ちょっと歪んだ性格の公爵様が子供を拾った結果

下菊みこと

文字の大きさ
23 / 59

え、反王家の組織を壊滅させた?オレが?

国王陛下にある日急に呼び出されて、至急王城に向かった。

謁見の間に通されて、国王陛下に御目通りする。

「王国の若き獅子にご挨拶申し上げます」

「えー、余にそんな態度とっちゃう?そなたは余の友達なのに?」

「国王陛下は相変わらずだなぁ、もう」

オレと似た感じで、若くして両親を亡くし王位を継承した国王陛下。

オレのことを一方的に友達認定してくる人だが、それが心地いいと感じる不思議な人。

「ところでさぁ、そなた多分知らんうちにだろうけど大手柄よ?」

「え?」

「そなたのところに、魔術師きたろ?」

「来たけど」

「そいつ、国家転覆を目論む大悪人だったの」

国王陛下によると、国一番の魔術師の変死事件が起こった。

その魔術師の遺体のそばにあった日記には、魔術師の悪行の数々が記されていた。

魔術師は国家転覆を目論むテロリストであったらしい。

だが、テロは未然に防がれた。おれがフォルを売らなかったから。

そして魔術師はおれを呪ったらしいが、おそらく呪い返しに遭ったらしい。だからお手柄だそう。

「そなたやるじゃーん!一体どんな凄腕の呪術師に警護してもらったのー?」

「いや、魔術師にも呪術師にも何も依頼してない」

「え?マジ?」

「…多分おそらく、フォルがやったんだと思う。その魔術師に売ってって言われたアルビノの女の子」

おれは国王陛下に、フォルを拾った経緯やフォルが色々な意味で天才と言える少女であることを話した。

「へー、アルビノの少女はそんなに素晴らしいこなんだ。余、びっくり!」

「フォルは本当にすごい子だね、まさかこんなことになるとは思わなかった」

「余もびっくりびっくり。アルビノの少女…フォルちゃんがそなたに拾われて本当によかったー。余、命拾い」

大袈裟な動作で心底ホッとしたとアピールする国王陛下。

「まあともかく、国王陛下もオレも無事で何よりだよ」

「本当にねー。フォルちゃんにお礼言っておいてー」

「わかったよ」

「とりあえずそなたには今から勲章を授与するから」

「え」

ほら早く早く、と急かされて他の貴族がすでに集まっていた部屋に通されて勲章を授与された。

そういうことは先に言っておいて欲しい。

一応国王陛下に御目通りってことでカチッとした服を着てきてよかった。

そしてオレは勲章を授与された。

なんだかオレの功績じゃないのに、注目されちゃったなぁ。
感想 3

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています

かきんとう
恋愛
 王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。  磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。  その中心に、私は立っていた。  ――今日、この瞬間のために。 「エレノア・フォン・リーベルト嬢」  高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。

後妻の条件を出したら……

しゃーりん
恋愛
妻と離婚した伯爵令息アークライトは、友人に聞かれて自分が後妻に望む条件をいくつか挙げた。 格上の貴族から厄介な女性を押しつけられることを危惧し、友人の勧めで伯爵令嬢マデリーンと結婚することになった。 だがこのマデリーン、アークライトの出した条件にそれほどズレてはいないが、貴族令嬢としての教育を受けていないという驚きの事実が発覚したのだ。 しかし、明るく真面目なマデリーンをアークライトはすぐに好きになるというお話です。

刺繍妻

拓海のり
恋愛
男爵令嬢メアリーは魔力も無くて、十五歳で寄り親の侯爵家に侍女見習いとして奉公に上がった。二十歳まで務めた後、同じ寄り子の子爵家に嫁に行ったが。九千字ぐらいのお話です。

『お前の針仕事など誰でもできる』——なら社交界のドレスの裏地を、めくってごらんなさい

歩人
ファンタジー
「地味な針仕事しかできない令嬢は要らない」——公爵家の嫡男にそう言い渡された伯爵令嬢ティナは、 裁縫道具だけを持って屋敷を出た。その翌週、社交界が凍りつく。王妃の夜会服も、公爵令嬢の舞踏会 ドレスも、第一王女の外交用ローブも——仕立てた職人が消えたのだ。しかもティナが十年かけて縫った 全てのドレスの裏地には、二重縫いで隠された署名が残されていて——。 辺境の小さな仕立て屋で穏やかに暮らすティナの元に、王都から使者がやってくる。

要らないと思ったのに人に取られると欲しくなるのはわからなくもないけれど。

しゃーりん
恋愛
フェルナンドは侯爵家の三男で騎士をしている。 同僚のアルベールが親に見合いしろと強要されたと愚痴を言い、その相手が先日、婚約が破棄になった令嬢だということを知った。 その令嬢、ミュリエルは学園での成績も首席で才媛と言われ、一部では名高い令嬢であった。 アルベールはミュリエルの顔を知らないらしく、婚約破棄されるくらいだから頭の固い不細工な女だと思い込んでいたが、ミュリエルは美人である。 ならば、アルベールが見合いをする前に、自分と見合いができないかとフェルナンドは考えた。 フェルナンドは騎士を辞めて実家の領地で働くために、妻を必要としていたからである。 フェルナンドとミュリエルの結婚を知ったアルベールは、ミュリエルを見て『返せ』と言い出す、というお話です。

必要とされなくても、私はここにいます

あう
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスのもとへ嫁ぐことになったフィレ・バーナード。 けれど彼女は、理想の妻になろうとも、誰かの上に立とうともしなかった。 口出ししない。 判断を奪わない。 必要以上に関わらない。 ただ静かに、そこにいるだけ。 そんな彼女の在り方は、少しずつ屋敷の空気を変えていく。 張りつめていた人々の距離はやわらぎ、日々の営みは穏やかに整いはじめる。 何かを勝ち取る物語ではない。 誰かを打ち負かす物語でもない。 それでも確かに、彼女がいることで守られていくものがある。 これは、 声高に愛を叫ばなくても伝わる想いと、 何も奪わないからこそ育っていく信頼を描く、 静かでやさしい結婚生活の物語。

余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした

ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。 しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義! そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。 「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」

報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を

さくたろう
恋愛
 その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。  少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。 20話です。小説家になろう様でも公開中です。