《メインストーリー》掃除屋ダストンと騎士団長《完結》

おもちのかたまり

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掃除屋ダストン、襲われる

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何度か貴族の清掃依頼をこなし、掃除屋ダストンの評判は悪くないようだった。屋敷の離れ、貴族の倉庫、調度品の修復――貴族向けの仕事は細かい要求が多いが、その分しっかりと対価が支払われる。

「ダストンさん、また指名依頼が来ました!」

ギルド職員たちは忙しそうに動き回りながらも、モニカの仕事をしっかりと管理してくれていた。貴族の依頼は急かされることが多いが、ギルドの職員たちが間に入り、スケジュールを調整してくれているおかげで、余裕を持って仕事を進めることができている。

…ありがたいですね。

ギルド職員たちの働きに感謝しながら、モニカは依頼の報告を終え、帰路についた。

――その帰り道。

突如として、背後から手が伸びた。

「――っ!?」

口を塞がれ、強引に路地裏へと引きずり込まれる。

動く暇もないほどの素早さだった。

…これは、単なる通りすがりの酔っ払いではありませんね。

襲撃者の力強さ、手際の良さ――
完全に"狙っていた"動き。

「おとなしくしろ。騒ぐなよ?」

耳元で、低い男の声が囁く。

「……。」

モニカは、即座に状況を把握する。

後ろに一人、前方に二人。路地裏の奥で待機していたのか。視界の端に、暗がりに潜む二つの影が見えた。

…計三人。数が多いですね。

「お前さ、最近貴族の仕事ばっかり受けてるよなぁ?」

「稼いでるんだろ? ちょっと分けてくれよ。」

「……。」

なるほど、金目当ての強盗ですね。
モニカは淡々と考える。

背後の男は、がっしりとした体格。
片手で口を塞ぎ、もう片方の手で腰の短剣を引き抜こうとしている。

少しでも遅れれば、刃を突きつけられますね。…どうしましょう。

モニカは、冷静に反撃のタイミングを探った

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