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お館様への説明
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「まあそういうことだ。宝とともに竜の逆鱗を持って行くが良い」
「…わかった。ありがたく頂戴しよう。伝言はあるか」
「息災でいるようにと」
「覚えておく」
「頼むぞ」
橘は宝物と竜の逆鱗を持って帰る。
「お館様、ただいま戻りました」
「うむ」
「竜の頸の五色の玉でございます」
「うむ。本物…だな、よし。でかした」
「双子の情報提供あってこそでございます」
橘の言葉にお館様は満足そうに頷く。
「そうだな。そなたも双子もよくやってくれた。三人揃って褒美を与えることとしよう。そなたは給料アップとボーナスのほかになにを望む」
「では、これを双子にお与えください」
「む、これは…」
「竜の逆鱗です。実は、竜の頸の五色の玉を竜から預かる際ものすごい話を耳にしましてこれを預かりました」
「ふむ」
橘は双子の出生の秘密…竜の系譜に連なるということを知り納得した顔をした。
「無限の呪力はそこからか。なるほど」
「ですが、息災でいるようにとの伝言と竜の逆鱗は俺よりお館様に渡していただきたく。それを褒美としてください」
「何故だ」
「双子にはできるだけ人の子として生きて欲しい。竜から直接預かったのは秘密にして、親戚の長老であるひいじいちゃんからのものという体にしたいのです。竜も竜の因子を伝えろとは言っていませんでしたし」
「…よかろう、私も同意だ。叶えてやる。ただしこれを預けてくださった竜の方には神棚にて祈りを捧げる形で報告せよ。竜の中でも龍神レベルの方なら届くだろう」
「御意」
ということで、お館様の手によりひいじいちゃんからのお土産の竜の逆鱗と伝言は無事届けられることとなった。
「…わかった。ありがたく頂戴しよう。伝言はあるか」
「息災でいるようにと」
「覚えておく」
「頼むぞ」
橘は宝物と竜の逆鱗を持って帰る。
「お館様、ただいま戻りました」
「うむ」
「竜の頸の五色の玉でございます」
「うむ。本物…だな、よし。でかした」
「双子の情報提供あってこそでございます」
橘の言葉にお館様は満足そうに頷く。
「そうだな。そなたも双子もよくやってくれた。三人揃って褒美を与えることとしよう。そなたは給料アップとボーナスのほかになにを望む」
「では、これを双子にお与えください」
「む、これは…」
「竜の逆鱗です。実は、竜の頸の五色の玉を竜から預かる際ものすごい話を耳にしましてこれを預かりました」
「ふむ」
橘は双子の出生の秘密…竜の系譜に連なるということを知り納得した顔をした。
「無限の呪力はそこからか。なるほど」
「ですが、息災でいるようにとの伝言と竜の逆鱗は俺よりお館様に渡していただきたく。それを褒美としてください」
「何故だ」
「双子にはできるだけ人の子として生きて欲しい。竜から直接預かったのは秘密にして、親戚の長老であるひいじいちゃんからのものという体にしたいのです。竜も竜の因子を伝えろとは言っていませんでしたし」
「…よかろう、私も同意だ。叶えてやる。ただしこれを預けてくださった竜の方には神棚にて祈りを捧げる形で報告せよ。竜の中でも龍神レベルの方なら届くだろう」
「御意」
ということで、お館様の手によりひいじいちゃんからのお土産の竜の逆鱗と伝言は無事届けられることとなった。
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