出涸らし令嬢は今日も生きる!

帆田 久

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第一章  出会い編

おまけ閑話  あの人達は今①

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※多くお声を頂いた偽後妻達の侍女達とケインお抱えの破落戸などの
その後話です。
大体が大夜会の後位の時系列です。
不快な気分になりたくない方、興味のない方は飛ばしてください!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

オルガ&フィオレの場合


ー城門前ー(大夜会から3日後)





オルガ「何故です!!何故奥様方に御目通りが叶わないのですか!!?」

フィオレ「何度も言っているように宰相様の奥方のロザベラ様と
    ご息女のミラベル様のことですわ!!
    大夜会へ参加されて以来城をお出になっていらっしゃいませんのよ!!?
    私達はそのお抱えの侍女です、そこを通しなさい!!」

門番役「ええいっ、そんなことを言われても通せないものは通せん!!
    捕らえられたくなくば即刻立ち去れ!!」

オルガ&フィオレ「「お取り次ぎを!!!」」

   「騒がしい………何事だ」

門番役「こ、これはエインズ卿!!いえ、実はこの二人がここ数日……」

エインズ「……ほう。だと、ふむ。
    そこのお嬢さん方、少しばかり私にお付き合い頂けるかな?
    何、日々潤いの足りぬ無骨者に花を添えるつもりで食事など。
    宜しければそちらで仔細を伺い、事によっては助力も…如何か?」

オルガ&フィオレ「「(ポッ)え…ぜ、是非!!」」

門番役「エインズ卿!!?」

エインズ「ついでに伝言を頼まれてくれないか。
    (小声)カリスの客人に
    “手合わせはまたの機会に。”と。
    それで通じる。
    ……頼んだぞ」

……………………………………………………………………………

ー王都 裏通り娼館ー


娼館の主「ヒッヒ、旦那ぁ、随分と二人ですなぁ!!
    こりゃあ躾甲斐がありそうですなぁ」

オルガ「い、いやぁぁあああっ触らないでっ!!」

フィオレ「エインズ様っ、何故このような!!」

エインズ「ふん……よく知りもしない男にのこのことついてきてよくいう。
    主人も主人なら、部下も部下だな。
    簡単なことだ、
    お前達二人にはここで男達の相手をしてもらう。
    それだけのことだ」

オルガ「娼館に私達を売るだなんて!!奥方様が許すはずッ」

フィオレ「っ主人達の分とはどういうことですか!!?」

エインズ「あぁついでだ、教えておいてやろう。
    お前達のいう宰相殿の妻と娘だったか……
    アレは既に犯罪者として投獄されたよ。
    偽造した証明書を使って伯爵家に不正に嫁入りした挙句、
    分不相応にも伯爵夫人などと宣って大夜会で失態を演じていたのでな。
    
    更にお前達の主人は、
    事もあろうに、私の最愛の妻と娘を!
    公衆の面前で酷く侮辱した!!
    私としてはこの手で裁きたかったが、
    カリスの客人が許してくれなくてな。
    ……まぁ本命ではないがお前達という獲物くらいは
    こちらの自由にしても構わんだろう」

オルガ「そ、そんな筈はっ!!?」

フィオレ「な、何かの間違いですわッ」

エインズ「間違いなものか。
    この目この耳で確と見聞きしたことだ。
    …後継である孫を害され
    謝罪を求める妻達を見下した挙句“他の男を漁れ”などと。
    大夜会中だったとはいえ、手もとに愛剣がなかった事を呪ったわ!!」

オルガ&フィオレ「「ッッヒッッ!!」」

エインズ「……お前達の主人も男漁りが趣味だったようだし折角だ。
    主人に倣って今後一生娼館ここで男に媚びて生きるといい。
    何、心配することはない。
    ここの客は大変ばかりだ、
    精々ある限り、楽しむといい。……ではな」

娼館の主「ヒヒヒ!!早速今から“躾”に入りますかな!!
    ……お前達、二人を連れて行け!!」

従業員「「「へい」」」


オルガ&フィオレ『『嫌ああああぁぁぁぁ……ッッ!!』』


ー数ヶ月後、王都の端の朽ちかけた教会で遺体が二つ、発見された。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

※もう一話続きます。
   
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