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一章 修行編

2話 もう一つの理由

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あの夜の次の日から何故か、ロイドは俺ん家に勝手に住んでいる。マジでなんで霊なのに実体持ってるの?おかしいでしょ。

「アラン」
「な、なんだよじじぃ」
「もう体は、走ったりしても大丈夫なようなので、終末をはじめたいと思う。明日から」

あの夜の日から、だんだんとこの約一年で体を動かしても、熱も出なくなったし、力もちょこっとだけ付いてきていたのだ。

「マジ!修行!やった!やった!修行!修行!」
「嬉しいかぁ、そうかぁ…じゃあビシッバシ!鍛えてやろうじゃないか!」

この時はまだ知らない、ロイドは感覚派なので教えるのが下手では言い表せない程に下手なこと、そして加減を知らないことを…


⬛︎
次の日、修行が始まった。まずは体力をつけるところから始める。
トレーニングメニューは、ひたすら村の外周という単純な物、そして単純故にキツい。

「ほら~へばっとらんとさっさと走れぇ~」
「はぁ、はぁ、お、おいじじぃ、加減って知らねーのか」
「知らんのぉ、ほらさっさと行け!あと一周~」

ロイドはついて来てはいるが、一応霊らしいので、村人から見て、違和感がない程度に浮いているため、全く疲れていない

次は筋トレだ。これもまたロイドが加減を知らないため、アランからすれば地獄の修行に等しい。

「腕立て始め!儂が終わりというまでじゃ!」
「もうどうにでもなれぇえええええええ」

アランがこんな修行を続けるには、世界最強になりたいという夢の他に、もう一つ理由がある。

それはアランが8才の時に、王国の下級騎士に連れていかれたアランの姉マリアを探して村に連れ帰るという目的だ

⬛︎
修行が終われば、家に帰って夕飯だ。朝は家、昼は村の周辺の魔物の肉、夜は家という感じだ。

「ん~ロイドは飯だけは美味いなぁ、この唐揚げサイコー!飯5杯はいけるな!」
「そうだろうそうだろう!昔はずっと自炊してたからのぉ」
「俺にも教えてよ!料理!」
「ダメじゃ!儂の料理は誰にも教えん!」
「なんか理由あんの?」
「特にない、気分じゃ気分、もしかしたらいつか?気が向いたら?教えるかも?かも?」
「はーい」
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