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京吾が自殺する前日の、放課後の教室。
――明、お前か?俺の動画を撮ったの。
――だったらなんだよ。
――ならあの動画は消して、嘘だと言ってくれ。俺だけじゃなくて、家族までもクラスの親たちから白い目で見られてる。
――お前が死ねば公表してやってもいいぜ。あの動画が嘘だと知られたら、お前は野球部に戻ってくるんだろ?冗談じゃない。エースは俺だ。
――……わかった。約束だよ。
そして次の日、京吾は部室で首を吊った
――本当に死んだよあいつ。
明は動揺していた。
すると卓也がある動画を見せてきた。
そこには明が京吾に向かって死ねと言っている場面が映されていた。
「本当に死んじゃったね」
「消せよ」
卓也は、にやりと笑い、ふっと言ってその場を去った。
「お前の動画、ばらまいてやるよ。いいように編集して、お前が殺したことにしてな」
卓也は目を見開き、不敵な笑みを浮かべていた。
明が震えていた。
「させねーよ。俺がお前を殺してやる」
京子が割って入った。
「もういいじゃん!過去のことなんだから、二人とも仲直りして!」
「もう無理だよ」
明だった。
「こいつを生かしてたら、俺が殺人犯にされちまう」
京子はこわばった表情で言った。
「今、どちらかが殺したら、それこそ本当の殺人だよ」
すると何の前触れもなく卓也が明目掛けて包丁を振り下ろした。
「うわああ!」
明はとっさに出して左腕を切られた。
傷が深いよで前腕が数秒で真っ赤に染まった。
続けて二回目を卓也が降り下ろした時、明は右手で卓也の包丁を持つ右手首を掴み、足をかけて卓也を転ばせた。その衝撃で手から包丁が投げ出された。明は仰向けに寝転ぶ卓也の腹に乗り、近くに落ちた包丁を拾い上げた。
「明やめて!」
「くそやろう」
明は何の迷いもなく右から左へと包丁を振った。
刃は卓也の両目を切り裂いた。
「うぎゃああああ!」
足をばたつかせて両手で両目を抑えた。
明は立ち上がり、うずくまる明卓也を転がし、うつぶせになった腰のところにまたがり、包丁を振り下ろした。
「うっ……」
明が手を離すと包丁は卓也の背中に突き刺さったままだった。
卓也は大量の血を流しながら、虫の息になっていた。そして数秒も立たずに目を閉じ、呼吸もしなくなった。
「は、ははは……はははははっ!勝った!」
明は高笑いした。
やがて笑いが収まると、またがっている卓也を見下ろしてぶるっと身震いした。
「どうしよう……」
正気に戻った明は何かを訴えるような目で、京子と史帆を見上げた。
――明、お前か?俺の動画を撮ったの。
――だったらなんだよ。
――ならあの動画は消して、嘘だと言ってくれ。俺だけじゃなくて、家族までもクラスの親たちから白い目で見られてる。
――お前が死ねば公表してやってもいいぜ。あの動画が嘘だと知られたら、お前は野球部に戻ってくるんだろ?冗談じゃない。エースは俺だ。
――……わかった。約束だよ。
そして次の日、京吾は部室で首を吊った
――本当に死んだよあいつ。
明は動揺していた。
すると卓也がある動画を見せてきた。
そこには明が京吾に向かって死ねと言っている場面が映されていた。
「本当に死んじゃったね」
「消せよ」
卓也は、にやりと笑い、ふっと言ってその場を去った。
「お前の動画、ばらまいてやるよ。いいように編集して、お前が殺したことにしてな」
卓也は目を見開き、不敵な笑みを浮かべていた。
明が震えていた。
「させねーよ。俺がお前を殺してやる」
京子が割って入った。
「もういいじゃん!過去のことなんだから、二人とも仲直りして!」
「もう無理だよ」
明だった。
「こいつを生かしてたら、俺が殺人犯にされちまう」
京子はこわばった表情で言った。
「今、どちらかが殺したら、それこそ本当の殺人だよ」
すると何の前触れもなく卓也が明目掛けて包丁を振り下ろした。
「うわああ!」
明はとっさに出して左腕を切られた。
傷が深いよで前腕が数秒で真っ赤に染まった。
続けて二回目を卓也が降り下ろした時、明は右手で卓也の包丁を持つ右手首を掴み、足をかけて卓也を転ばせた。その衝撃で手から包丁が投げ出された。明は仰向けに寝転ぶ卓也の腹に乗り、近くに落ちた包丁を拾い上げた。
「明やめて!」
「くそやろう」
明は何の迷いもなく右から左へと包丁を振った。
刃は卓也の両目を切り裂いた。
「うぎゃああああ!」
足をばたつかせて両手で両目を抑えた。
明は立ち上がり、うずくまる明卓也を転がし、うつぶせになった腰のところにまたがり、包丁を振り下ろした。
「うっ……」
明が手を離すと包丁は卓也の背中に突き刺さったままだった。
卓也は大量の血を流しながら、虫の息になっていた。そして数秒も立たずに目を閉じ、呼吸もしなくなった。
「は、ははは……はははははっ!勝った!」
明は高笑いした。
やがて笑いが収まると、またがっている卓也を見下ろしてぶるっと身震いした。
「どうしよう……」
正気に戻った明は何かを訴えるような目で、京子と史帆を見上げた。
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