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二章 王都学院編
17話 一応王族
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ガハハハハ!面白いではないか用件を言え」
アランは観客席に居る国王の横へ跳んでいき、国王だけに聞こえる声で言う
「カール第一王子は普段どんな奴だ?」
「成績は優秀、魔法や剣も納めておる、私の自慢の息子だ。カールがどうした?」
「それは王城に招待してくれたら教える。今ここで言えることは」
「国王陛下、貴方はカールの本・性・を知らない。それだけだ、知りたいなら俺を招待しろ、しないならしないで乗り込むけどな」
とほんの一瞬だけ悪魔の力を出す。それを危険視したかカールの事が気になるのか判らないが了承を得る
「了解した。日時は明日の朝8時で良いか?」
「わかった。それと俺が王城へ行くのはカールとクレイ=ランベルクには絶対に知らせないように俺と同じ時間に王城へ呼んでくれ」
「了解した」
⬛︎
その日の夕方、俺はエリスの部屋に来た。
「エリス、俺だ開けてくれ」
「はーい」
部屋着姿のエリスがいつもの笑顔で出てきた。これはいつも以上に刺激が強い。そんなことを考えながら部屋の中へ入るエリスはお茶を淹れにキッチンへ向かい、俺はソファーに腰を下ろす。
三分ぐらい待って、エリスが俺の横に座る。エリスは神妙な面持ちで話し始める。
「私ね、八歳の頃までスラムに居たの。生活はいつもギリギリだった。でも私は全然辛くなかったのむしろ楽しかった、テリアとずっと一緒に居たから。でもそんな日々は長くは続かなかった。スラムにカールとその護衛が来て、私の両親は殺され、妹は連れて行かれたの」
話し始めた声は震えて、エリスの瞳は潤んでいた。
「連れて行かれた方角に次の日からテリアと一緒に妹を探しに向かった…けど見つからなかった辿り着いた街の路地裏で数日の空腹で死にかけていたら偶然国王が前を通った時に保護されて、王族になったの」
似ている。俺と同じ八歳で両親を殺されて家族を連れ去られた。それが起きる前と後は全然違うけどあまりにも似ている。
「ごめんね。こんな話、アランに話しても仕方ないね、アランはお姉さんを助け出すの頑張ってね」
「なんでかな…アランには話して起きたかったの」
「俺が今日決勝で食らった魔法覚えてるか?」
「もちろん…それがどうしたの?」
「その魔法は【夢魔】対象者が最も見るのを拒む幻想を見せる闇系統魔法だ」
「俺はその中で俺の村の悲劇、王城でのクレイとカールの取り引き…そして王城の地下最奥を見た」
「…地下最奥には何があったの?」
「エリスから聞いた通りの檻と拷問部屋だ…」
「―――!ッ」
「それと精神が崩壊した女性達だ。俺が見たのは丁度1ヶ月前、ねぇちゃんがそこに連れて来られたところだ…」
「じゃ、じゃあ私の妹はそんなところに連れて行かれたという事なの⁉︎」
「そうとは限らないクレイとの会話の感じだと成長してからそこに連れて行くはずだ。俺のねぇちゃんは10年経ってから連れて行かれた、だからエリスの妹ならまだ時間はあるはずだ」
そう言いながらあの地下を思い出す。思い出すだけで吐き気がする地獄だ。
「そこで俺は力を欲した。そしたらコイツが出てきた」
俺はあの悪魔フェデルタ・トイフェルを呼ぶ。美人な人にしか見えない悪魔だ。
「呼び出していただき感謝します。マイマスター」
エリスはフェデルタ・トイフェルを見て聞いて絶句する。なぜならアランより強大な悪魔がアランをマイマスターと呼んだのだ
「え、えぇ~悪魔さん、どうも初めまして」
緊張しすぎて挨拶してしまった。
「初めまして、エリス様と言っても会うのが初めましてというだけで知ってはいました」
「私の事はフェトとお呼びください。マイマスター、エリス様」
もうなんでも良くなってきた。アランに従ってるみたいだし攻撃はして来ないだろうし。
「よろしく、フェト」
「よろしくお願いします」
アランはフェトと握手を交わすと此方は向いて言う
「エリス、俺と一緒に助けよう、お前の妹と俺のねぇちゃん、それと囚われている皆んなを」
エリスは予想もしていなかった言葉に言葉を失った。期待はしていた、でもアランから口に出すとは思っていなかった。それに対する返答はーーー
「いい…の?私何もしてあげられないよ?」
「何も要らない。助けたいから助ける。それだけだ。人を助けるのに理由は要らないだろ?」
「ありがとう…ありがとう……ぐすっ…ぅつ…ぐすっ」
エリスはアランに抱き付き嗚咽を漏らした。
しばらく経ってから、エリスが落ち着き、アランに再度礼を言って、アランは自分の部屋に帰った。
(明日はねぇちゃんと再会の日だ)
アランは観客席に居る国王の横へ跳んでいき、国王だけに聞こえる声で言う
「カール第一王子は普段どんな奴だ?」
「成績は優秀、魔法や剣も納めておる、私の自慢の息子だ。カールがどうした?」
「それは王城に招待してくれたら教える。今ここで言えることは」
「国王陛下、貴方はカールの本・性・を知らない。それだけだ、知りたいなら俺を招待しろ、しないならしないで乗り込むけどな」
とほんの一瞬だけ悪魔の力を出す。それを危険視したかカールの事が気になるのか判らないが了承を得る
「了解した。日時は明日の朝8時で良いか?」
「わかった。それと俺が王城へ行くのはカールとクレイ=ランベルクには絶対に知らせないように俺と同じ時間に王城へ呼んでくれ」
「了解した」
⬛︎
その日の夕方、俺はエリスの部屋に来た。
「エリス、俺だ開けてくれ」
「はーい」
部屋着姿のエリスがいつもの笑顔で出てきた。これはいつも以上に刺激が強い。そんなことを考えながら部屋の中へ入るエリスはお茶を淹れにキッチンへ向かい、俺はソファーに腰を下ろす。
三分ぐらい待って、エリスが俺の横に座る。エリスは神妙な面持ちで話し始める。
「私ね、八歳の頃までスラムに居たの。生活はいつもギリギリだった。でも私は全然辛くなかったのむしろ楽しかった、テリアとずっと一緒に居たから。でもそんな日々は長くは続かなかった。スラムにカールとその護衛が来て、私の両親は殺され、妹は連れて行かれたの」
話し始めた声は震えて、エリスの瞳は潤んでいた。
「連れて行かれた方角に次の日からテリアと一緒に妹を探しに向かった…けど見つからなかった辿り着いた街の路地裏で数日の空腹で死にかけていたら偶然国王が前を通った時に保護されて、王族になったの」
似ている。俺と同じ八歳で両親を殺されて家族を連れ去られた。それが起きる前と後は全然違うけどあまりにも似ている。
「ごめんね。こんな話、アランに話しても仕方ないね、アランはお姉さんを助け出すの頑張ってね」
「なんでかな…アランには話して起きたかったの」
「俺が今日決勝で食らった魔法覚えてるか?」
「もちろん…それがどうしたの?」
「その魔法は【夢魔】対象者が最も見るのを拒む幻想を見せる闇系統魔法だ」
「俺はその中で俺の村の悲劇、王城でのクレイとカールの取り引き…そして王城の地下最奥を見た」
「…地下最奥には何があったの?」
「エリスから聞いた通りの檻と拷問部屋だ…」
「―――!ッ」
「それと精神が崩壊した女性達だ。俺が見たのは丁度1ヶ月前、ねぇちゃんがそこに連れて来られたところだ…」
「じゃ、じゃあ私の妹はそんなところに連れて行かれたという事なの⁉︎」
「そうとは限らないクレイとの会話の感じだと成長してからそこに連れて行くはずだ。俺のねぇちゃんは10年経ってから連れて行かれた、だからエリスの妹ならまだ時間はあるはずだ」
そう言いながらあの地下を思い出す。思い出すだけで吐き気がする地獄だ。
「そこで俺は力を欲した。そしたらコイツが出てきた」
俺はあの悪魔フェデルタ・トイフェルを呼ぶ。美人な人にしか見えない悪魔だ。
「呼び出していただき感謝します。マイマスター」
エリスはフェデルタ・トイフェルを見て聞いて絶句する。なぜならアランより強大な悪魔がアランをマイマスターと呼んだのだ
「え、えぇ~悪魔さん、どうも初めまして」
緊張しすぎて挨拶してしまった。
「初めまして、エリス様と言っても会うのが初めましてというだけで知ってはいました」
「私の事はフェトとお呼びください。マイマスター、エリス様」
もうなんでも良くなってきた。アランに従ってるみたいだし攻撃はして来ないだろうし。
「よろしく、フェト」
「よろしくお願いします」
アランはフェトと握手を交わすと此方は向いて言う
「エリス、俺と一緒に助けよう、お前の妹と俺のねぇちゃん、それと囚われている皆んなを」
エリスは予想もしていなかった言葉に言葉を失った。期待はしていた、でもアランから口に出すとは思っていなかった。それに対する返答はーーー
「いい…の?私何もしてあげられないよ?」
「何も要らない。助けたいから助ける。それだけだ。人を助けるのに理由は要らないだろ?」
「ありがとう…ありがとう……ぐすっ…ぅつ…ぐすっ」
エリスはアランに抱き付き嗚咽を漏らした。
しばらく経ってから、エリスが落ち着き、アランに再度礼を言って、アランは自分の部屋に帰った。
(明日はねぇちゃんと再会の日だ)
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