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想いが通じる日
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二回目のデートを楽しんだ日の夜。いつものようにお風呂から上がってくるイザベルを寝室で待つ。魔力操作をして、大人の姿になって。
「あれ?ユルリッシュ様?」
「イザベル、おいで」
俺に手招きをされると、素直に近寄るイザベル。可愛い。ベッドに腰掛ける俺の隣に座ったイザベルに、そっと触れるだけの口付けをする。
「え、あの、ユルリッシュ様…?」
甘い。イザベルの唇は、ふっくらしていて柔らかくて、そして甘かった。
「んっ…」
そして俺は、二度三度とイザベルの唇を奪う。
「ん、んん…」
柔らかな唇。その感触に、身体が熱くなる。このまま押し倒してしまいたいが、もう少しだけ我慢。
「んっ…ふぁ…」
次第に舌を這わせて、歯列をなぞったり、舌同士を絡ませたりする。
「んん…」
「気持ちいいな、イザベル」
イザベルにはそれに答える余裕はないらしい。でも、その必死な姿もまた可愛い。
「あ、ん…」
そんな長いような短いようなキスを終え、俺は言った。
「イザベル。…今夜から、お前が欲しい。応えてくれるか?」
頷いてくれるなら、それだけですごく嬉しい。愛する人と一つになりたい。ただ、それだけ。
「ユルリッシュ様…」
「ん…」
イザベルから口付けをされた。そしてイザベルは俺に抱きついた。俺はそれがすごく嬉しくて、優しく微笑んで、イザベルをベッドに押し倒す。
「食べちゃうぞ」
「はい、ユルリッシュ様」
甘い甘い、生温い温度の夜が始まった。
「んん…イザベル?先に起きてたのか」
翌朝、目覚めるとイザベルが先に起きていた。
「ユルリッシュ様、おはようございます」
「おはよう、イザベル。今日も可愛いな」
「もう、ユルリッシュ様ったら」
冗談とかお世辞ではなく、本当に可愛いと思うんだが。
「本心だ。…身体は大丈夫か?もしまだつらいなら無理はするなよ」
「少しだるくて腰が痛いだけです、大丈夫です」
「それは大丈夫じゃないだろう。よし、イザベル。二度寝しよう」
「え、でも」
何か言いたそうなイザベルに宣言する。
「仕事は全部俺がやっておく。イザベルはゆっくり休め」
「ありがとうございます、ユルリッシュ様。でも、いいんでしょうか?」
「イザベルは昨日、頑張って俺に応えてくれたんだからいいんだ。こんな日くらいゆっくりしてくれ」
「ユルリッシュ様…ありがとうございます」
そしてイザベルと再び横になり、イザベルの背中をトントンと優しく叩く。イザベルは途端に眠そうになった。
「んん…ユルリッシュ様…」
「どうした?」
「大好き…」
寝落ち数秒前にそんな可愛いことを言って、そのまま眠るイザベル。
…可愛すぎる。
その後俺は一人で仕事をこなした。
イザベルが起きるともう夕食の時間で、今日は夫婦の時間が少なくなってしまったのはちょっとだけ残念だった。でも、その分昨夜ずっとイザベルと甘い時間を過ごせたからいいだろう。
「あれ?ユルリッシュ様?」
「イザベル、おいで」
俺に手招きをされると、素直に近寄るイザベル。可愛い。ベッドに腰掛ける俺の隣に座ったイザベルに、そっと触れるだけの口付けをする。
「え、あの、ユルリッシュ様…?」
甘い。イザベルの唇は、ふっくらしていて柔らかくて、そして甘かった。
「んっ…」
そして俺は、二度三度とイザベルの唇を奪う。
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「んっ…ふぁ…」
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「んん…」
「気持ちいいな、イザベル」
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「あ、ん…」
そんな長いような短いようなキスを終え、俺は言った。
「イザベル。…今夜から、お前が欲しい。応えてくれるか?」
頷いてくれるなら、それだけですごく嬉しい。愛する人と一つになりたい。ただ、それだけ。
「ユルリッシュ様…」
「ん…」
イザベルから口付けをされた。そしてイザベルは俺に抱きついた。俺はそれがすごく嬉しくて、優しく微笑んで、イザベルをベッドに押し倒す。
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「はい、ユルリッシュ様」
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「んん…イザベル?先に起きてたのか」
翌朝、目覚めるとイザベルが先に起きていた。
「ユルリッシュ様、おはようございます」
「おはよう、イザベル。今日も可愛いな」
「もう、ユルリッシュ様ったら」
冗談とかお世辞ではなく、本当に可愛いと思うんだが。
「本心だ。…身体は大丈夫か?もしまだつらいなら無理はするなよ」
「少しだるくて腰が痛いだけです、大丈夫です」
「それは大丈夫じゃないだろう。よし、イザベル。二度寝しよう」
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「ユルリッシュ様…ありがとうございます」
そしてイザベルと再び横になり、イザベルの背中をトントンと優しく叩く。イザベルは途端に眠そうになった。
「んん…ユルリッシュ様…」
「どうした?」
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