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陸:とある武器を見つけました

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俺とポムタは、恐る恐る城内に入った。

「レ、レオ・・・暗くない?」

こいつ・・自分から行こうって言った癖にビビってやがる。

「そりゃ古城だもん。窓は所々あるけど、夕方だし明かりが少ないなぁ」

「あ、そうだ!レオ!レオ!ルミエールってやつ使ってよ!あれ眩しかったじゃん!」

おいおい。俺のスキルは攻撃だからな?こいつ援護スキルと勘違いしてんじゃねぇか?

「ん、あ、まぁ。使ってもいいか。」

「ルミエール!」

俺のスキルで古城内はたちまち明るくなり、周りを見渡せるようになった。

「おぉー!さすがレオのスキル!すげー!」

「当たり前だろ」

なんか、使い方違う気がするけど、まぁいっか!

「いっぱい部屋あるね!」

「うん、これ全部回るのかぁ。やるしかないよなぁ。」

「やろうよ!」

「やるかぁ。」

俺達は、部屋を一つ一つに、確認した。

そうして、日が昇り・・・・

最後の部屋になる。

「これで、最後か・・」

「開けるよ?開けていい?開けちゃうよ!?」

はやく開けろよぉ。ここでふざけとかいらんからぁ・・・。こっちはクタクタなんだよぉ。

「いいよ。開けて」

古びた扉の音が城内に響き渡る。
次の瞬間
俺は目を疑った。



「剣?!剣が刺さってる!」

おい、なんだそのいかにも抜いて下さい。と言わんばかりの剣は・・

「抜いて持ってこう。何か使えるかもしれんしな!」

「うん!」

「よいしょっと!」

あれ・・抜けた。


こうも簡単に抜ける物なのか・・?

「おぉ!さすがレオ!勇者だったりするんじゃない!?」

「マジか?!俺は異世界ここでそんな役職になれたのか?!」

「それはちがぁいまぁす。」

ん?この声は天使?

「なんかお前、すげー寝起きって感じしてるけど、寝てたの?」

「天使だってぇ寝ますからねぇ。」

イメージと違いすぎる。
まさか天使にも寝ると言う概念があったとは・・

「勝手なイメージつくらなぁいでくだぁさい」

「寝起きでも頭の中は覗けるのね。」

「話に戻りますが、あなたは勇者ではなく賢者ですねぇ~。まぁ、役職はさほど重要じゃないですがぁ。では、眠いので。」

「賢者?!レオ凄いじゃん!」

「俺、そんな凄い役職になったのか!」

あの時の俺は舞い上がっていたが
後々、天使に聞くと決められた役職しか出来ないイベント的なものがあるだけだそう。

そして

それしか使い道がないらしい。

そうして俺達は、次の街へ向かうのであった。

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