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第一章

仲間

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「おっ」

 やっとかな。



 待っていたぞ、獲物たちよ。

 獲物か知らんけど。

 場合によってはテイムかな。



 ま、とりあえずいってみよ。





 足音を忍ばせて音源に近づくと……



 二匹が壮絶な戦いを繰り広げていた。



 俺から見て左側に見知った黒熊君が。



 そして、右側には美しい銀色の毛並みと鋭く輝く緑色の瞳をもった、大きなオオカミがいた。



 それを見た途端、ひらめいてしまった。



 まずは、右手を黒熊君に向ける。



 ちなみに、右手がうずくー、とか言っても、魔法は使えないよ。

 それはただの中二病の初期症状。



 んで、

 「電光ライトニング



 その瞬間、俺の右手から激しい光とともに光線が出た。

 光って文字がかぶるくらい凄まじい光が。

 何回かこの技使ったけど、なれないなー。





 そして、光が収まると、体に大穴を開けたくまさんが倒れた。



 正直ちょっとグロテスク。





 で、まだ終わりじゃない。





 いや、くまさんには用無いんだけど。

 しかも、くまさんは終わりなんだけど。





 オオカミくんに

 「【テイム】」



 なんでテイムったかって?

 だってオオカミかっこいいじゃん。

 しかも銀色。

 しかもでかい。



 あれだよ、男のロマンだよ(多分違う)。





 おっ。

 テイム成功みたいだぞ。





 だから、オオカミくんのステータスも見れるんだけど、今は見ない。

 何でかって?



 そりゃあ、日が暮れたからさ!





 モンスターさんの登場を待ってたらかなりの時間が経ってたみたい。

 気づかなかったけど。







 というわけで。

 帰ります。





 オオカミくんの背に乗って。

 乗せてくれるっていってるから。



 でね、思ったんだよ。



 地球にも、あったなあーって。



 とある日、森に居たら、くまさんと出会うやつが。





 まあ、いいや。







 と、色々考えてたら、家だった。



 よし、寝まーす。

 お休みなさい。





















 「ふぁーー」



 おはよう。



 今日はオオカミだー。

 いっぱいいるなー。

 ぱっと見30は軽く超えてるなー。

 で、なんか囲まれてるなー。





 「えええぇぇっっっ!?」

 なんでこんなにオオカミいっぱいなの!?
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