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第2話 『入学試験』
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「試験はもう始まってるみたいだ」
「え?どゆこと?」
突然の出来事に困惑し挙動不審の要をよそに、スイッチ入ったかの様に表情を変える哉太。
「いくぞ!3!」
待ってはくれないアナウンス。
現状の処理が追いつかない要。
「え?!」
「2!」
「ちょ、ちょっ!」
「1」
「…っ!」
「0!」
要は試験監督名乗る凛の指示通り天高く飛んだ。
それは良くも悪くも要の運命を大きく分けた瞬間だった。
「はい、お疲れ様~!」
少し低いが可愛らしい声。先程の凛と言う人の声だ。
「ここに残ってるのは今飛んだ人だけだ!飛んでない奴は外へとテレポートさせた!」
凛の言う通り、見渡す限りここにいる人数は先程よりもはるかに少ない。
数で言うなれば、400程いた人が200程にまで減っているのが現状。
「そんな事ができんのかよ…やっぱ魔法は最高だな!!」
【テレポート】と言う要にとって未知の存在は、要を大興奮させてしまった。
が、通りすがりの要と同じ年頃の少年が夢を潰す。
「おい。そこのお前。お前には無理だ。これは【最上位魔導士】しか使えない」
最上位魔導士とは…魔導士ランク付けの位である。
魔導士にはランクが存在し下から順番に
下位魔導士
↓
中位魔導士
↓
上位魔導士
↓
最上位魔導士
と、なり最後の【最上位魔導士】の位を持つものはこの世界に5人程しか存在しないと言われている。類稀なる才能を持つ者のみが得ることのできる位なのだ。
「お前に決める事は不可能だ。なんでお前は要が最上位魔導士になれないって決めつける?」
要をかばう様に入って来たのは哉太。
しかし、その目には何故か怒りが映っていた。
「そりゃあ無理だろ?5人程しかいないんだぜ??」
鼻で笑い小馬鹿にした様な喋り方の、通りすがりの人に哉太は決意をぶつける。
「俺はなるよ。最上位魔導士に」
「決めた…俺もなる!!」
哉太が決意をぶつけると、まるで子供の様に目を輝かせてその決意に要が乗ってきた。
「お前ら全員狂ってやがるよ…!!」
その対応を見た通りすがりの人は一歩引き、捨て台詞を言うとすぐさま逃げ出した。
「哉太お前、最上位魔導士目指してるのか!?」
「あぁ!お前もだろ?!要!!」
2人の仲はこの件をきっかけに良くなるのであった。
「あー。あー。聞こえるか諸君。これより第2次試験を行う。が、ここで1つ警告だ。【エルグ】に自信のない奴は帰れ」
試験監督の言葉はこの場にいる試験受験者の反感を買った。
この言葉の真意に気づいてる者達を除いては。
「誰1人帰らないか…出来れば帰って欲しいんだがなぁ。ま、いいかぁ。私は警告したからな?恨むなら自分を恨めよ?」
受験会場にいた者達のほとんどはこの言葉を聞いても未だに帰ろうとはせず試験監督に向け「帰るわけねぇだろ!」
「ふざけんな!」などと暴言を吐き続けていた。
そんな中、会場にいた要を含む6人だけは何1つ暴言を言わずただその場に静止していた。
「では、二次試験を開始する!よーい…スタート!!」
瞬間、背後つまり会場の入り口方面から一斉魔法攻撃が行われた。
その攻撃力は絶大で、【魔防】無しでは死にいたる程だった。
ーーしばらくして、砂埃がおさまり視界が開けると黒く焦げた人が沢山転がっていた。
その数は異常な程多く、文句を吐いていた受験者達は全員地に倒れ込んでいた。
残ったのは、たったの6人。その場に静止していた人だけ。
「ようこそ【魔導士学校】へ!ここが君たちの学び舎だ!」
ーーこうして、要の魔導士物語の1ページ目が開かれた。
「え?どゆこと?」
突然の出来事に困惑し挙動不審の要をよそに、スイッチ入ったかの様に表情を変える哉太。
「いくぞ!3!」
待ってはくれないアナウンス。
現状の処理が追いつかない要。
「え?!」
「2!」
「ちょ、ちょっ!」
「1」
「…っ!」
「0!」
要は試験監督名乗る凛の指示通り天高く飛んだ。
それは良くも悪くも要の運命を大きく分けた瞬間だった。
「はい、お疲れ様~!」
少し低いが可愛らしい声。先程の凛と言う人の声だ。
「ここに残ってるのは今飛んだ人だけだ!飛んでない奴は外へとテレポートさせた!」
凛の言う通り、見渡す限りここにいる人数は先程よりもはるかに少ない。
数で言うなれば、400程いた人が200程にまで減っているのが現状。
「そんな事ができんのかよ…やっぱ魔法は最高だな!!」
【テレポート】と言う要にとって未知の存在は、要を大興奮させてしまった。
が、通りすがりの要と同じ年頃の少年が夢を潰す。
「おい。そこのお前。お前には無理だ。これは【最上位魔導士】しか使えない」
最上位魔導士とは…魔導士ランク付けの位である。
魔導士にはランクが存在し下から順番に
下位魔導士
↓
中位魔導士
↓
上位魔導士
↓
最上位魔導士
と、なり最後の【最上位魔導士】の位を持つものはこの世界に5人程しか存在しないと言われている。類稀なる才能を持つ者のみが得ることのできる位なのだ。
「お前に決める事は不可能だ。なんでお前は要が最上位魔導士になれないって決めつける?」
要をかばう様に入って来たのは哉太。
しかし、その目には何故か怒りが映っていた。
「そりゃあ無理だろ?5人程しかいないんだぜ??」
鼻で笑い小馬鹿にした様な喋り方の、通りすがりの人に哉太は決意をぶつける。
「俺はなるよ。最上位魔導士に」
「決めた…俺もなる!!」
哉太が決意をぶつけると、まるで子供の様に目を輝かせてその決意に要が乗ってきた。
「お前ら全員狂ってやがるよ…!!」
その対応を見た通りすがりの人は一歩引き、捨て台詞を言うとすぐさま逃げ出した。
「哉太お前、最上位魔導士目指してるのか!?」
「あぁ!お前もだろ?!要!!」
2人の仲はこの件をきっかけに良くなるのであった。
「あー。あー。聞こえるか諸君。これより第2次試験を行う。が、ここで1つ警告だ。【エルグ】に自信のない奴は帰れ」
試験監督の言葉はこの場にいる試験受験者の反感を買った。
この言葉の真意に気づいてる者達を除いては。
「誰1人帰らないか…出来れば帰って欲しいんだがなぁ。ま、いいかぁ。私は警告したからな?恨むなら自分を恨めよ?」
受験会場にいた者達のほとんどはこの言葉を聞いても未だに帰ろうとはせず試験監督に向け「帰るわけねぇだろ!」
「ふざけんな!」などと暴言を吐き続けていた。
そんな中、会場にいた要を含む6人だけは何1つ暴言を言わずただその場に静止していた。
「では、二次試験を開始する!よーい…スタート!!」
瞬間、背後つまり会場の入り口方面から一斉魔法攻撃が行われた。
その攻撃力は絶大で、【魔防】無しでは死にいたる程だった。
ーーしばらくして、砂埃がおさまり視界が開けると黒く焦げた人が沢山転がっていた。
その数は異常な程多く、文句を吐いていた受験者達は全員地に倒れ込んでいた。
残ったのは、たったの6人。その場に静止していた人だけ。
「ようこそ【魔導士学校】へ!ここが君たちの学び舎だ!」
ーーこうして、要の魔導士物語の1ページ目が開かれた。
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