42 / 234
社交シーズン春①
伯爵、ティータイムする
しおりを挟む
小型の馬車が通れる道幅のある人通りの少ない道を走っていたのが幸いだったのか、脱輪した馬車で怪我人や巻き込み事故がなかったのはよかった。
ただこの事故には、俺の体重で車輪に負荷がかかったのは確かだが、他にも理由があったみたいだ。
「大通りからやや外れていますから、道が悪いのもありますね」
ディーンが馬を宥めてから、馬車の破損状況を確認している。
大通りから外れている道だから、石畳も崩れている箇所が多くガタガタしていた。
「そもそも、こちらの馬車は長いこと使っていませんでしたから、車軸が朽ちていたかも……」
ベンジャミンの言葉に俺はギョッとして、奴の顔を見る。
この馬車で町へ行こうって言い出したのお前だったよな?
「こちらは女性や子どもがよく使う馬車です。結婚前のお嬢様が使っていました」
「あー……そう」
俺への狂愛の末、白豚化した夫に失望した奥さんがね……。呪われてないよな? いやだよ、この馬車の壁紙の下に俺の絵姿が隠れているとか、ストーカーみたいな仕様だったりしないよね?
「ああ、セシル様。ただの脱輪みたいです。車軸は無事なので嵌めれば動かせます」
「よかった」
車輪が俺の重みでひしゃげていたり、破損していたら、別の馬車を調達しないといけなかところだった。
脱輪した馬車の修理は護衛の騎士たちに任せ、俺とベンジャミンはどこかで時間を潰そうとなった。
俺が馬車の中に居座ったら、重くて車体がビクともしないもんね。
「しかし……時間を潰すにも店がひとつもないな?」
ちょっとジメジメとした石畳に壁も薄汚れていて落書きもある。道端に捨ててあるゴミとか、なんとなく匂う気もしてきた。
「あそこ、セシル様、あそこにあるの、茶店ですかね?」
ディーンが指さした場所には、コロンとした形のかわいいランプが掲げられ、ほんのりと温かい灯りが漏れていた。
「セシル様はここでお待ちください」
ベンジャミンが年齢を感じさせない足さばきでスタスタとその場所へと消えていった……と思ったら速行で戻ってきた。
「セシル様。お茶と菓子を提供する店でした。客はいないので貸し切りにしてきました」
「うわぉぅ」
さすが貴族! 白豚でも伯爵! 店に迷惑かけんなよなぁと思いつつも、そろそろ座りたい脆弱な俺。
ベンジャミンと護衛を一人連れてその店へと足を向けた。
小さい店……いや、狭いな?
奥が厨房としても、テイクアウト用の菓子置き場と二人用の席が三つでいっぱいだ。
つまり……俺らが店に入るともうぎちぎち。
間違いなく営業妨害だと思うから、たくさん注文して今日の売上に響かないようにしよう。
伯爵でも中身は前世の社畜、メンタル弱々なサラリーマンなので。
「あ、あのっ」
どれ注文しようかな? と椅子に座ってメニューを確認しようとした俺に、店の店主らしき男が声をかけてきた。
ベンジャミンと護衛がスチャッと動くが、俺はそれを制止する。
「いいよ、いいよ。なんだ?」
「あのっ……、もしよろしかったら、し、新作のお菓子はどうですかっ!」
貴族相手に緊張しているのか、耳にキーンとくる大声で商品アピールしてきた。
うんうん、俺の後輩にもいたよ。緊張して声を張り上げるおバカさん。いやぁ、懐かしいね。
ついつい、絆されちまう。
「ああ、じゃあそれを頼む。あと紅茶とな。ベンジャミンとお前も何か頼め。あと、すまないが馬車が難儀していたな。あっちで作業している者たちにも茶をお願いしたいのだが?」
ディーンたちにもお茶と何か摘まめる菓子があったら頼みたい。
店主は緊張が天元突破しているのか、ブンブンと勢いよく頭を縦に振ると、あたふたと奥へ引っ込んでいった。
「……大丈夫か、あいつ?」
菓子の出来よりも、店主の精神状態を怪しんでいると、奥から慌てて小柄な女の人がまろび出てきた。
彼女の白いエプロンが眩しい。
「あのっ、すみません。あの人、初めてのお客様に緊張して……。それで紅茶と新作のお菓子と……他にご注文は?」
「は……初めて?」
俺は店内をグルリと見回した。かなり年季が入った店だと思ったけど……オープンしたての店なのか?
「ええ、店は半年前にオープンしたんですけど……お客様が来なくて。場所も悪いし店も古いし……でも、ここの場所ぐらいじゃないと店を持つのも難しくて」
それでも、王都で店をやっている、というのはステータスなのだろう。客が来ないのは大問題だけど。
ベンジャミンは少し考えたあと、紅茶数種類とクッキー、パンケーキを注文していた。自分用に……自分用?
「それと、外の者たちには茶とクッキーを。甘いものが苦手な場合は……。ふむ、じゃあそのお勧めのクッキーをお願いします。こちらにも同じものを」
おいおいおい。ベンジャミン! お前、どんだけ食うつもりだ? 俺と一緒であちこち味見していたよね? 俺でさえ腹はいっぱいなんだぞ?
しかし、ベンジャミンは難しい顔で黙り込み、俺のお喋りの相手もしてくれなかった。
いいよ、ハーディング侯爵家から借りている護衛くんとお話しているから!
その護衛くんとも会話が弾まないまま、女性の店員が俺が頼んだ紅茶とお勧めの新作菓子を持ってきた。
「こ……こちらが新作の菓子です」
「こ、こここここ、これは!」
ゴクリ……。
これって……プリンじゃね?
ただこの事故には、俺の体重で車輪に負荷がかかったのは確かだが、他にも理由があったみたいだ。
「大通りからやや外れていますから、道が悪いのもありますね」
ディーンが馬を宥めてから、馬車の破損状況を確認している。
大通りから外れている道だから、石畳も崩れている箇所が多くガタガタしていた。
「そもそも、こちらの馬車は長いこと使っていませんでしたから、車軸が朽ちていたかも……」
ベンジャミンの言葉に俺はギョッとして、奴の顔を見る。
この馬車で町へ行こうって言い出したのお前だったよな?
「こちらは女性や子どもがよく使う馬車です。結婚前のお嬢様が使っていました」
「あー……そう」
俺への狂愛の末、白豚化した夫に失望した奥さんがね……。呪われてないよな? いやだよ、この馬車の壁紙の下に俺の絵姿が隠れているとか、ストーカーみたいな仕様だったりしないよね?
「ああ、セシル様。ただの脱輪みたいです。車軸は無事なので嵌めれば動かせます」
「よかった」
車輪が俺の重みでひしゃげていたり、破損していたら、別の馬車を調達しないといけなかところだった。
脱輪した馬車の修理は護衛の騎士たちに任せ、俺とベンジャミンはどこかで時間を潰そうとなった。
俺が馬車の中に居座ったら、重くて車体がビクともしないもんね。
「しかし……時間を潰すにも店がひとつもないな?」
ちょっとジメジメとした石畳に壁も薄汚れていて落書きもある。道端に捨ててあるゴミとか、なんとなく匂う気もしてきた。
「あそこ、セシル様、あそこにあるの、茶店ですかね?」
ディーンが指さした場所には、コロンとした形のかわいいランプが掲げられ、ほんのりと温かい灯りが漏れていた。
「セシル様はここでお待ちください」
ベンジャミンが年齢を感じさせない足さばきでスタスタとその場所へと消えていった……と思ったら速行で戻ってきた。
「セシル様。お茶と菓子を提供する店でした。客はいないので貸し切りにしてきました」
「うわぉぅ」
さすが貴族! 白豚でも伯爵! 店に迷惑かけんなよなぁと思いつつも、そろそろ座りたい脆弱な俺。
ベンジャミンと護衛を一人連れてその店へと足を向けた。
小さい店……いや、狭いな?
奥が厨房としても、テイクアウト用の菓子置き場と二人用の席が三つでいっぱいだ。
つまり……俺らが店に入るともうぎちぎち。
間違いなく営業妨害だと思うから、たくさん注文して今日の売上に響かないようにしよう。
伯爵でも中身は前世の社畜、メンタル弱々なサラリーマンなので。
「あ、あのっ」
どれ注文しようかな? と椅子に座ってメニューを確認しようとした俺に、店の店主らしき男が声をかけてきた。
ベンジャミンと護衛がスチャッと動くが、俺はそれを制止する。
「いいよ、いいよ。なんだ?」
「あのっ……、もしよろしかったら、し、新作のお菓子はどうですかっ!」
貴族相手に緊張しているのか、耳にキーンとくる大声で商品アピールしてきた。
うんうん、俺の後輩にもいたよ。緊張して声を張り上げるおバカさん。いやぁ、懐かしいね。
ついつい、絆されちまう。
「ああ、じゃあそれを頼む。あと紅茶とな。ベンジャミンとお前も何か頼め。あと、すまないが馬車が難儀していたな。あっちで作業している者たちにも茶をお願いしたいのだが?」
ディーンたちにもお茶と何か摘まめる菓子があったら頼みたい。
店主は緊張が天元突破しているのか、ブンブンと勢いよく頭を縦に振ると、あたふたと奥へ引っ込んでいった。
「……大丈夫か、あいつ?」
菓子の出来よりも、店主の精神状態を怪しんでいると、奥から慌てて小柄な女の人がまろび出てきた。
彼女の白いエプロンが眩しい。
「あのっ、すみません。あの人、初めてのお客様に緊張して……。それで紅茶と新作のお菓子と……他にご注文は?」
「は……初めて?」
俺は店内をグルリと見回した。かなり年季が入った店だと思ったけど……オープンしたての店なのか?
「ええ、店は半年前にオープンしたんですけど……お客様が来なくて。場所も悪いし店も古いし……でも、ここの場所ぐらいじゃないと店を持つのも難しくて」
それでも、王都で店をやっている、というのはステータスなのだろう。客が来ないのは大問題だけど。
ベンジャミンは少し考えたあと、紅茶数種類とクッキー、パンケーキを注文していた。自分用に……自分用?
「それと、外の者たちには茶とクッキーを。甘いものが苦手な場合は……。ふむ、じゃあそのお勧めのクッキーをお願いします。こちらにも同じものを」
おいおいおい。ベンジャミン! お前、どんだけ食うつもりだ? 俺と一緒であちこち味見していたよね? 俺でさえ腹はいっぱいなんだぞ?
しかし、ベンジャミンは難しい顔で黙り込み、俺のお喋りの相手もしてくれなかった。
いいよ、ハーディング侯爵家から借りている護衛くんとお話しているから!
その護衛くんとも会話が弾まないまま、女性の店員が俺が頼んだ紅茶とお勧めの新作菓子を持ってきた。
「こ……こちらが新作の菓子です」
「こ、こここここ、これは!」
ゴクリ……。
これって……プリンじゃね?
700
あなたにおすすめの小説
【土壌改良】スキルで追放された俺、辺境で奇跡の野菜を作ってたら、聖剣の呪いに苦しむ伝説の英雄がやってきて胃袋と心を掴んでしまった
水凪しおん
BL
戦闘にも魔法にも役立たない【土壌改良】スキルを授かった伯爵家三男のフィンは、実家から追放され、痩せ果てた辺境の地へと送られる。しかし、彼は全くめげていなかった。「美味しい野菜が育てばそれでいいや」と、のんびり畑を耕し始める。
そんな彼の作る野菜は、文献にしか存在しない幻の品種だったり、食べた者の体調を回復させたりと、とんでもない奇跡の作物だった。
ある嵐の夜、フィンは一人の男と出会う。彼の名はアッシュ。魔王を倒した伝説の英雄だが、聖剣の呪いに蝕まれ、死を待つ身だった。
フィンの作る野菜スープを口にし、初めて呪いの痛みから解放されたアッシュは、フィンに宣言する。「君の作る野菜が毎日食べたい。……夫もできる」と。
ハズレスキルだと思っていた力は、実は世界を浄化する『創生の力』だった!?
無自覚な追放貴族と、彼に胃袋と心を掴まれた最強の元英雄。二人の甘くて美味しい辺境開拓スローライフが、今、始まる。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
森で助けた記憶喪失の青年は、実は敵国の王子様だった!? 身分に引き裂かれた運命の番が、王宮の陰謀を乗り越え再会するまで
水凪しおん
BL
記憶を失った王子×森の奥で暮らす薬師。
身分違いの二人が織りなす、切なくも温かい再会と愛の物語。
人里離れた深い森の奥、ひっそりと暮らす薬師のフィンは、ある嵐の夜、傷つき倒れていた赤髪の青年を助ける。
記憶を失っていた彼に「アッシュ」と名付け、共に暮らすうちに、二人は互いになくてはならない存在となり、心を通わせていく。
しかし、幸せな日々は突如として終わりを告げた。
彼は隣国ヴァレンティスの第一王子、アシュレイだったのだ。
記憶を取り戻し、王宮へと連れ戻されるアッシュ。残されたフィン。
身分という巨大な壁と、王宮に渦巻く陰謀が二人を引き裂く。
それでも、運命の番(つがい)の魂は、呼び合うことをやめなかった――。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる