしてそれは上手くいった。彼女は見事にユーリなきあとの『アンペルマン』をまとめあげ、新たな象徴としての役割を果たしている。
……いや、果たして『いた』か。
真相を知った彼女はこの通り、心が折れそうになっている。
ヒィロはユーリの弟子なのだ。
弱いところも、師匠によく似ている。
──だから。
「でもね、ヒィちゃん」
だからユーリが、もう少しだけ背中を押してあげる必要があった。
「勇者として一番弱い君が、誰よりも一番勇者らしく在ろうとしている。
それがどれだけ大変なことか、僕は知ってるよ。
そのために君がどんなに頑張ってるか、僕は知ってるよ」
「……ユーリ先輩」
いや、その言い方は大げさかもしれない。
いままで彼女がしてきたことを、論うだけなのだから。
「報われないかもしれない目標のために、ほかの全てを犠牲にできる。それは本当に大変なことだし、辛いことだし、そんで覚悟がいることだ。
でも君は、自分の生涯を全部ぶち込んで、そうしてきた。
それはどんなに強い勇者にだってマネできることじゃないよ」
「…………」
「僕は知ってるよ。いままできみが、どれだけ頑張ってきたかを。
色んな人に教えてもらって、血の滲むような思いで、魔力と気を鍛え上げたことを。
いつか解放龍力が上がったときのために、【勇装龍気】の訓練を欠かさずにしていることを。
解放龍力はなにがきっかけで向上するか分からないから、色んな方法を試してることも知ってる。
それが何回失敗しても、諦めずに挑み続けてることだって、知ってる」
「……はい」
「確かにさ、この世界はまあまあ終わってるって思うよ。人が必死こいて魔王軍と戦ってるっていうのに、くだらない人間同士のいざこざで背中刺されたり、刺され方もエグいし痛いし、大事に思ってる人にも嫌なことされるし……。もう全部どうでもいいやー、ってなるときもある。
でもさ、それでもこの世界で生きていたいって思うのはさ、割とちゃんとしてる理もあるからなんだ」
そこでユーリは、ヒィロの小さな身体を抱きしめた。
されるがまま腕の中に納まる彼女に、自分なりの考えを伝える。
「努力だけは、絶対に人を裏切らない。
誰よりも、どんなに強い勇者よりも努力をしている君を、【勇装龍気】が裏切ることなんて、僕は絶対にないと思うんだ」
それは、ヒィロを勇気づけるための虚言……ではない。
甘言の類……でもない。
ユーリの──最強の勇者としての『予感』だ。
「現に、ヒィちゃんに内在する【勇装龍気】は僕くらいあるし、そこに胎動めいたものも感じてるんだ。しかもそれは、日に日に強くなってる。
君は近いうちに、【勇装龍気】を使いこなせるようになる──。
僕はそう思ってるよ」
「……ユーリ先輩は、いつもそう言ってくれますが、それは自分を勇気づけるためで……」
「その部分で気を遣うのは、勇気づけるとは言わないよ。他は全部適当だけど、これだけは本当にそう思ってる」
ヒィロの不安を打ち消すように、ユーリは強い口調でそう言って、強く身体を抱きしめた。
「金貨1000万枚賭けるよ。
君はいつか、誰よりも、僕なんかよりも、ずっと強い勇者になれる」
「…………!」
出来損ない、最弱勇者、勇者の恥さらし。
昔から様々な言葉で詰られ、罵られてきた。
しかし、ヒィロの両親だけは優しかった。
特に母親は、才能を持たせずに産んでしまったことに強い責任を感じ、何度もヒィロに謝って来た。
その言葉すら、ヒィロの心を傷つけた。
違うのだ。
ヒィロに言って欲しい言葉は、他にあった。
気持ちは伝わったし、そんな母親のことも大好きだったが、その言葉を言って欲しいわけではなかった。
ヒィロが望んだ言葉。
ヒィロが本当に言って欲しかった言葉は──。
「君はいつか、誰よりも、僕なんかよりも、ずっとずっと勇者っぽい勇者になれるよ。
それが君をパーティに引き入れた理由だよ」
「…………うぐ、うぅ……!!」
気が付けば涙が溢れ、ユーリの身体を強く抱き返していた。
勇者でいてよいのだ、と。
最弱の自分が、勇者であることを許されるのだ、と。
ユーリは、ヒィロに教えてくれたのだ。
──そして、信じてくれている。
このタイミングで、そんなことを言われたら……。
「ズルい、ですよ。ユーリ先輩は、いつもズルい……。そんなことを言われたら……うぷっ!」
そこでヒィロは、青い顔をしながら口を押える。
「き、気持ち悪い、です……!」
「あ、はは。気持ち悪いはヒドいなあ~。ジゴロが本気出して口説いてるのに」
「ではなくて……うぷ、は、吐きそうなんです!」
「吐きそう? あ、弱音を、ってこと。いいよ、吐きなよ、ここには僕と君以外いないんだから。いくらでも聞くよ」
「は、離れて、離れてください! 自分からいますぐ、離れて……!」
「嫌だね~。『アンペルマン』から離れることになっても、僕はヒィちゃんとずっと一緒に……」
そう言いつつ、彼女の頭を撫で、再びキスしようとして、
「いるって、決め、て……」
真っ青な顔をして口を押えるヒィロと、目が合った。
「……おろろろろろろろ、おろろおおぉぉぉぉぉぁぁぁぁっ!!」
「っぎゃああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!」
※大変お見苦しい映像が流れたたことをお詫びするとともに、昔のブレイダの入浴シーンを置いておくので、許してください。
あとヒィロの服が、前回の話とだいぶ違うことも、ついでに許してください……(小声)
そしてそして、明日は2話投稿予定となります!
10時と18時に更新する予定ですので、よろしければご一読ください!
ご意見ご指摘、いいねやお気に入り登録、大会ポイントの投票なども、よろしかったらお願いいたします!!
一定の地位にあるものなら、その名を知らぬものはいないだろう。
『魔道士連合』や『剣士連合』、そして『勇者連合』よりもさらに上。
この世の最高位に属する、世界の均衡を保つための連合協議会である。
しかし厳密に言えば、そのような機関はこの世に存在していない。
非公式な組織なのだ。
──が、そこでの決定は、公式なものに反映されてしまう。
反映させるだけの力を持っている。
なぜなら、元老院に所属しているメンバーは、有力国や富裕国の王、世界的に影響力のある企業の会長や資産家、魔導具の発明王など……。
この世の成人人口の上位10パーセントの所得や富を持つ、権力者だけで構成されているからだ。
彼らの所有する財産だけで、世界の7割近い割合を占めているのだという。
ほんの一握りの超富裕層によって、世界の均衡を保つための機関が運営されているのだった。
矛盾、などと言う言葉は通用しない。
それは常識という枠組みの中で使われる言葉である。
その常識を作り上げるのは、彼らなのだ。
彼らの言葉が世界の理。
彼らの言葉で世界が作られる。
逆らうことは絶対に許されない。
元老院議会とは、そんな超法規的な力を持った組織なのである。
そして今回、彼らから下された命令……。
……いや、
彼らに定められた、この世の新たな理とは──。
「『アンペルマン』は、一国の持つ戦力として、いささか過剰である。
このままでは、人類の保有する戦力のバランスを崩しかねない。
勇者ユーリが前線を退くか、その規模を半分以下に縮小せよ。
……って、帝国のガイム外務大臣を通して言われたのが、まあ一年くらい前だったかなあ。
「…………っ」
胸糞の悪くなるような話を、ユーリは滔々と喋り続け、ヒィロは黙ってそれを聞いていた。
固く結んだ拳を、血が出そうになるほど握り締めながら。
「ガイム大臣、なぜか元老院のメンバーにもパイプ持ってるからねえ。あの人がそう発案して、それが意見として通っちゃったみたい。
で、まあ、僕とセイラさんたちで、何回も元老院に行って異議申し立てをしたり、女王様にも動いてもらったんだけど、やっぱダメ~って言われちゃってさ。
規模を半分って言ったって……それだけで失業者が半端ないことになるし、魔王軍への対応も追いつかない。
だからまあ、僕がやめるのが一番被害が少ない選択だねえ~、ってなって、半年くらい前からそこに向けて動いてた感じ」
その半年の間で魔王四天王のひとりを討ち倒せたのは、本当に僥倖だった。
これだけ敵の戦力を削いでおけば、『アンペルマン』はユーリなしでもやっていける、と。
悲しい安心をしたときのことは、いまでもよく覚えている。
「厄介だったのは『元老院から言われたから引退する』っていうのを、表向きの理由にしちゃいけない、って命令されたことだったかな。
あくまで個人的な理由にしろ、ってさ。
だからまあ、もちろん一般のメンバーにも言えないし、幹部の中でも限られた人にしか言えなかった」
「……そう、ですか」
そのメンバーの中にヒィロが選出されなかった理由は、なんとなく……。
いや、はっきりとわかる。
頑固で真面目過ぎる自分の気質。
実際、そのときにそんな話を聞かされていたら、相手が誰であろうと猛抗議していたに違いない。
最終的に納得せざるを得なかっただろうが、そうなるまでに長い時間を要したはずだ。
魔王四天王との戦いのさなか、そんなことに割いている時間は無い、と、そう判断したのだろう。
自分の気質から、ユーリたちに余計な苦労を掛けたと思うと、やるせない気持ちでいっぱいだった。
「で、勇者やめるために動き出した矢先、またガイム大臣から要望があってさ。今度は『勇者としての信頼を失墜させたうえで退任しろ』だってさー。
僕にビビり過ぎだよね、あの人。退任後の僕の影響力が気になっちゃったみたい。
ま、それは元老院じゃなくてガイム大臣の要望だったから、突っぱねる気になればワンチャン突っぱねられたんだけどさー」
「……なぜそうしなかったのですか?」
知らず知らずのうちに、自身の語気が荒くなっていくことに、ヒィロは気づいていた。
ユーリに当たっても仕方がないのに。
むしろ、彼が一番被害を被っている人物なのに。
そんなことは分かり切っているのだが、あまりにも理不尽な話に、胸の奥から込み上げてくる激情が止められないのだ。
──そして、自分自身に対しての、それも。
ユーリもヒィロの心中を察しているのか、特に突っ込むことはせず、
「組織経営ってのはそういうもんだから、だよ。
その条件が、こっちにとって都合が悪いだけ……ってものってわけでもなかったのさ」
淡々と、そしてひどくつまらなそうに、そう答えた。
「不信任決議でもあったなら話は別だけど、後任に組織を譲るときは、前任は嫌われておいたほうが、なにかと都合がいいんだよ。
現にほら、僕がめちゃくちゃな態度取って、ヒィロさんがちゃんとしたスピーチしたら、君の株が爆上がりしたでしょ?
『アンペルマン』の人たちがどうこうっていう話じゃなくて、組織っていうのはそういうものなんだよ」
革命などで王位が入れ替わった際、新政権でまず最初にすることは、前政権の政策などを徹底的に否定することだ。
前政権ではこんなにもひどい政策をしていた。
それを正すために我々が蜂起し、見事正義を勝ち取った、と。
自分たちの行動に、正当性を持たせようとするのだ。
「それは、そうかも知れませんが……」
「あとはまあ単純に、言うこと聞いとかないと、あとが怖いから。
ガイム大臣が色んなところにパイプを持ってるのは知ってるでしょ? もし僕が抵抗して、残った君たちにもまた変なことされるの、嫌なんだよ。
組織を組織として維持していくためには、どんなに嫌な人でも、力を持ってる人には逆らっちゃいけない。媚びへつらわなくちゃいけないんだ。
僕が君たちに嫌われるだけで、今後あの人に干渉されなくて済むなら、安いもんだよ」
「…………」
すべては組織を守るため。
ヒィロとて、理屈としてそれは理解できる。
理解できるのだが……。
「……自分が不甲斐ない所為……ですか?」
「…………」
──そう思わずには、いられなかった。
「自分が、こんな性格で……勇者として不甲斐ない所為で……。
可能な限りお膳立てをしないと、後を任せることができないから……。ユーリ先輩は、そこまでしてくれた……ということですよね?」
面倒くさいことを聞いている、と言う自覚もあった。
それを聞いたところでどうするのか、という思いも。
しかし、一度堰を切った思いは止められず、その言葉も止めることができない。
自分の所為でユーリが──この優しい先輩が、あんなにひどい辞め方をしたと思うと……!
「ヒィロさん。落ち着こう。ちょっと一回落ち着こう?
僕もほら、ヒィロさんのおっぱい見て気持ちを収めてるところあるからさ、ヒィロさんも僕のイケメンを見て、一回落ち着……」
「そんなもので誤魔化さないでください!」
「そんなものって言われたぁっ!」
ユーリのその戯言も聞き流し、ヒィロはヨロヨロと身体を起こす。
そしてユーリの正面に立って、まっすぐにその目を見つめた。
「ちょ、ヒィロさん! ほんと無理しないで……!?」
「答えてください、ユーリ先輩……!」
ユーリの制止の声も聞かず、ヒィロはその言葉を言った。
「自分が【勇装龍気】もまともに使えない、未熟な……出来損ないの勇者だから! あなたはそこまでしないといけなかった! 違いますか!?」
「…………」
──そう。
ヒィロは【勇装龍気】を満足に使うことができないのだ。
勇者のみが持ち得る高密度の魔力【勇装龍気】。
それを扱うには、もう一つの才能が必須となる。
身体に内在する【勇装龍気】を、外側に顕在化する才能。
それは解放龍力と呼ばれ、【勇装龍気】をどれだけ引き出せるかの指標にもなっている。
いま現在活動している勇者の、平均的な解放龍力は、35%。
しかしヒィロのそれは、3%前後……。
内在する【勇装龍気】を、ほとんど使えないに等しいのだ。
「出来損ない、最弱勇者、勇者の恥さらし……昔から様々な誹謗中傷を受け、しかしそれも仕方のないことだと受け入れてきました。
解放龍力3%では、勇者の才を持たない、一般的な戦士や剣士と大差のない戦力にしかならない……」
いや、下手を打てば、それにすら劣る。
現に、ブレイダやファイフのほうが、ヒィロよりもずっと強いのだ。
「でも、そんな自分を……勇者として何もできない自分を! あなたは迎え入れてくれた! 育ててくれた! こんな大きな組織のNo2にまでしてくれたんです!」
なにもできない勇者を擁立しようとするものなどいない。
どの国も、『勇者連合』も、他の勇者も、冒険者ギルドでさえ、ヒィロには見向きもしなかった。
しかし、ユーリだけは違った。
彼はヒィロを仲間の中に迎え入れ、勇者の一人としてパーティを持たせてくれた。そしてブレイダやファイフ、マホなども交えて熱心に戦闘の指南を行い、【勇装龍気】を遣わずとも、Sランク冒険者とそん色のない実力者になるまで育て上げてくれた。
なにより、一緒に笑ってくれた。
勇者でいてよいのだ、と。
最弱の自分が、勇者であることを許されるのだ、と。
ユーリは、ヒィロに教えてくれたのだ。
「そんなあなたに! なんの恩返しもできないばかりか、最後まで迷惑をかけたままだなんて……!」
気が付けば涙があふれ、顔もグシャグシャに崩れているのが分かった。
自分にはなにもできない。
それは分かっている。
分かっていても、喚いてしまうのだ。
「残るべき人間が組織を去り、不要な人間が残る……そんな理不尽がありますか!? 勇者を辞めるべきは、自分なのに……!」
「……ヒィロさん」
「自分をここまで育て上げてくれたのは、ユーリ先輩なんです。あなたがいなくなるのなら、自分だって……!」
「ヒィロさん」
「無理、なんですよ……ユーリ先輩の代わりなんて! 自分のような出来損ないに! 最強の勇者の後任が務まるわけが……むぅっ」
ユーリはヒィロを膝の上に乗せ、いきなりその唇を奪った。
「んん、ん……ちょ、っとぉ……♡」
最初は抵抗していたヒィロだったが、徐々にその動きが緩慢になり、されるがままに口内を蹂躙されていった。
「……ぷはっ……♡」
たっぷりと十秒以上もそうしてから、ヒィロは目を逸らして荒い息を吐きながら、
「……なん、で……いま、キスするんですか?」
「僕にキスされた女の子って、だいたい黙ってくれるから」
「……さ、最低の理由ですね」
「そっちこそ、逃げなくていいの?」
「……逃げませんよ。もう、子どもじゃありませんから……」
「大人でも、嫌なことされたら逃げなきゃだめだよ?」
「い、意地悪ですね! べ、べつに、嫌という訳でも、ないので……んンっ♡」
もう一度唇を重ねると、今度は小柄な身体がピクンと跳ねる。
彼女の後頭部に頭を置きながら、更に十秒ほど唇を合わせてから、ユーリは至近距離でヒィロに目を合わせ、
「……ヒィロさん。なんで僕が、君をパーティに引き入れたと思う?」
「こ、この流れでそれを聞きますか?」
「この流れだから聞いてるんだけど」
「……可愛くておっぱいが大きいから、ですか?」
「あ、はは……意外。ヒィロさんもそういう冗談言うんだ」
「ではなくて、ユーリ先輩がそう言ったんですよ。酔った勢いでキスとかしながら」
「大変申し訳ございませんでした」
自分の不徳の致すところを謝罪しつつ、話を進める。
「それは二割くらい冗談。本当の理由は違うよ」
「八割本音はヤバくないですか」
「──君が僕より勇者っぽいから、だよ」
「…………」
言われた意味が分からず、一瞬だけ呆けた顔を浮かべたヒィロだったが、すぐに鼻梁にしわを寄せ、
「それは、十割冗談……ですか?」
「千割本音だよ。君は僕より、ずっとずっと勇者っぽい」
至近距離でヒィロの目を見つつ、ユーリは続ける。
「ウソを吐いてるほうがかえって傷つけちゃうから、はっきり言うけど……さっき君が言った通りだよ。それくらいのお膳立てをしないと、『アンペルマン』を任せるのが不安だったんだ。
確かに君は弱い。
僕が言うのもなんだけど、メンタルだってあんまり強いほうじゃないよね?」
「……はい」
魔王四天王を討伐した後、ひとまずは切羽詰まった状況から脱したため、ヒィロに真相を明かしても良いのではないか、という話にもなった。
猛抗議を受けるのは目に見えていたが、それでも最終的には納得して──というか、せざるを得ないものなので──くれるだろう、と。
が、そこで鎌首をもたげたのが、その問題である。
普段は気丈に振舞ってはいるものの、その実、彼女のメンタルもそこまで強くはない。
最弱勇者と冷遇されたときのメンタリティが残っているのだ。
彼女に猛抗議を受けるのも良い。ファイフのように決闘を申し込まれるのも良い。
しかし、ユーリの後を継ぐのは荷が勝ちすぎる、と、心が折れるのだけは絶対に避けたかった。
ユーリに次いで、彼女まで引退し、『アンペルマン』は解散……それが最悪のシナリオだ。
ゆえに彼女を挑発し、焚きつける方向にシフトしたのだった。
そしてそれは上手くいった。彼女は見事にユーリなきあとの『アンペルマン』をまとめあげ、新たな象徴としての役割を果たしている。
……いや、果たして『いた』か。
真相を知った彼女はこの通り、心が折れそうになっている。
ヒィロはユーリの弟子なのだ。
弱いところも、師匠によく似ている。
──だから。
「でもね、ヒィちゃん」
だからユーリが、もう少しだけ背中を押してあげる必要があった。
「勇者として一番弱い君が、誰よりも一番勇者らしく在ろうとしている。
それがどれだけ大変なことか、僕は知ってるよ。
そのために君がどんなに頑張ってるか、僕は知ってるよ」
「……ユーリ先輩」
いや、その言い方は大げさかもしれない。
いままで彼女がしてきたことを、論うだけなのだから。
「報われないかもしれない目標のために、ほかの全てを犠牲にできる。それは本当に大変なことだし、辛いことだし、そんで覚悟がいることだ。
でも君は、自分の生涯を全部ぶち込んで、そうしてきた。
それはどんなに強い勇者にだってマネできることじゃないよ」
「…………」
「僕は知ってるよ。いままできみが、どれだけ頑張ってきたかを。
色んな人に教えてもらって、血の滲むような思いで、魔力と気を鍛え上げたことを。
いつか解放龍力が上がったときのために、【勇装龍気】の訓練を欠かさずにしていることを。
解放龍力はなにがきっかけで向上するか分からないから、色んな方法を試してることも知ってる。
それが何回失敗しても、諦めずに挑み続けてることだって、知ってる」
「……はい」
「確かにさ、この世界はまあまあ終わってるって思うよ。人が必死こいて魔王軍と戦ってるっていうのに、くだらない人間同士のいざこざで背中刺されたり、刺され方もエグいし痛いし、大事に思ってる人にも嫌なことされるし……。もう全部どうでもいいやー、ってなるときもある。
でもさ、それでもこの世界で生きていたいって思うのはさ、割とちゃんとしてる理もあるからなんだ」
そこでユーリは、ヒィロの小さな身体を抱きしめた。
されるがまま腕の中に納まる彼女に、自分なりの考えを伝える。
「努力だけは、絶対に人を裏切らない。
誰よりも、どんなに強い勇者よりも努力をしている君を、【勇装龍気】が裏切ることなんて、僕は絶対にないと思うんだ」
それは、ヒィロを勇気づけるための虚言……ではない。
甘言の類……でもない。
ユーリの──最強の勇者としての『予感』だ。
「現に、ヒィちゃんに内在する【勇装龍気】は僕くらいあるし、そこに胎動めいたものも感じてるんだ。しかもそれは、日に日に強くなってる。
君は近いうちに、【勇装龍気】を使いこなせるようになる──。
僕はそう思ってるよ」
「……ユーリ先輩は、いつもそう言ってくれますが、それは自分を勇気づけるためで……」
「その部分で気を遣うのは、勇気づけるとは言わないよ。他は全部適当だけど、これだけは本当にそう思ってる」
ヒィロの不安を打ち消すように、ユーリは強い口調でそう言って、強く身体を抱きしめた。
「金貨1000万枚賭けるよ。
君はいつか、誰よりも、僕なんかよりも、ずっと強い勇者になれる」
「…………!」
出来損ない、最弱勇者、勇者の恥さらし。
昔から様々な言葉で詰られ、罵られてきた。
しかし、ヒィロの両親だけは優しかった。
特に母親は、才能を持たせずに産んでしまったことに強い責任を感じ、何度もヒィロに謝って来た。
その言葉すら、ヒィロの心を傷つけた。
違うのだ。
ヒィロに言って欲しい言葉は、他にあった。
気持ちは伝わったし、そんな母親のことも大好きだったが、その言葉を言って欲しいわけではなかった。
ヒィロが望んだ言葉。
ヒィロが本当に言って欲しかった言葉は──。
「君はいつか、誰よりも、僕なんかよりも、ずっとずっと勇者っぽい勇者になれるよ。
それが君をパーティに引き入れた理由だよ」
「…………うぐ、うぅ……!!」
気が付けば涙が溢れ、ユーリの身体を強く抱き返していた。
勇者でいてよいのだ、と。
最弱の自分が、勇者であることを許されるのだ、と。
ユーリは、ヒィロに教えてくれたのだ。
──そして、信じてくれている。
このタイミングで、そんなことを言われたら……。
「ズルい、ですよ。ユーリ先輩は、いつもズルい……。そんなことを言われたら……うぷっ!」
そこでヒィロは、青い顔をしながら口を押える。
「き、気持ち悪い、です……!」
「あ、はは。気持ち悪いはヒドいなあ~。ジゴロが本気出して口説いてるのに」
「ではなくて……うぷ、は、吐きそうなんです!」
「吐きそう? あ、弱音を、ってこと。いいよ、吐きなよ、ここには僕と君以外いないんだから。いくらでも聞くよ」
「は、離れて、離れてください! 自分からいますぐ、離れて……!」
「嫌だね~。『アンペルマン』から離れることになっても、僕はヒィちゃんとずっと一緒に……」
そう言いつつ、彼女の頭を撫で、再びキスしようとして、
「いるって、決め、て……」
真っ青な顔をして口を押えるヒィロと、目が合った。
「……おろろろろろろろ、おろろおおぉぉぉぉぉぁぁぁぁっ!!」
「っぎゃああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!」
※大変お見苦しい映像が流れたたことをお詫びするとともに、昔のブレイダの入浴シーンを置いておくので、許してください。
あとヒィロの服が、前回の話とだいぶ違うことも、ついでに許してください……(小声)
そしてそして、明日は2話投稿予定となります!
10時と18時に更新する予定ですので、よろしければご一読ください!
ご意見ご指摘、いいねやお気に入り登録、大会ポイントの投票なども、よろしかったらお願いいたします!!
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