悪役令嬢が王太子に掛けられた魅了の呪いを解いて、そのせいで幼児化した結果

下菊みこと

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魔族の宣言

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「準備は出来たか?」

私は三人の腹心の部下に確認する。

三人とも頷いた。

「はい、確実に拡声魔法を大陸全土に広げております!」

「準備は万端です!」

「あとは魔力を流して宣言するだけです!」

「よい、よくやった。…では、魔族として宣言をする。世界征服を開始する、とな」

腹心の部下たちの見守る前で、用意されたマイクに魔力を流す。

そして、宣言した。

「人間たちよ、聞こえているだろうか。私は魔族の王、フェランという。突然なことですまないな。今回は一つ伝えなければいけないことがあり、拡声魔法を大陸全土に使わせてもらっている」

…少し、緊張する。

けれどそれを声に滲ませないように、腹から声を出す。

「我々魔族は、貴様ら人間や他の種族から…虐げられてきた。もちろん貴様らにも言い分はあるだろう。文明以前から、我ら魔族は何度も世界征服を目論んできたからな」

声に憎しみを乗せる。

長年の想いを。

「けれどそれは、貴様らが我ら魔族を虐げるから…我ら魔族は自分たちが安心して生きていける世界を作るために剣を取ったのだ。そしてこの度、我らは今度こそ世界を手に入れるべく行動を開始することとする」

声を張れ。

覚悟を見せつけろ。

「私はこの世界を征服する。それをここに宣言しよう」

三人の部下たちは、私の言葉に唾を飲む。

彼らも本当は、少し不安なのだ。

…それでも。

「…貴様らから、陽の下を歩く権利を奪い取ってやろう。我らがそうされたように。…では、次は戦場で会おう。大陸全土が、戦場となるだろうからな」

マイクに魔力を流すのをやめる。

緊張したが、それを押し隠して腹心の部下たちに微笑む。

「…伝えるべきことは、伝えられていたか?」

「もちろんでございます!」

「素晴らしい宣言でした!」

「世界に散らばる同胞も、沸き立っていることでしょう!」

部下たちに告げる。

「世界に散らばる同胞たちに伝えよ。存分に暴れ回れと」

「はい、必ず!」

「私も、まずはお前たちのめちゃくちゃにしてくれた国から手中に収める。私たちの国を作る足掛かりとしてな。手伝ってくれるな?」

「もちろんです!」

…シャルロット。

貴様と相見える日も近そうだな。

せめて貴様の最期を、この目に焼き付けてやろう。
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