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ざまぁされたらやり返す編
28話 ざまぁのはじまり イラストあり
──そして至る、現在。
「ここから先は、赤信号だよ」
「……うん」
ユーリのその台詞に、マホは二秒ほどかけてそう答え、ゆっくりと彼の顔を窺い見て、
「…………え、なんでお前、同じセリフ二回言ったの?」
「うん」
ユーリはカッコいい顔のまま答えた。
「いや我ながらさ、いまさ、めっちゃカッコいいセリフが、めっちゃドンズバでハマったあ~、って。気持ち良くなっちゃって。どうしよ。もう一回言っちゃおうかな……。ここから先は、赤信号……って! わ、わ! モブルドくん、大丈夫!?」
そこでようやく緊急事態に気付いたユーリは、フェイフェイに膝枕されている青年を指差しながら、
「セイラさん! 彼に治癒魔法掛けてあげて!」
「言わずもがなです! ……治癒魔法【ヒール】」
セイラはフェイフェイに向けて小走りに駆け寄ると、手にした錫杖を青年の身体にかざし、治癒魔法を発動させる。
すると緑色の光が放たれ、青年の傷が見る見るうちに塞がっていった。
その光景に、フェイフェイは乾いた笑いを浮かべ、
「は、はは……やっぱすっげーアル。ただの【ヒール】で、こんな重傷を直しちゃうのかヨ……」
治癒魔法にはいくつかランクがある。セイラが使っているそれは、もっとも下位のランクに属する治癒魔法なのだが、それだけで致命傷を完治させてしまったのだ。
フェイフェイの使っていた、高位の治癒魔法でも直せなかった傷を、である。
改めて聖女の実力に舌を巻いていると、彼女は優しく微笑みながらフェイフェイを見上げ、
「フェイフェイさんの応急処置が迅速だったおかげですよ。
パンダくんともども、この惨状を支えて下さって、本当にありがとうございました」
「んんん~! そんで優しいアル~! セイラさん大好き! セイラさんは私の嫁アル~っ!」
と、抱き着いてきたフェイフェイの背中を擦りつつ、ついでにパンダ耳のモフモフ感も楽しみつつ、セイラはパンダに向けて声をかけた。
「そちらの神殿跡地を即席の救護所とします! けが人はそちらに運んでください!」
「分かった! 王国兵士と冒険者ギルドの皆も協力してくれ!!」
「「「「「はい!」」」」」
セイラ指示の下で、皆が続々と動き出していく中、ユーリは青年をお姫様抱っこして神殿跡へと運び上げる。
「モブルドくん、無茶しちゃダメだよ~。頑張ってくれんのはありがたいけど、死んじゃったら元も子もないんだからさ」
「は、はい、すいませ……って、え? なんで俺の名前……」
ファイフが手早く運んで来た毛布に、青年──モブルドの身体を横たえながら、ユーリは優しく微笑んだ。
「覚えてるに決まってるでしょ。僕はみんなのクラマスだもん。前線で命張ってくれてるみんなの名前くらい、ちゃんと覚えてるよ」
「ゆ、勇者様……くっ、ううぅ、う……!
……お、俺、まだ戦えるんで!! 今度はちゃんと、自分の実力の範囲で……っく!」
「あ、ほら無理しないよ、治癒魔法掛けても、失った体力とか血は戻らないから、しばらく安静にしてて」
そう言って彼の頭を撫でてから、ユーリはエレブマウンテンに視線を送る。
そして指で輪っかを作り、その間から覗き込むようにして、
「……さて。僕の可愛いクラメンをイジメてくれた人は、いまどんな顔してるかな~?」
■
「……バ、カな……!」
勇者ユーリとその一行、そしてセイリーヌを含む『レスティンピース』の面々が、戦場に馳せ参じた──。
その信じがたい光景を望遠魔法で確認したガイムは、驚愕に目を見開いていた。
「おい……おい! 話違ぇぞ、ガイム! あいつら来ちまってんじゃねーかよ!?」
狼狽しながらそう叫ぶヘルデンと、混乱を広げていく帝国兵士たちを無視し、ガイムは凄まじい速度で思考を巡らせる。
こうなってしまうことは、可能性のひとつとして考えていなかったわけではない。
が、それはあくまで、『アンペルマン』アジトの爆破と引きかえに、である。
ガイムは別に、どちらでも良かった。
前者のメリットは先程論じた通り。後者の可能性は無きに等しいとは思っていたが、もしそうなれば、むしろ好都合ですらあった。
間接的にではなく、直接的に『アンペルマン』に大ダメージを与えられるからである。
どちらにせよ、大金を掛けてこの計画に踏み切った価値がある。
……が。
(アジトが爆破されたという報告も報道もない……。どういうことだ……!?)
先ほどからケータイを操作しているが、どういうわけか爆弾へのアクセス権限も無効となり、セイリーヌからなんの連絡もない。
つまり、
(あの雌奴隷……裏切りよった……!! クソ……グッソォ!! この計画に、いくらつぎ込んだと思っているのだ……!?)
『アンペルマン』の信用失墜、ないしはアジトの破壊及び大量虐殺。
両面で仕込んでいた計画が、どちらも機能しなかった。
計画は完全に水の泡。
この計画のために費やした時間、金、そして根回しなどが、全て無駄となったのだ。
その損失は、想像もしたくない額に上ることだろう。
すぐさま部下に連絡して、セイリーヌの家族を八つ裂きにするよう命じたかったが、そんなことをしても意味が無いと悟る。
セイリーヌが裏切ったということは、そういうことなのだろう。
ガイムは無駄なことをしない。
そして、この場において、もっとも『無駄』なこととは……。
「……総員、撤退準備。これ以上ここにいても意味がない。帝国に戻るぞ」
ガイムがそう指示を下すと、その言葉を待っていたとばかりに、帝国兵士たちは迅速に撤退の準備を進めていった。
『アンペルマン』の強さは彼らも知るところだ。彼らがここに来てしまったら、自分達など相手にならないことが分かっているのだろう。
それはバカにも分かるようで、エニファーとビーリッシュが俄かに騒ぎ始めた。
「ちょ、ちょっと! あたしら関係ないからね! 勝手にここに連れて来られただけなんだから! 捕まってもそう言うから!」
「そうだよ! そ、そんなヤベエことするって知らなかったし、ってか普通にドン引きしたし!」
「……捕まることはあり得ませぬし、万一ここまで来られたとしても、いくらでも言い逃れはできまする」
金切声に苛立ちを募らせつつも、辛うじでそのような言葉を絞り出した。こんなときまでバカの相手をするのは非常に業腹だったが、喚かれ続けても鬱陶しい。
殺してしまいそうになる。
「こちらはなにひとつ証拠を残していないのです。仮にユーリがこの場に来たとて、捕縛する理由がありませぬ。
それに、わたくしの持っているパイプを使って、方々から圧力をかけると脅すことも可能。
ゆえに、我々が捕まることは絶対にあり得ませぬが……」
ギリリ、と、ガイムは奥歯を噛み締め、
「ユーリとそんな問答をしている時間そのものが無駄なのです。
こちらに取って銅貨1枚の利益にもならない。
ゆえに、面倒なことになる前に引き返す。それだけにございます」
この場にユーリが参上し、こちらを糾弾してくること。
先ほどにも述べたように、その可能性は考えていなかったわけではない。
ゆえにガイムはこの場にいるのだ。ユーリと問答になったとしても、ガイムであれば罪を罪でなくすることができる。
が、その問答戦は、あくまでも利益あってのこと。
両面待ちでのこの作戦が失敗したいまとなっては、そんなことをする意味などないのだ。
ゆえに、彼らがここに来る前に、さっさと退却する必要があった。
「ガイム様。退却の準備が整いました」
兵士のその声に返事もせず、ガイムは踵を返して馬車へと向かう。
馬車を引く馬には、速度を何倍にも向上させる魔道具を装備させており、退路も確保してある。
いかにユーリらといえども、十万の軍勢を相手にしつつ、こちらの跡を追うのは不可能だろう。
なにひとつ成し遂げられずこの帰途に着くなど、想像もしていなかったことだが……。
(セイリーヌは、殺す……! いや、暗殺者を送り込んで、生かしたままわしの前に連れて来させるか……。そしてやつの家族を目の前で殺し、やつ自身もこのわしが……!)
――と。
沸騰しそうな脳みそで、あの奴隷に対する制裁の内容を考えていると、
バシュッ!
「「「「!!」」」」
唐突に、空から降ってきたなにかが、こちらの張っている隠蔽魔法へと直撃し……。
そして、それを強制的に解除した。
「おい……おい!! 隠蔽魔法解けてるぞ!」
「魔法兵士! 至急展開し直せ! こんなところで隠蔽が解けたら……!」
混乱に陥る帝国兵士たちだったが、それはごく短い時間で収まった。
なぜなら、
「「「「「「ぐるぅおおおおぉぉぉぉぉっ!!」」」」」」
周囲にいるモンスターたちが、彼らに向けて一斉襲いかかっていったからである。
「うお、うおおおおっ!?」
「ま、魔法兵士! 結界魔法張れ! この数に押し込まれたら、ひ、ひとたまりもないぞ!!」
「落ち着け! まずは散開してこちらの持ち場を確保しろ! 個々の実力は恐るるに足ら……ぐあぁッ!」
「ヘルデン様! どうか、お力を貸してください!!」
「は、はぁ!? ざっけんなよ! テメェらは俺を守ってなんぼだろうがよ! とっとと俺を囲めよ、愚図ども!!」
と、先ほどをはるかに上回る大混乱が巻き起こる中、
「…………ッ!!」
ガイムは、見ていた。
望遠魔法を使い、ユーリたちを見ていたのだ。
拡大されたその視界の先では……。
──ユーリがにこやかに笑いながら、こちらに手を振っていた。
「……ユウウウウウゥゥゥゥリイイィィィィッ!!!」
※※以下筆者後書き※※
今回もご覧いただきありがとうございました!
皆様が思っている7倍くらいパンダだったパンダくんのお話でした。
今日は21時にもう一話投稿致しますので、よろしければご一読ください!
「ここから先は、赤信号だよ」
「……うん」
ユーリのその台詞に、マホは二秒ほどかけてそう答え、ゆっくりと彼の顔を窺い見て、
「…………え、なんでお前、同じセリフ二回言ったの?」
「うん」
ユーリはカッコいい顔のまま答えた。
「いや我ながらさ、いまさ、めっちゃカッコいいセリフが、めっちゃドンズバでハマったあ~、って。気持ち良くなっちゃって。どうしよ。もう一回言っちゃおうかな……。ここから先は、赤信号……って! わ、わ! モブルドくん、大丈夫!?」
そこでようやく緊急事態に気付いたユーリは、フェイフェイに膝枕されている青年を指差しながら、
「セイラさん! 彼に治癒魔法掛けてあげて!」
「言わずもがなです! ……治癒魔法【ヒール】」
セイラはフェイフェイに向けて小走りに駆け寄ると、手にした錫杖を青年の身体にかざし、治癒魔法を発動させる。
すると緑色の光が放たれ、青年の傷が見る見るうちに塞がっていった。
その光景に、フェイフェイは乾いた笑いを浮かべ、
「は、はは……やっぱすっげーアル。ただの【ヒール】で、こんな重傷を直しちゃうのかヨ……」
治癒魔法にはいくつかランクがある。セイラが使っているそれは、もっとも下位のランクに属する治癒魔法なのだが、それだけで致命傷を完治させてしまったのだ。
フェイフェイの使っていた、高位の治癒魔法でも直せなかった傷を、である。
改めて聖女の実力に舌を巻いていると、彼女は優しく微笑みながらフェイフェイを見上げ、
「フェイフェイさんの応急処置が迅速だったおかげですよ。
パンダくんともども、この惨状を支えて下さって、本当にありがとうございました」
「んんん~! そんで優しいアル~! セイラさん大好き! セイラさんは私の嫁アル~っ!」
と、抱き着いてきたフェイフェイの背中を擦りつつ、ついでにパンダ耳のモフモフ感も楽しみつつ、セイラはパンダに向けて声をかけた。
「そちらの神殿跡地を即席の救護所とします! けが人はそちらに運んでください!」
「分かった! 王国兵士と冒険者ギルドの皆も協力してくれ!!」
「「「「「はい!」」」」」
セイラ指示の下で、皆が続々と動き出していく中、ユーリは青年をお姫様抱っこして神殿跡へと運び上げる。
「モブルドくん、無茶しちゃダメだよ~。頑張ってくれんのはありがたいけど、死んじゃったら元も子もないんだからさ」
「は、はい、すいませ……って、え? なんで俺の名前……」
ファイフが手早く運んで来た毛布に、青年──モブルドの身体を横たえながら、ユーリは優しく微笑んだ。
「覚えてるに決まってるでしょ。僕はみんなのクラマスだもん。前線で命張ってくれてるみんなの名前くらい、ちゃんと覚えてるよ」
「ゆ、勇者様……くっ、ううぅ、う……!
……お、俺、まだ戦えるんで!! 今度はちゃんと、自分の実力の範囲で……っく!」
「あ、ほら無理しないよ、治癒魔法掛けても、失った体力とか血は戻らないから、しばらく安静にしてて」
そう言って彼の頭を撫でてから、ユーリはエレブマウンテンに視線を送る。
そして指で輪っかを作り、その間から覗き込むようにして、
「……さて。僕の可愛いクラメンをイジメてくれた人は、いまどんな顔してるかな~?」
■
「……バ、カな……!」
勇者ユーリとその一行、そしてセイリーヌを含む『レスティンピース』の面々が、戦場に馳せ参じた──。
その信じがたい光景を望遠魔法で確認したガイムは、驚愕に目を見開いていた。
「おい……おい! 話違ぇぞ、ガイム! あいつら来ちまってんじゃねーかよ!?」
狼狽しながらそう叫ぶヘルデンと、混乱を広げていく帝国兵士たちを無視し、ガイムは凄まじい速度で思考を巡らせる。
こうなってしまうことは、可能性のひとつとして考えていなかったわけではない。
が、それはあくまで、『アンペルマン』アジトの爆破と引きかえに、である。
ガイムは別に、どちらでも良かった。
前者のメリットは先程論じた通り。後者の可能性は無きに等しいとは思っていたが、もしそうなれば、むしろ好都合ですらあった。
間接的にではなく、直接的に『アンペルマン』に大ダメージを与えられるからである。
どちらにせよ、大金を掛けてこの計画に踏み切った価値がある。
……が。
(アジトが爆破されたという報告も報道もない……。どういうことだ……!?)
先ほどからケータイを操作しているが、どういうわけか爆弾へのアクセス権限も無効となり、セイリーヌからなんの連絡もない。
つまり、
(あの雌奴隷……裏切りよった……!! クソ……グッソォ!! この計画に、いくらつぎ込んだと思っているのだ……!?)
『アンペルマン』の信用失墜、ないしはアジトの破壊及び大量虐殺。
両面で仕込んでいた計画が、どちらも機能しなかった。
計画は完全に水の泡。
この計画のために費やした時間、金、そして根回しなどが、全て無駄となったのだ。
その損失は、想像もしたくない額に上ることだろう。
すぐさま部下に連絡して、セイリーヌの家族を八つ裂きにするよう命じたかったが、そんなことをしても意味が無いと悟る。
セイリーヌが裏切ったということは、そういうことなのだろう。
ガイムは無駄なことをしない。
そして、この場において、もっとも『無駄』なこととは……。
「……総員、撤退準備。これ以上ここにいても意味がない。帝国に戻るぞ」
ガイムがそう指示を下すと、その言葉を待っていたとばかりに、帝国兵士たちは迅速に撤退の準備を進めていった。
『アンペルマン』の強さは彼らも知るところだ。彼らがここに来てしまったら、自分達など相手にならないことが分かっているのだろう。
それはバカにも分かるようで、エニファーとビーリッシュが俄かに騒ぎ始めた。
「ちょ、ちょっと! あたしら関係ないからね! 勝手にここに連れて来られただけなんだから! 捕まってもそう言うから!」
「そうだよ! そ、そんなヤベエことするって知らなかったし、ってか普通にドン引きしたし!」
「……捕まることはあり得ませぬし、万一ここまで来られたとしても、いくらでも言い逃れはできまする」
金切声に苛立ちを募らせつつも、辛うじでそのような言葉を絞り出した。こんなときまでバカの相手をするのは非常に業腹だったが、喚かれ続けても鬱陶しい。
殺してしまいそうになる。
「こちらはなにひとつ証拠を残していないのです。仮にユーリがこの場に来たとて、捕縛する理由がありませぬ。
それに、わたくしの持っているパイプを使って、方々から圧力をかけると脅すことも可能。
ゆえに、我々が捕まることは絶対にあり得ませぬが……」
ギリリ、と、ガイムは奥歯を噛み締め、
「ユーリとそんな問答をしている時間そのものが無駄なのです。
こちらに取って銅貨1枚の利益にもならない。
ゆえに、面倒なことになる前に引き返す。それだけにございます」
この場にユーリが参上し、こちらを糾弾してくること。
先ほどにも述べたように、その可能性は考えていなかったわけではない。
ゆえにガイムはこの場にいるのだ。ユーリと問答になったとしても、ガイムであれば罪を罪でなくすることができる。
が、その問答戦は、あくまでも利益あってのこと。
両面待ちでのこの作戦が失敗したいまとなっては、そんなことをする意味などないのだ。
ゆえに、彼らがここに来る前に、さっさと退却する必要があった。
「ガイム様。退却の準備が整いました」
兵士のその声に返事もせず、ガイムは踵を返して馬車へと向かう。
馬車を引く馬には、速度を何倍にも向上させる魔道具を装備させており、退路も確保してある。
いかにユーリらといえども、十万の軍勢を相手にしつつ、こちらの跡を追うのは不可能だろう。
なにひとつ成し遂げられずこの帰途に着くなど、想像もしていなかったことだが……。
(セイリーヌは、殺す……! いや、暗殺者を送り込んで、生かしたままわしの前に連れて来させるか……。そしてやつの家族を目の前で殺し、やつ自身もこのわしが……!)
――と。
沸騰しそうな脳みそで、あの奴隷に対する制裁の内容を考えていると、
バシュッ!
「「「「!!」」」」
唐突に、空から降ってきたなにかが、こちらの張っている隠蔽魔法へと直撃し……。
そして、それを強制的に解除した。
「おい……おい!! 隠蔽魔法解けてるぞ!」
「魔法兵士! 至急展開し直せ! こんなところで隠蔽が解けたら……!」
混乱に陥る帝国兵士たちだったが、それはごく短い時間で収まった。
なぜなら、
「「「「「「ぐるぅおおおおぉぉぉぉぉっ!!」」」」」」
周囲にいるモンスターたちが、彼らに向けて一斉襲いかかっていったからである。
「うお、うおおおおっ!?」
「ま、魔法兵士! 結界魔法張れ! この数に押し込まれたら、ひ、ひとたまりもないぞ!!」
「落ち着け! まずは散開してこちらの持ち場を確保しろ! 個々の実力は恐るるに足ら……ぐあぁッ!」
「ヘルデン様! どうか、お力を貸してください!!」
「は、はぁ!? ざっけんなよ! テメェらは俺を守ってなんぼだろうがよ! とっとと俺を囲めよ、愚図ども!!」
と、先ほどをはるかに上回る大混乱が巻き起こる中、
「…………ッ!!」
ガイムは、見ていた。
望遠魔法を使い、ユーリたちを見ていたのだ。
拡大されたその視界の先では……。
──ユーリがにこやかに笑いながら、こちらに手を振っていた。
「……ユウウウウウゥゥゥゥリイイィィィィッ!!!」
※※以下筆者後書き※※
今回もご覧いただきありがとうございました!
皆様が思っている7倍くらいパンダだったパンダくんのお話でした。
今日は21時にもう一話投稿致しますので、よろしければご一読ください!
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